【新章突入】ショタたちがいろんなものに襲われる話

のりたまご飯

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最終章 この日常だっていつか

Part1 遡るメモリー

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アルファベット、皆さんはできますか?
どうも、ナレーターです。

研究員の順番は、全てアルファベットで決まっています。
アルファベットは全てで26個、A,B,Cから始まり、W,X,Y,Zで終わります。

これまでの物語であるように、Zのランクの方が高く、Aが一番低いです。
施設の支配者、研究員Zは、これまでの物語でも数回登場していますね。
そしてその下にいるのが研究員XとW。二人は過去編にて、悠真くんと悠斗くんという名前で、研究員Zに養われていました。
そしてそのまま研究員XとWとなり、今は実験を主に担当していますね。

ここまででX,W,Z…
あれ、一個抜けていますね…

それが ”Y” です。

これまでの物語には、一度も”Y”は登場していませんでしたね。
このお話では、研究員ZとYの秘密を、解き明かしていきます。
それでは過去へ行ってみましょう。物語は6年前まで遡ります。


悠真「今日も疲れた~…」

悠人「大丈夫か~?」

悠真「勉強難しいい…」

二人が施設に来てはや数年…
悠人は14歳、悠真は13歳になった。
悠人はすでに声が低くなっているが、悠真はまだ幼さが残る声であった。

研究員Zの元で、中学生として勉強に明け暮れている。
もちろん前のような杜撰な生活ではなく、毎日毎日規則正しく生活を送れている。
勉強には専用の家庭教師をつけてもらい、授業を受けていた。
ちなみに、頭のいい悠人は高校の範囲、普通な悠真は中学の範囲を勉強していた。

悠真「なんだよ二次関数って意味わかんないい!なんでアルファベットがなんか変な線になるわけ!?」

悠人「そう言うもんだからw」

悠真「納得いかない!ぶつぶつ…」

このように日常的な生活を送っていた。

悠人「わかったから…んじゃ今日久々に外でもいく?」

悠真「外…?」

悠人「スダバ奢ってあげるから。もうお小遣い全部使っちゃったでしょ」

悠真「まじ!?にいちゃんありがとっ!」

悠人「じゃ早速ショッピングモールへレッツゴ~」

研究室の出口は小さくこじんまりしたものだった。

ザー…

6月、梅雨真っ只中の外は、大雨が降っていた。

悠人「ほら、傘」

悠真「うん…」

二人ともTシャツの上にジャンパーを羽織り、紺色の傘をさしていく。
研究所のまわりはほぼ空き地や畑があり、数百メートル離れたところに繁華街がある。

悠人「外から見るとやっぱり大きいね…うちの研究所」

悠真「確かに…通りかかった人が見たらどうなるのかな」

数分ほど世間話でもしながら、雨の中歩道を歩いていくと、次第に住宅が多くなり、住宅街につく。
そこからまた数分ほどかけて、街で一番大きなショッピングモールに到着だ。

悠真「ちょっと濡れちゃった…」

悠人「歩きだとめんどくさいね~…雨の日はやっぱり車出してもらおっか…」

二人とも大きな紺色の傘を傘置き場に置くと、
そのまま中へと入っていった。 

二人がよく行っていたショッピングモールと構造が似ており、あのことのことを思い出す悠人…と、今からドリンクを飲む気満々の悠真。
そして緑色の看板を掲げたお店に着くと、悠人がカウンターで注文をする。

悠人「じゃあ、カフェラテ一つ、トールで…あと、悠真は?」

悠真「じゃあ、チョコフラベリーノ…」

悠人「そちらでお願いします。」

ニコニコとした店員は、注文を繰り返し、会計を行う。
彼女の目に映る二人はただの中学生同士の兄弟だろう。

店員「ありがとうございま~す」

ドリンクを受け取った2人は、店内にある窓際の席に腰をかけ、水曜日の昼下がりをドリンクと共に堪能していた。
外で降り頻る雨は、ジャズな店内bgmによってかき消されているが、水溜りにぽたぽたと落ちる雨つぶから、ぽちゃんという音が聞こえてきそうだった。

悠真「ごくごく…ぷはぁ~…勉強の後のふらべりーのは美味しいね~」

悠人「たまにはこんな感じで休憩するのもいいよね~」

謎の沈黙が流れる。

悠真「…あ、雨、すごいね…?」

悠人「梅雨だからな~。」

また沈黙が流れる。

二人ともぼんやりと降る雨を眺めて、そこからまたドリンクに一口つける。

悠真「なんか、あの頃を思い出しちゃうね…」

悠人「えっ…?」

悠人はまさか悠真がそんなことを口に出すとは思わず、驚いた。

悠真「雨の日とか…橋の下で雨が止むの待ってたじゃん。」

悠人「あー…w、あったねそんなこと。悠真たまに雨の中に突っ込んでパンツまでびしょびしょになってたじゃん。」

悠真「あれは小さい頃のことだもん…///」

悠人「まだ3年前だけどね~?」

悠真「…」

悠人にからかわれて雄馬の顔が少し赤くなる。

悠人「もう、あの頃には戻りたくない…?」

悠真「…そりゃあそうだけど、毎日寒い中であのダンボールの中で寝たりさ…?」

悠人「オレは案外好きだったな…。」

悠真「…そっか」

少し話が弾んだものの、昔の話題に触れてしまいまた沈黙が流れてしまった。

その後は勉強などの話から、悠人が悠真に二次関数の仕組みを説明したりと、充実したアフタヌーンティータイムを過ごしたようだ。

悠真「...つまり、yってこの線ってことなんだよね?」

悠人「そうそう。そんでここのxと-2がかっこになってて、二乗されてるでしょ…」

30分ほど経つと、悠真の小腹も、頭も満たされたようなので、店から出る。

悠真「うぅ…なんで外に出てまで勉強しなきゃいけないんだぁ…」

悠人「じゃあ家で勉強しなよ~。もうちょっとで試験じゃん。」

悠真「頑張ります…」

悠人「じゃ、そろそろ帰ろっか。」

悠真「あっ、待って、僕ちょっと買いたいものがあるんだった」

悠人「ふえ?」

悠真「そこらへんぶらぶらしてて!すぐ戻ってくるから~」

悠人は少し悩んだが、すぐ大丈夫だろうという結論に至った。

悠人「じゃ6時にまたここ集合ね~?」

悠真「はーい!」

後ろ向きに手を振りながら、悠真は2階の売り場へと走っていった。

続く


=天の声=
最終章とつにゅー!!
この物語もいよいよラストスパート...
4人に会えなくなっちゃうのは寂しいですね...
あと1ヶ月間、皆様の応援をいただけますと幸いですm(_ _)m
さて久々の過去編、悠真くんと悠人くんも成長して立派な中学生です。
二人とも立派になるんだぞ~
ショタ浴衣姿みてカメラでパシャパシャとる大人にはなっちゃダメだぞ~(フラグ)
次回はまあこの展開から察してください(?)
ではでは
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