114 / 196
第6章 君の隣に、僕がいる
番外編その4 日常小話「労働」
しおりを挟む
箸休め(?)
日常小話その1 「労働」
研究員W「ぜぇ…ぜぇ…」
大希「あれっ、Wさん何してるんですか?」
研究員W「あっ、大希くんっ、いいところにっ、ちょっ、これ、上のやつ、一回持って!!」
階段の踊り場で、偶然遭遇した二人。
研究員Wはいつもの研究服姿、大希はパジャマ姿である。
大希「あっ、はい、うう、、」
背伸びをして研究員Wの持つ荷物のてっぺんにある袋を両手で取ると、研究員Wは安心した表情を浮かべた。
大希「おもっ!なんですかこれ、」
研究員W「部品だよ~。今月はオレの担当でさ~。機械とかも全部無限に使えるわけじゃないからね~。部品の交換とか、新しい機械を作る時とかに必要なんだよ~。」
大希「はえ~。そういうのは業者さんとかがやるんじゃなんですか?」
研究員W『いや~。最近経費が厳しいからオレたちが自分でやってるんだよ~。」
大希「け、経費…」
研究員W「大丈夫大丈夫~!補助金ももらえてるし、心配しなくていいよ!」
大希「そうですか…」
階段を下りながら、大希がこんな質問をした。
大希「そういえば、ここっていっぱい機械がありますけど、これって全部どうやって作ったんですか?」
研究員W『おっ、それ聞いちゃう~?」
大希「気になったんで…」
研究員W『ん~…一応秘密にはなってるんだけど、そんな大きなものでもないし話しちゃうか。実はこれ全部オレとXの二人で作ったんだよ~」
大希「ええ!?じゃあ手作りなんですか!?」
研究員W「そういうことになるね~。むふふ~んw。」
大希「喜んでる…」
研究員W『もちろんオレとか実験台になったし~、小さい頃ね?まあムラムラしてきたらこれでやればいいんだけどwww」
大希「ええ…」
研究員X「おーい!!!」
研究員W「あっやべ」
研究員Xが小走りでこちら側に走ってくる。
研究員X「もう~、なんで大希くんに持たせてんだよ!」
研究員W『いや…たまたま見かけたもんで」
研究員X「一応これ機密情報なんだからな!?」
大希「えっ…」
研究員X「大希くんもごめんね~こんなことに付き合わせちゃって…」
大希「いやいや!全然大丈夫です!...じゃ、これで失礼しますね!」
研究員W「はーい。ありがとね~」
研究員X「おやすみ~」
大希「ふー…2階まできちゃった」
研究室が集まる2階には、他にも研究員たちの部屋・調理場などがあった。
時計の針はすでに9時を回っていたが、調理場にはまだ人気があった。
ちょっとだけ覗くと、数人のシェフたちが皿を洗っていた。
大希「すごいな~…っていうかなんでこんなんところで働いてるんだろ…」
シェフたちがどうしてここにきたかさりげなく気になった大希だが、また話が長くなってしまうので割愛しよう…
2階でフラフラしていると、数個先の部屋にあかりがついていた。
ここは研究室ではなく、会議室のような部屋であった。
ドアに窓がついているため、中にいる人が見える。
研究員たちと同じように、白衣を着た人のようだ。
パソコンに夢中になっていて、窓から覗く大希に気付いていない。
大希「このひと…どっかで見たことあるよーな…」
研究員、パソコン…
パソコンを主に操作している研究員は…
大希「あっ、あの人!!」
そう、彼は研究員O。
研究員の中で最もパソコンに精通しており、その分コミュニケーションが取りづらい人間だ。
彼は特に子供に興味はないようで、ただひたすらパソコンをいじる陰キャである。
研究員O「(ちらっ」
大希「(ビクッ」
大希に気付き一瞬手を止めたが、すぐに視線はパソコンの画面に戻った。
大希は何かを悟ってその部屋を後にした。
2階の端っこに着くと、再び階段があったので、それを登って、大希たちの部屋がある3階に向かう。
階段の手すりから下を覗くと、1階はあかりがついていないようだ。そのまま上に登っていく。
3階は居住スペースが主になっているが、研究室も数個ある。もう遅い時間なので、特に誰もいなかった。
広い廊下を通り、とある部屋で立ち止まると、ドアノブをひねって部屋の中へと入る。
広樹「ん、おかえりい~」
大希「ひろちゃんただいま~」
広樹「遅かったじゃん。温泉そんなに気持ちよかった?」
大希「…いや、Wさんにあって、そのまま2階でぶらぶらしてた。」
広樹「そっか。そうする?一ぬきしてから寝よっか?」
大希「っ、、///」
広樹「冗談冗談!ほら、一緒に寝よーぜ」
大希「もー…」
カチッ
電気を消すと、二人はダブルベッドの上で体を寝かした。
顔と顔を向かい合わせにして横向きに寝ると、お互いの顔がよく見える。
大希「あと、1週間ちょいだね…」
広樹「うん。案外早かったな~。」
大希「1日1日をしっかり過ごさないとね。」
広樹「そーだなー」
大希「ふわぁ…僕もう眠い…」
広樹「じゃ、そろそろ寝よっか…」
大希「ん、、待って」
広樹「えっ、?」
大希「ほら…」
大希が目を閉じて何かを欲しそうに唇を前に出す。
広樹「…」
ちゅっ、、、
大希「…ふふ」
広樹「これからも二人だからな?」
大希「うん。おやすみ。」
広樹「おやすみ。」
続く
=天の声=
久々にエロなし日常会をかいてみました。
こういうのもいいですね()
さて、あと日常小話を1つと、実験1つを挟んで、最終章に突入する予定です。
お楽しみに~
ではでは
