テイマー少年の冒険譚〜少年は沢山の魔物と冒険したい!〜

ねる

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1章

5.草原でのテイム

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~草原~

「ライム。今日も頑張ろうね」
「キューッ」
僕達は新しい従魔をテイムするために草原に来ていた。
今日はテイムが目的だから、依頼は受けずに来ている。また、草原に生息している魔物の情報もギルドで聞いておいた。準備は万全だ。

「ん?あれは・・・」
「キュ」
僕達の視線の先には額に一本の角を持つ茶色のウサギがいた。
「毛色に個体差があるっていう、Fランクのホーンラビットかな?一応・・・"鑑定"」
僕は"鑑定"を使い、魔物の情報を調べた。


lv3  ホーンラビット 中立


「レベル3のホーンラビットか。ライム、今回は僕も戦うね」
「キュッ!」
<封印札>は対象の魔物が弱っていればテイムの成功率が上がるため、今回は僕も戦うことにした。

僕は村で使っていた少し短めの剣を構えた。

「キュルルルゥッ!」
僕達が臨戦体勢りんせんたいせいに入るとホーンラビットはこちらに気付き威嚇してきた。

「僕が注意を引くからライムは回り込んで!」
「キュッ!」
ライムに指示を出し、僕はホーンラビットに正面から攻撃を仕掛けた。

「キュルルッ」
素早い魔物のため、かすりはするものの、有効打にはならない。

「キュキューッ!」
「キュルッ!?」
そうしている間に背後に回り込んでいたライムの攻撃がホーンラビットに命中した。

「キュルゥ・・・」
「これくらいなら大丈夫かな・・・"テイミング"」
道具を使ってテイムするのは初めてなので、念のために<封印札・銀>を取り出し、固有スキル"テイミング"を発動する。

"テイミング"は職業クラスがテイマーになった時に使えるようになる固有スキルだ。

道具を使うテイムでは必須であり、こちらの気持ちを魔物に伝える効果がある。
テイムには魔物側の意志も関係するため、このスキルにより、信頼関係をきずきやすくなる。

しかし、相手が攻撃的な意志を強く持っている場合は一切の効果を発揮しないためテイムは不可能となる。

ホーンラビットがまばゆい光に包まれた後、そこには水晶の欠片のようなアイテムが落ちていた。
「やった!テイム成功だ!」
「キュウッ!」
テイムに成功するとその魔物の体力は回復するため、僕はコアを手にすると早速ホーンラビットを召喚する。

「キュルルゥ!」
「キュッキュッ!」
「早速名前を付けないとね。何がいいかな・・・」

僕は少し悩んだ後で
「鳴き声から取って"ルゥ"にしようかな?君はそれでいい?」
「キュルゥ!」
安直あんちょくかと思ったけど気に入ってくれたようだ。

「よかった。これからよろしくね、ルゥ!」
「キュルルルゥ!!」
「キューッ!!」
こうして冒険者になって初めてのテイムは成功し、僕達は《イール》に帰ることにした。

小型の魔物が2体のため、問題なく街に入ることが出来た僕達は早速ギルドに向かった。


~冒険者ギルド~

「マオさんただいま!無事にテイムすることが出来ました!」
「おかえりなさいアインさん。それは良かったですね。早速従魔登録されますか?」
「はい!お願いします!」
僕は渡された用紙にルゥの事を書いていく。

「ありがとうございます。ホーンラビットで、名前はルゥちゃんですか。可愛い名前ですね」
「ルゥも気に入ってくれたので良かったです」
「キュルゥ!」

そうしてマオさんと話していると
「おかえりアイン君。無事テイムできたようだね」
「あ、サークレッドさん!はい。新しい従魔のルゥです!」
「茶色のホーンラビットか。毛並みも良くて綺麗きれいだね。おめでとう」
「ありがとうございます。これからも頑張ります!」

僕は2人と色々話した後、2体を連れて宿屋に戻った。
「今日は疲れたなぁ。でもルゥとも出会えたし、これからもっとにぎやかになるといいね!」
「キュルゥ!」
「キュ~」


まだ見たことがない魔物達を想いながら、僕は眠った。


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