あの理不尽王子をやっつけたい！！！！ 〜自分達に向けられる理不尽に仲間(美少女)達と立ち向かう！〜

第一章

新しい力 後編

「こ、この程度……うああああああ！」

　クラーナが叫びながらよろよろと立ち上がる。

「言ったはずだ、無駄な事だと！」

　それと同時に宇井が一瞬、頭を抑える。

「ぐ……！」

　しかし、すぐにクラーナに向き直る。

「どうかな！」

　宇井はクラーナに接近し、自分が持っている斧を振り下ろすがクラーナにかわされてしまう。

「そんな攻撃では私に触れることなど――」

「そもそもあんたを狙ってない！」

　宇井の斧が床に激突する。
　すると、床にヒビが入り宇井とクラーナは、１階下の階に落ちていく。

「何！？」

「セドゥ、アイテムは任せたよ！」

　セドゥは落ちていく宇井に向かって手を伸ばすが届くはずもない。

　「ウイ待って！無茶しないって……言ってくれたのに」

　その場に残されたセドゥは、床に空いた穴を飛び越えてアイテムのある部屋へと向かっていく。

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　この城の天井はそれほど高くなく、2人とも、落ちても死ぬことはなかった。
　
「ぐ……、覚えていろ！」

　そう言ってクラーナはよろよろと立ち上がる。

「……行かせな、うぐっ……！」

　宇井も立ち上がろうとしたが、床に血がダラダラとたれている。

「両手の傷が……また……」

「その怪我ではどうにもなるまい、貴様のスキルは厄介すぎる、ここで終わらせるか」

　クラーナはゆっくりと宇井に近づいて行く。