日常小話その1 「労働」
研究員W「ぜぇ…ぜぇ…」
大希「あれっ、Wさん何してるんですか?」
研究員W「あっ、大希くんっ、いいところにっ、ちょっ、これ、上のやつ、一回持って!!」
階段の踊り場で、偶然遭遇した二人。
研究員Wはいつもの研究服姿、大希はパジャマ姿である。
大希「あっ、はい、うう、、」
背伸びをして研究員Wの持つ荷物のてっぺんにある袋を両手で取ると、研究員Wは安心した表情を浮かべた。
大希「おもっ!なんですかこれ、」
研究員W「部品だよ~。今月はオレの担当でさ~。機械とかも全部無限に使えるわけじゃないからね~。部品の交換とか、新しい機械を作る時とかに必要なんだよ~。」
大希「はえ~。そういうのは業者さんとかがやるんじゃなんですか?」
研究員W『いや~。最近経費が厳しいからオレたちが自分でやってるんだよ~。」
大希「け、経費…」
研究員W「大丈夫大丈夫~!補助金ももらえてるし、心配しなくていいよ!」
大希「そうですか…」
階段を下りながら、大希がこんな質問をした。
大希「そういえば、ここっていっぱい機械がありますけど、これって全部どうやって作ったんですか?」
研究員W『おっ、それ聞いちゃう~?」
大希「気になったんで…」
研究員W『ん~…一応秘密にはなってるんだけど、そんな大きなものでもないし話しちゃうか。実はこれ全部オレとXの二人で作ったんだよ~」
大希「ええ!?じゃあ手作りなんですか!?」
研究員W「そういうことになるね~。むふふ~んw。」
大希「喜んでる…」
研究員W『もちろんオレとか実験台になったし~、小さい頃ね?まあムラムラしてきたらこれでやればいいんだけどwww」
大希「ええ…」
研究員X「おーい!!!」
研究員W「あっやべ」
研究員Xが小走りでこちら側に走ってくる。
研究員X「もう~、なんで大希くんに持たせてんだよ!」
研究員W『いや…たまたま見かけたもんで」
研究員X「一応これ機密情報なんだからな!?」
大希「えっ…」
研究員X「大希くんもごめんね~こんなことに付き合わせちゃって…」
大希「いやいや!全然大丈夫です!...じゃ、これで失礼しますね!」
研究員W「はーい。ありがとね~」
研究員X「おやすみ~」
大希「ふー…2階まできちゃった」
研究室が集まる2階には、他にも研究員たちの部屋・調理場などがあった。
時計の針はすでに9時を回っていたが、調理場にはまだ人気があった。
ちょっとだけ覗くと、数人のシェフたちが皿を洗っていた。
大希「すごいな~…っていうかなんでこんなんところで働いてるんだろ…」
シェフたちがどうしてここにきたかさりげなく気になった大希だが、また話が長くなってしまうので割愛しよう…
2階でフラフラしていると、数個先の部屋にあかりがついていた。
ここは研究室ではなく、会議室のような部屋であった。
ドアに窓がついているため、中にいる人が見える。
研究員たちと同じように、白衣を着た人のようだ。
パソコンに夢中になっていて、窓から覗く大希に気付いていない。
大希「このひと…どっかで見たことあるよーな…」
研究員、パソコン…
パソコンを主に操作している研究員は…
大希「あっ、あの人!!」
そう、彼は研究員O。
研究員の中で最もパソコンに精通しており、その分コミュニケーションが取りづらい人間だ。
彼は特に子供に興味はないようで、ただひたすらパソコンをいじる陰キャである。
研究員O「(ちらっ」
大希「(ビクッ」
大希に気付き一瞬手を止めたが、すぐに視線はパソコンの画面に戻った。
大希は何かを悟ってその部屋を後にした。
2階の端っこに着くと、再び階段があったので、それを登って、大希たちの部屋がある3階に向かう。
階段の手すりから下を覗くと、1階はあかりがついていないようだ。そのまま上に登っていく。
3階は居住スペースが主になっているが、研究室も数個ある。もう遅い時間なので、特に誰もいなかった。
広い廊下を通り、とある部屋で立ち止まると、ドアノブをひねって部屋の中へと入る。
広樹「ん、おかえりい~」
大希「ひろちゃんただいま~」
広樹「遅かったじゃん。温泉そんなに気持ちよかった?」
大希「…いや、Wさんにあって、そのまま2階でぶらぶらしてた。」
広樹「そっか。そうする?一ぬきしてから寝よっか?」
大希「っ、、///」
広樹「冗談冗談!ほら、一緒に寝よーぜ」
大希「もー…」
カチッ
電気を消すと、二人はダブルベッドの上で体を寝かした。
顔と顔を向かい合わせにして横向きに寝ると、お互いの顔がよく見える。
大希「あと、1週間ちょいだね…」
広樹「うん。案外早かったな~。」
大希「1日1日をしっかり過ごさないとね。」
広樹「そーだなー」
大希「ふわぁ…僕もう眠い…」
広樹「じゃ、そろそろ寝よっか…」
大希「ん、、待って」
広樹「えっ、?」
大希「ほら…」
大希が目を閉じて何かを欲しそうに唇を前に出す。
広樹「…」
ちゅっ、、、
大希「…ふふ」
広樹「これからも二人だからな?」
大希「うん。おやすみ。」
広樹「おやすみ。」
続く
=天の声=
久々にエロなし日常会をかいてみました。
こういうのもいいですね()
さて、あと日常小話を1つと、実験1つを挟んで、最終章に突入する予定です。
お楽しみに~
ではでは
0
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる