7 / 7
エピローグ
しおりを挟む
ところで知らなかったのだが、この世界では寺院で死者の蘇生が可能だそうだ。骨さえ残っていれば生き返る事ができて、龍の炎で灰になると蘇生は難しくなる。私の場合は比較的、安上がりで復活できた。安いと言っても、駆け出しの冒険者には痛い出費だ。
「ね、洞窟で言ったじゃない。『お金は大事よ』って。依頼を達成した礼金もあったから、その分も回して蘇生費用にできて本当に良かったわ」
「あたしを捨てていけば良かったじゃないか。あたしの体を袋に入れて運ぶために、中の金貨も捨てたんだろ。結局、稼ぎなんか殆ど無くなってるしよ」
前にも述べたが、冒険者ギルドから支給された袋は魔法で、重い物も軽くして運べる。これで仲間の遺体を持ち帰る冒険者は多いんだそうだ。
「それも前に言ったわ、私は最高に人生を味わい尽くしたいの。貴女が居ないと、最高の人生にならないもの」
「……そりゃ嬉しいね」
「それに、王城に首飾りを戻せて、私達への評価は高まったわ。今後はもっと、お金になる依頼を受けられるようになるわよ。私のパートナーなんだから、これからも私のために稼いでね」
やはり私は、相棒から利用されてるんじゃないのか。別にいいか。今の私達は宿のベッドでゴロゴロしている。これまでと違うのは素面という点だ。もう酒を言い訳にしなくても、私達は抱き合って眠れる関係となっていた。
冒険を勧めはしない。しかし栄誉を得て影響力を持てば、この世界を変える事もできるだろう。それを達成するのは私達かも知れず、貴方かも知れない。いつか龍を討ち統べる者へ。力を得るための旅路は独りでは苦しい。どうか素敵な相棒を得て、貴方の人生が輝かん事を。
「ね、洞窟で言ったじゃない。『お金は大事よ』って。依頼を達成した礼金もあったから、その分も回して蘇生費用にできて本当に良かったわ」
「あたしを捨てていけば良かったじゃないか。あたしの体を袋に入れて運ぶために、中の金貨も捨てたんだろ。結局、稼ぎなんか殆ど無くなってるしよ」
前にも述べたが、冒険者ギルドから支給された袋は魔法で、重い物も軽くして運べる。これで仲間の遺体を持ち帰る冒険者は多いんだそうだ。
「それも前に言ったわ、私は最高に人生を味わい尽くしたいの。貴女が居ないと、最高の人生にならないもの」
「……そりゃ嬉しいね」
「それに、王城に首飾りを戻せて、私達への評価は高まったわ。今後はもっと、お金になる依頼を受けられるようになるわよ。私のパートナーなんだから、これからも私のために稼いでね」
やはり私は、相棒から利用されてるんじゃないのか。別にいいか。今の私達は宿のベッドでゴロゴロしている。これまでと違うのは素面という点だ。もう酒を言い訳にしなくても、私達は抱き合って眠れる関係となっていた。
冒険を勧めはしない。しかし栄誉を得て影響力を持てば、この世界を変える事もできるだろう。それを達成するのは私達かも知れず、貴方かも知れない。いつか龍を討ち統べる者へ。力を得るための旅路は独りでは苦しい。どうか素敵な相棒を得て、貴方の人生が輝かん事を。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
短編)どうぞ、勝手に滅んでください。
黑野羊
恋愛
二度も捨てられた聖女です。真実の愛を見つけたので、国は救いません。
あらすじ)
大陸中央にあるルオーゴ王国で、国を守る結界を維持してきた聖女ロザリア。
政略のため王太子と婚約していた彼女は、突如『真の聖女』が現れたとして婚約を破棄され、聖女の座を追われてしまう。さらに、代わりに婚姻しろと命じられた聖騎士からも拒絶され、実家にも見捨てられたロザリアは、『最果ての修道院』へと追放された。
けれど彼女はそこで、地位や栄光、贅沢などとはほど遠い、無条件に寄り添ってくれる『真実の愛』と穏やかな日々を手にいれる。
やがて聖女を失った王国は、崩壊へ向かっていき――。
ーーー
※カクヨム、なろうにも掲載しています
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる