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1章
閑話ー夜の冒険者ギルドでー (マオ、サークレッド視点)
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~冒険者ギルド~
日も沈み、帰ってくる冒険者もまばらになった頃、
「ーーーふふっ」
「ん?マオさんどうかした?」
マオが不意に漏らした声にサークレッドが反応した。
「あ、サークレッドさん。いえ、ルゥちゃんが可愛かったもので、つい」
「あぁ、アイン君の新しい従魔か。確かに可愛かったね」
「私ウサギ大好きなんですよ。頼んだら抱っこさせてもらえますかね?」
「どうだろう。アイン君なら大丈夫だとは思うけどね」
「今度頼んでみます!」
((((猫人なのにウサギ好きなんだ・・・))))
マオの好みをその場にいた職員と冒険者が初めて知った瞬間だった。
「そ、そうだね。それはそうと、やっぱりドラゴンを連れているテイマーの情報はないね。一応他のギルドにも確認はしたんだけど」
「そうですか・・・。やっぱりこの大陸のギルドに寄っていないか。街中では連れていないってことですかね?」
「うーん、騒ぎになるのが嫌で従魔登録をしていないのかもしれないね。」
テイマーがギルドで従魔登録をしないというのは別に違法ではないが、その従魔が問題を起こした時に冒険者ギルドが庇う事が出来なくなるため、従魔登録はするのが基本だ。
「まぁドラゴンをテイムしたら普通は大騒ぎですもんね・・・手掛かりも無しかぁ・・・」
「本人も別に急いでるわけではないからいいんじゃないかな?私たちに出来る範囲で手伝えばいいと思うよ」
「そうですね。アインさんが次はどんな子をテイムするのか楽しみです」
「そうだね。私も彼には期待しているよ」
テイマーとして大成する者は極めて少ない。
そんな中、憧れを追いかけてテイマーになった少年を陰ながら応援しているものは多い。
2人は業務をこなしながらアインのためにできる事を話し合い続けたーーー
日も沈み、帰ってくる冒険者もまばらになった頃、
「ーーーふふっ」
「ん?マオさんどうかした?」
マオが不意に漏らした声にサークレッドが反応した。
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「あぁ、アイン君の新しい従魔か。確かに可愛かったね」
「私ウサギ大好きなんですよ。頼んだら抱っこさせてもらえますかね?」
「どうだろう。アイン君なら大丈夫だとは思うけどね」
「今度頼んでみます!」
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マオの好みをその場にいた職員と冒険者が初めて知った瞬間だった。
「そ、そうだね。それはそうと、やっぱりドラゴンを連れているテイマーの情報はないね。一応他のギルドにも確認はしたんだけど」
「そうですか・・・。やっぱりこの大陸のギルドに寄っていないか。街中では連れていないってことですかね?」
「うーん、騒ぎになるのが嫌で従魔登録をしていないのかもしれないね。」
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「まぁドラゴンをテイムしたら普通は大騒ぎですもんね・・・手掛かりも無しかぁ・・・」
「本人も別に急いでるわけではないからいいんじゃないかな?私たちに出来る範囲で手伝えばいいと思うよ」
「そうですね。アインさんが次はどんな子をテイムするのか楽しみです」
「そうだね。私も彼には期待しているよ」
テイマーとして大成する者は極めて少ない。
そんな中、憧れを追いかけてテイマーになった少年を陰ながら応援しているものは多い。
2人は業務をこなしながらアインのためにできる事を話し合い続けたーーー
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