クロスロード

つよけん

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第一部ルート6「終焉」~それぞれの道~

戦闘11

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私はハクシに落下していた所を間一髪の所で足を掴んでもらい、地面へ激突することを免れた。

「危なかったな。」
「あ、ありがとう。」

まだ状況が把握できていないままで、床へとゆっくりと下ろされる。
ハクシは吹き飛んでいったクイナの方を睨みつけながら警戒を緩めない。
壁に激突した際に色々な物を巻き込まれながら土埃を上げて、クイナ自身の様子を伺うことは出来なかった。

「終わったの?」
「そうであってほしいが…。」

ハクシは険しい顔を一切変えずに、ゆっくりと壁の方へ歩みを進める。
しばらく進むと瓦礫が『カラッ』と音を立て、土埃の向こう側で動きがあった。

「ふ、ふひっ…あはっ…。」

不気味な笑い声が耳の奥に残るように聞こえてくる。

「あはっ…はっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!」
「何がおかしい!」

ハクシがクイナの笑い声に不快をぶつけていた時に、上の穴からアサトの声が聞こえてくる。

「ハクシ!クイナが暴走した原因はウイルスだ!」

ウイルス?どういうことだろう…。
淡々とアサトは喋り続ける。

「僕には詳しいことはわからないんだけど、最高プログラムであるバベルシステムが暴走をしていて、全てのネットワークを通じて破壊を促すウイルスを投与されているみたいだ!」

「それは本当か!」

私には理解不能の横文字がズラッと並んでいた。

「もう!遅いっ!」

笑い声を響かせていたクイナが急に大声で叫ぶ。
その声と共に、辺は静寂に包まれた。
緊迫した空気が張り詰める中、クイナの周りから土埃がけていく。

「僕はウイルスなんかに感染なんかしてませんよぉ?なにもおかしい所なんてないんですよぉ?先輩の方がおかしいんですよぉ?」

クイナは言葉を吐き捨てて、キョロキョロと焦点の合っていない目を器用に動かしていた。

「クイナの様子がおかしいよ…。」

私はクイナを元々おかしい奴だと思っていたが、更におかしな点に拍車が掛かったようになっている。
奴の姿が露になると突然、むさ苦しい程の熱気が体を包み込んだ。

「マズイな…。」

ハクシは深刻な顔をして、私と天井の向こうにいるアサトに指示を出す。

「もう自爆装置が起動している…手遅れになる前にお前達だけでも逃げろ!」
「ハクシはどうするの?」
「俺は出来るだけクイナを足止めしておく…。」

淡々と自分が犠牲になりますと言っているような物である。
そんな事は絶対にさせたくない!

「今まで一緒に戦って来たんだから、一緒に生きて帰りましょ!」

ハクシは今までに見せた事の無い笑顔で私に微笑みかけた。

「だぁれぇもぉ…逃がしはしませんよぉ?」

クイナの皮膚はデロデロに溶け燃え、体の金属部分が黄金色に染まり炎をまとい始めていた。

「あっ、あっつい…。」

私はあまりの高温に顔を腕で覆いながら、後退りさせられる…。

「後の事は頼んだぞ!」

ハクシが言葉を発した瞬間に、私の体は軽々と掴まれて上の穴へと放り投げられた。

「ハクシっ!!!」
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