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1章
第11話 はじめてのショッピング
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木製の扉が開くと同時、涼しげな鈴の音が鳴り響いた。
店内を見回してみると、木製の机や棚の上には銀細工を始めとした色々な種類の装飾品が、手に取れるように置かれていた。
「いらっしゃいませー」
カウンターに座った赤毛の若い女性店員から声をかけられたので、軽く頭を下げながら、少女の方へと近寄る。
「えっと、ユ――キミもこの店で買い物する予定だったの?」
思わず彼女の名前を呼びそうになって、慌てて呼び直したところ――彼女は特に気にした様子もなく頷いた。
「はい。実は、お世話になっている方へのプレゼントを探してまして……ただ、私はこの目でしょう? 店員さんに無駄な心配をかけたく無くて、せっかくなので貴方と一緒に選んでもらってるフリをして貰えませんか」
「なるほどな。それなら、お安い御用だよ」
そう相槌を打ちながら、彼女がプレゼントを買うような人なんていたかな? と考えていると、逆に彼女が問いかけてきた。
「ところで、貴方はどうして女性用のアクセサリー店に? もしかして、彼女さんとかですか?」
先程までは少し仏頂面だった彼女だが、そういった恋愛事に関心がある年頃なのか、興味深そうにに聞いてくる。
「いや、彼女とかじゃなくて、姉と妹のアクセサリーを買おうかなって思ってて」
頬をかきながら応えると、ユフィが相槌を打った。
「あぁ、それならこのお店にきたのも納得ですね。このお店の事は、お姉さんに聞いたんですか?」
少し拍子抜けした様な顔をしたあと、納得したのか少し警戒心を解いてくれた様な気がする。
「いや、このお店は……知り合いの人から聞いたんだよね。あまり値段が高くなくて、良いものが置いてるって話でさ」
「そうですか……きっと、その人と私は趣味が合いそうですね」
オレの話を聞いた彼女は、少し嬉しそうに微笑んだ。
――そのあどけない笑顔に、胸が跳ねた。
――今でもやや表情の変化に乏しい彼女だが、ゲーム内では殆ど笑うということがなかったから。
「私の方は……これにします」
そう言って彼女が指さしたのは、かなりシンプルな作りの十字架。
強いて意匠と言えるのは、十字架に斜めの輪――天使の輪がついていることくらい。
「たしかこの意匠は――天輪教のものだったっけ?」
設定資料で見た事覚えがあるその意匠に、思わず口走ると少女が少し驚いた顔をする。
「アナタは、天輪教のことをご存知なんですか?」
「いや、昔その意匠の十字架――ロザリオって言うんだっけ? を知り合いが着けてたからさ」
まぁオレの言う知り合いは、正面にいる彼女のことなんだけど。
「そうですか……ところで、アナタの分は探さなくて良いんですか?」
「いやぁ、探そうとは思ってるんだけど、何を選んだら良いのかサッパリで」
そう言って肩をすくめると、少女は口元に手を当てて少し悩んだ後に口を開いた。
「確かに、男の人には少し難しいかもしれませんね。例えば相手の方の好きな色とか、よく身につけている色から連想すると、良いかもしれませんよ?」
「なるほどなぁ」
アドバイスを受けて、改めて2人にあいそうな物を探していると……店員さんに手招きされる。
一体なんだろうと思いながら近づいて行くと、耳元で囁かれた。
「君、ユフィちゃんの彼氏?」
そう尋ねられて一瞬呆けた後、慌てて首を横に振る。
「いや、違います! ただの付き添いで来ただけです」
「そうなの? なあんだ、ユフィちゃんがお店に来るときはいつもお婆さんと一緒だから、てっきり彼氏でも出来て紹介に来てくれたのかと思ったのに」
そう言ってイタズラっぽく笑う店員さんに思わず苦笑していると、視界のはしに居る少女――ユフィの耳が赤くなっていることに気づいたが、見なかった事にする。
「彼女は、よくこのお店来るんですか?」
「んー、そんなでもないよ。今日で3回目かな……私としては、教会で薬を売ってもらったりしてるから、お礼も兼ねてもっときて欲しいんだけどねー」
穏やかな表情でユフィを見る店員さんの目は温かく、その事に少し安堵する。
彼女――ユフィは、エンブレのヒロインの1人である。
故に彼女もまた、ナナ達同様に辛い生い立ちをしていた。
そのため、彼女を少しでも気遣ってくれる存在がいると言うのは、ゲーム内でほとんど書かれていなかっただけに、オレにとっても嬉しい誤算だった。
「っと、そう言えば君も何か探してたみたいだけど、アドバイスはいる?」
そう尋ねられてオレは――。
「いえ、ユフィにアドバイスはもらったんで、自分で選んでみます」
