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【第二部】第1章 中学生と新学期
Part3 バスケ部
入学式から半月ほど経った、春の陽気がいっぱいの4月中旬。
中学から始まる部活も本格的に始動する時期だ。
大希「ねえひろちゃん」
広樹「ん?」
大希「本当に部活別々でいいのかな」
広樹「何回も話したじゃん。大丈夫だよ。」
大希「でも、僕寂しくなっちゃうよ…」
広樹「大丈夫。毎日部活終わるまで待って、一緒に帰るって約束したでしょ?」
大希「わかった…、、じゃあ一回キスしてっ」
そう言って大希は自分の頬を少し背伸びしながら広樹の顔に近づけた。
広樹「わわっ…」
慌てて周りを見渡すと、誰もこちら側を見ていないとわかったので、軽く大希の頬に唇を重ねる。
大希「ありがとっ。元気出た。」
広樹「おう。大希も頑張れよ」
大希「ひろちゃんもね!!」
二人はそうして、玄関の前で別れた。
ーーー
広樹が体操着を着てやってきたのは、体育館。
中では、バスケ部の練習が盛んに行われている。
先輩①「はーい、入部希望の人はこっちね~」
先輩②「はい並んで~。」
身長の高い二、三年の先輩を前に、新入部員約20名は、いかにも張り切っていそうな表情をしていた。
先輩①「と言うわけで、みなさんようこそバスケ部へ。今日から3年間、ここがみなさんが活動をする体育館です。備品とかは大事に使ってあげてください。」
先輩②「練習は週3回。月火金曜日。場合によっては土日の練習もあるので、その都度連絡します。あとは…自己紹介がまだだったな。俺は三年の木下だ。よろしく。」
先輩①「んで俺が同じく三年の森。よろしくな。あとは…」
左側に立つ一人の先輩がしばらく考えると、後ろを振り向いて大きな声で誰かを呼んだ。
森「蓮~!!!」
すると遠くからビブスを着たもう一人のメンバーが走ってくる。
木下「こいつが二年の岩内だ。二年だが、うちのエース。わんちゃん俺より上手いかもな」
岩内「そんなことないですってw」
場に笑いが起こる。
森「まあそんな感じの愉快なチームだ。メンバーはあと20人ぐらいいるから、だんだん名前を覚えていってくれ。」
木下「それじゃあ今日は見学と、多少ボールに触れてみようか。はい起立~。小学校でミニバスやってた人は俺についてって~」
そう言い残し、木下と他十数人のメンバーは彼の後ろへとついていった。
広樹はミニバスの経験はないため、ここへと残った。
森「残ったのはみんなバスケのクラブの経験はないってことでいいかな。俺と蓮、こいつの下の名前だけどな。が、ビシバシ叩き込んでいくから覚悟しろよ~。じゃ、あっちのリング行こっか。ついてきて~」
残った数人がもう一つのコートに出ると、まずはボールを軽くドリブルしたり、シュートの練習をしたりしているようだ。
しかし、広樹の頭の中では、ある違和感があった。
広樹「(岩内先輩…下の名前が蓮…。どこかで絶対に聞いたことがあるし見たこともある…。)」
しかし、練習が終わっても広樹は彼が依然誰なのかと言うことはわからなかった。
そのまま1時間ほどの練習時間は終了し、時計は5時を回ったところだ。
森「はい。今日はみんな色々慣れてきたのかと思います。明日もあるからみんな忘れずにきてね。そいじゃあ以上!解散!」
「「ありがとうございました」」
体育館の更衣室、汗をかいて少し濡れた体操着をカバンの中に入れ、白い制服を再び着る。
下も素早く脱ぎとり、黒い長ズボンを腰まで上げると、ベルトを締める。
ガチャ
ここでドアが開き、更衣室に誰かが入ってきたようだ。