せっかくだし、自分で選んでみようと思い答えると、店員さんがニヤニヤとした顔でオレ達を見ていた。
「ふーん、そっかそっか。ちなみに、予算とかはどの位なのかな? 少しなら、お姉さんまけてあげちゃうぞ!」
「ありがとうございます! 予算は――」
団長から前借りした給料の半分ほどを提示し、姉と妹の分を買いたい旨を説明すると、店員さんが棚の一角を指し示した。
「了解、了解。あそこに置いてあるものの中だったら、どれを選んでも予算内にしてあげるよー」
「ありがとうございますっ!」
正直ほとんど指針も決まってなかったから、こうして提示してもらえると凄く助かった。
とは言え、提示された中にも指輪やネックレス、ブレスレット等多岐にわたる為、結局頭を抱えることになったが。
「んー……あっ、コレとコレとかどうかな?」
思わず口走りながらつまみ上げたのは、月の形をした銀細工に、小さな深い青色の宝石が付いたネックレスと、そして小さな花にオレンジ色の宝石がついたネックレス。
2人の髪色に近いそれに思わず手が伸びて眺めていると、肩越しに覗き込まれた。
「なるほど、思ったよりも良いものを選びましたね」
「ソレ、褒めてるの?」
思わず苦笑しながら問いかけると、ユフィはクスリと笑った。
「どうでしょうね?」
「まぁいいや、君のお陰で良いものが買えそうだよ」
そうオレが言うと、彼女――ユフィはしばらく考えた後、形の良い口を開く。
「ここで会ったのも何かの縁ですし、私の事はユフィで良いですよ」
少し照れているのか、雪の様に白い頬をほのかに赤く染めながらユフィが言ったので、頷いた。
「じゃぁ、オレはセンでいいよユフィ」
何万回も頭の中で呼んできた彼女の名前を、初めて言葉にして発したけれど……やはり、口に馴染んだ。
だが、呼ばれたユフィの方は少し驚いたようで、しばらく硬直していた。
「あれ? 何か不味かった?」
「……いえ。あまり、名前を敬称など付けないで呼ばれた事がなかったのでびっくりしただけです」
「へぇ、じゃあ普段はどんな風に呼ばれてるの?」
純粋な興味からそう尋ねてみるが、ユフィは顔をそっぽに向けた。
「別に、そんなこと答えなくても良いでしょう? ともかく、買うものが決まったのであれば、早く精算しちゃいましょう」
「あっ、誤魔化した」
「別に、誤魔化してなどいません!」
ツカツカと淀みない歩みで、レジの方へと精算に行く彼女にオレは黙ってついていった。
なお、その後には店員さんから日頃の感謝から、無償で品物を提供するという店員さんと、タダで物を貰うわけにはいかないと言うユフィの激しい攻防が繰り広げられるのであった。
店内を見回してみると、木製の机や棚の上には銀細工を始めとした色々な種類の装飾品が、手に取れるように置かれていた。
「いらっしゃいませー」
カウンターに座った赤毛の若い女性店員から声をかけられたので、軽く頭を下げながら、少女の方へと近寄る。
「えっと、ユ――キミもこの店で買い物する予定だったの?」
思わず彼女の名前を呼びそうになって、慌てて呼び直したところ――彼女は特に気にした様子もなく頷いた。
「はい。実は、お世話になっている方へのプレゼントを探してまして……ただ、私はこの目でしょう? 店員さんに無駄な心配をかけたく無くて、せっかくなので貴方と一緒に選んでもらってるフリをして貰えませんか」
「なるほどな。それなら、お安い御用だよ」
そう相槌を打ちながら、彼女がプレゼントを買うような人なんていたかな? と考えていると、逆に彼女が問いかけてきた。
「ところで、貴方はどうして女性用のアクセサリー店に? もしかして、彼女さんとかですか?」
先程までは少し仏頂面だった彼女だが、そういった恋愛事に関心がある年頃なのか、興味深そうにに聞いてくる。
「いや、彼女とかじゃなくて、姉と妹のアクセサリーを買おうかなって思ってて」
頬をかきながら応えると、ユフィが相槌を打った。
「あぁ、それならこのお店にきたのも納得ですね。このお店の事は、お姉さんに聞いたんですか?」
少し拍子抜けした様な顔をしたあと、納得したのか少し警戒心を解いてくれた様な気がする。
「いや、このお店は……知り合いの人から聞いたんだよね。あまり値段が高くなくて、良いものが置いてるって話でさ」
「そうですか……きっと、その人と私は趣味が合いそうですね」
オレの話を聞いた彼女は、少し嬉しそうに微笑んだ。
――そのあどけない笑顔に、胸が跳ねた。
――今でもやや表情の変化に乏しい彼女だが、ゲーム内では殆ど笑うということがなかったから。
「私の方は……これにします」
そう言って彼女が指さしたのは、かなりシンプルな作りの十字架。
強いて意匠と言えるのは、十字架に斜めの輪――天使の輪がついていることくらい。
「たしかこの意匠は――天輪教のものだったっけ?」