広樹は他の部活の人だろうと、特に気にしている様子はなく、カバンのファスナーを閉めると、肩にかけて外へと出ようとする。
すると、
???「広樹くんだよね!?!?」
広樹「ふええっ!?」
先ほど更衣室の中に入ってきた人物に肩を掴まれた。
急だったため反射的に目を閉じた広樹は、その目を開けると、
広樹「岩内…先輩、、」
先ほど体育館で見た、あの中学二年生のエース、岩内の姿がそこにはあった。
広樹「えっ、ぼ、僕何か…」
岩内「君、あそこに…研究所にいた、広樹くん…だよね!?」
広樹「…研究所、、」
広樹は驚いた。
その秘密は、自分を含め四人しか知らないものだと思っていたからだ。
この男は誰なんだ、どうして研究所を知っているのか。
そんな思いが頭の中で交差する、そして、一つの答えにたどり着く。
広樹「蓮…蓮先輩…、、っああああああ!!!」
岩内「ってかなんでこんなところにいるのぉ…!?」
広樹「それはこっちのセリフですよ!僕はただ学校に通ってるだけですって…」
岩内「っていうか、急に襲ってきた僕もなんだけどなんで記憶消去処理されてないの!?」
広樹「それは…まあ色々ありまして、、」
岩内「…」
岩内の顔は、みるみるうちに青くなっていった。
広樹「あの~…先輩??」
岩内「と、とりあえずっ、僕のことは忘れてええっ!!」
と、岩内がそういうと、彼は更衣室から勢いよく飛び出て行った。
広樹「…蓮先輩、か…」
広樹はゆっくりと研究所での日々を思い出しながら、大希の元へと向かった。
続く
=天の声=
部活っ!部活っ!
青春してますよね。ほんと。
えっ、私?あー、帰宅部の日本代表で世界大会に出たことがあるんですよ。
なんちゃって。
部活とはいいものですよ。
さてこんかいはミステリアスな展開!
なんとあの蓮くんが再登場~!
実に数十話ぶりですね。
おかえり~
さあここから話はどう変わっていくのでしょうか~
乞うご期待っ!
ではでは
中学から始まる部活も本格的に始動する時期だ。
大希「ねえひろちゃん」
広樹「ん?」
大希「本当に部活別々でいいのかな」
広樹「何回も話したじゃん。大丈夫だよ。」
大希「でも、僕寂しくなっちゃうよ…」
広樹「大丈夫。毎日部活終わるまで待って、一緒に帰るって約束したでしょ?」
大希「わかった…、、じゃあ一回キスしてっ」
そう言って大希は自分の頬を少し背伸びしながら広樹の顔に近づけた。
広樹「わわっ…」
慌てて周りを見渡すと、誰もこちら側を見ていないとわかったので、軽く大希の頬に唇を重ねる。
大希「ありがとっ。元気出た。」
広樹「おう。大希も頑張れよ」
大希「ひろちゃんもね!!」
二人はそうして、玄関の前で別れた。
ーーー
広樹が体操着を着てやってきたのは、体育館。
中では、バスケ部の練習が盛んに行われている。
先輩①「はーい、入部希望の人はこっちね~」
先輩②「はい並んで~。」
身長の高い二、三年の先輩を前に、新入部員約20名は、いかにも張り切っていそうな表情をしていた。
先輩①「と言うわけで、みなさんようこそバスケ部へ。今日から3年間、ここがみなさんが活動をする体育館です。備品とかは大事に使ってあげてください。」
先輩②「練習は週3回。月火金曜日。場合によっては土日の練習もあるので、その都度連絡します。あとは…自己紹介がまだだったな。俺は三年の木下だ。よろしく。」
先輩①「んで俺が同じく三年の森。よろしくな。あとは…」
左側に立つ一人の先輩がしばらく考えると、後ろを振り向いて大きな声で誰かを呼んだ。
森「蓮~!!!」
すると遠くからビブスを着たもう一人のメンバーが走ってくる。
木下「こいつが二年の岩内だ。二年だが、うちのエース。わんちゃん俺より上手いかもな」
岩内「そんなことないですってw」
場に笑いが起こる。
森「まあそんな感じの愉快なチームだ。メンバーはあと20人ぐらいいるから、だんだん名前を覚えていってくれ。」
木下「それじゃあ今日は見学と、多少ボールに触れてみようか。はい起立~。小学校でミニバスやってた人は俺についてって~」
そう言い残し、木下と他十数人のメンバーは彼の後ろへとついていった。
広樹はミニバスの経験はないため、ここへと残った。
森「残ったのはみんなバスケのクラブの経験はないってことでいいかな。俺と蓮、こいつの下の名前だけどな。が、ビシバシ叩き込んでいくから覚悟しろよ~。じゃ、あっちのリング行こっか。ついてきて~」
残った数人がもう一つのコートに出ると、まずはボールを軽くドリブルしたり、シュートの練習をしたりしているようだ。
しかし、広樹の頭の中では、ある違和感があった。
広樹「(岩内先輩…下の名前が蓮…。どこかで絶対に聞いたことがあるし見たこともある…。)」
しかし、練習が終わっても広樹は彼が依然誰なのかと言うことはわからなかった。
そのまま1時間ほどの練習時間は終了し、時計は5時を回ったところだ。
森「はい。今日はみんな色々慣れてきたのかと思います。明日もあるからみんな忘れずにきてね。そいじゃあ以上!解散!」
「「ありがとうございました」」
体育館の更衣室、汗をかいて少し濡れた体操着をカバンの中に入れ、白い制服を再び着る。
下も素早く脱ぎとり、黒い長ズボンを腰まで上げると、ベルトを締める。
ガチャ
ここでドアが開き、更衣室に誰かが入ってきたようだ。
広樹は他の部活の人だろうと、特に気にしている様子はなく、カバンのファスナーを閉めると、肩にかけて外へと出ようとする。
すると、
???「広樹くんだよね!?!?」
広樹「ふええっ!?」
先ほど更衣室の中に入ってきた人物に肩を掴まれた。
急だったため反射的に目を閉じた広樹は、その目を開けると、
広樹「岩内…先輩、、」
先ほど体育館で見た、あの中学二年生のエース、岩内の姿がそこにはあった。
広樹「えっ、ぼ、僕何か…」
岩内「君、あそこに…研究所にいた、広樹くん…だよね!?」
広樹「…研究所、、」
広樹は驚いた。
その秘密は、自分を含め四人しか知らないものだと思っていたからだ。
この男は誰なんだ、どうして研究所を知っているのか。
そんな思いが頭の中で交差する、そして、一つの答えにたどり着く。
広樹「蓮…蓮先輩…、、っああああああ!!!」
岩内「ってかなんでこんなところにいるのぉ…!?」
広樹「それはこっちのセリフですよ!僕はただ学校に通ってるだけですって…」
岩内「っていうか、急に襲ってきた僕もなんだけどなんで記憶消去処理されてないの!?」
広樹「それは…まあ色々ありまして、、」
岩内「…」
岩内の顔は、みるみるうちに青くなっていった。
広樹「あの~…先輩??」
岩内「と、とりあえずっ、僕のことは忘れてええっ!!」
と、岩内がそういうと、彼は更衣室から勢いよく飛び出て行った。
広樹「…蓮先輩、か…」
広樹はゆっくりと研究所での日々を思い出しながら、大希の元へと向かった。
続く
=天の声=
部活っ!部活っ!
青春してますよね。ほんと。
えっ、私?あー、帰宅部の日本代表で世界大会に出たことがあるんですよ。
なんちゃって。
部活とはいいものですよ。
さてこんかいはミステリアスな展開!
なんとあの蓮くんが再登場~!
実に数十話ぶりですね。
おかえり~
さあここから話はどう変わっていくのでしょうか~
乞うご期待っ!
ではでは
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