設定資料で見た事覚えがあるその意匠に、思わず口走ると少女が少し驚いた顔をする。
「アナタは、天輪教のことをご存知なんですか?」
「いや、昔その意匠の十字架――ロザリオって言うんだっけ? を知り合いが着けてたからさ」
まぁオレの言う知り合いは、正面にいる彼女のことなんだけど。
「そうですか……ところで、アナタの分は探さなくて良いんですか?」
「いやぁ、探そうとは思ってるんだけど、何を選んだら良いのかサッパリで」
そう言って肩をすくめると、少女は口元に手を当てて少し悩んだ後に口を開いた。
「確かに、男の人には少し難しいかもしれませんね。例えば相手の方の好きな色とか、よく身につけている色から連想すると、良いかもしれませんよ?」
「なるほどなぁ」
アドバイスを受けて、改めて2人にあいそうな物を探していると……店員さんに手招きされる。
一体なんだろうと思いながら近づいて行くと、耳元で囁かれた。
「君、ユフィちゃんの彼氏?」
そう尋ねられて一瞬呆けた後、慌てて首を横に振る。
「いや、違います! ただの付き添いで来ただけです」
「そうなの? なあんだ、ユフィちゃんがお店に来るときはいつもお婆さんと一緒だから、てっきり彼氏でも出来て紹介に来てくれたのかと思ったのに」
そう言ってイタズラっぽく笑う店員さんに思わず苦笑していると、視界のはしに居る少女――ユフィの耳が赤くなっていることに気づいたが、見なかった事にする。
「彼女は、よくこのお店来るんですか?」
「んー、そんなでもないよ。今日で3回目かな……私としては、教会で薬を売ってもらったりしてるから、お礼も兼ねてもっときて欲しいんだけどねー」
穏やかな表情でユフィを見る店員さんの目は温かく、その事に少し安堵する。
彼女――ユフィは、エンブレのヒロインの1人である。
故に彼女もまた、ナナ達同様に辛い生い立ちをしていた。
そのため、彼女を少しでも気遣ってくれる存在がいると言うのは、ゲーム内でほとんど書かれていなかっただけに、オレにとっても嬉しい誤算だった。
「っと、そう言えば君も何か探してたみたいだけど、アドバイスはいる?」
そう尋ねられてオレは――。
「いえ、ユフィにアドバイスはもらったんで、自分で選んでみます」
せっかくだし、自分で選んでみようと思い答えると、店員さんがニヤニヤとした顔でオレ達を見ていた。
「ふーん、そっかそっか。ちなみに、予算とかはどの位なのかな? 少しなら、お姉さんまけてあげちゃうぞ!」
「ありがとうございます! 予算は――」
団長から前借りした給料の半分ほどを提示し、姉と妹の分を買いたい旨を説明すると、店員さんが棚の一角を指し示した。
「了解、了解。あそこに置いてあるものの中だったら、どれを選んでも予算内にしてあげるよー」
「ありがとうございますっ!」
正直ほとんど指針も決まってなかったから、こうして提示してもらえると凄く助かった。
とは言え、提示された中にも指輪やネックレス、ブレスレット等多岐にわたる為、結局頭を抱えることになったが。
「んー……あっ、コレとコレとかどうかな?」
思わず口走りながらつまみ上げたのは、月の形をした銀細工に、小さな深い青色の宝石が付いたネックレスと、そして小さな花にオレンジ色の宝石がついたネックレス。
2人の髪色に近いそれに思わず手が伸びて眺めていると、肩越しに覗き込まれた。
「なるほど、思ったよりも良いものを選びましたね」
「ソレ、褒めてるの?」
思わず苦笑しながら問いかけると、ユフィはクスリと笑った。
「どうでしょうね?」
「まぁいいや、君のお陰で良いものが買えそうだよ」
そうオレが言うと、彼女――ユフィはしばらく考えた後、形の良い口を開く。
「ここで会ったのも何かの縁ですし、私の事はユフィで良いですよ」
少し照れているのか、雪の様に白い頬をほのかに赤く染めながらユフィが言ったので、頷いた。
「じゃぁ、オレはセンでいいよユフィ」
何万回も頭の中で呼んできた彼女の名前を、初めて言葉にして発したけれど……やはり、口に馴染んだ。
だが、呼ばれたユフィの方は少し驚いたようで、しばらく硬直していた。
「あれ? 何か不味かった?」
「……いえ。あまり、名前を敬称など付けないで呼ばれた事がなかったのでびっくりしただけです」
「へぇ、じゃあ普段はどんな風に呼ばれてるの?」
純粋な興味からそう尋ねてみるが、ユフィは顔をそっぽに向けた。
「別に、そんなこと答えなくても良いでしょう? ともかく、買うものが決まったのであれば、早く精算しちゃいましょう」
「あっ、誤魔化した」
「別に、誤魔化してなどいません!」
ツカツカと淀みない歩みで、レジの方へと精算に行く彼女にオレは黙ってついていった。
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