テイマー少年の冒険譚〜少年は沢山の魔物と冒険したい!〜

ねる

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1章

12.荒野にて

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~冒険者ギルド~

僕は荒野に行く前に消耗品しょうもうひんを買うためギルドに来ていた。
「こちらがポーションと毒消しですね」
「ありがとうございます」
ポーションは薬草と違い長持ちで、効果が出るのも早い。
毒消しはまた森に行く時に必要になると思って買うことにした。

消耗品しょうもうひんを買った僕達は早速さっそく荒野に向かうことにした。


~荒野~

「森に比べると結構遠かったね。ウォルフ、大丈夫?」
「グルゥ」
「実際に来たのは初めてだけど、本当に何もないね」
「キュッ」
「キュルゥ」
「グルルゥ」
僕達の前には障害物しょうがいぶつが何もない景色が広がっていた。

「こうして立っているだけでも何体かの魔物が見えるね。でもマオさんの話では地中にもいるんだっけ。注意しなきゃ」
僕達は見えてる魔物には近付かずに探索をすることにした。

「うーん。全然魔物出てこないね。ウォルフ、何かわかる?」
「グルルゥ・・・」
探索を始めてかなりの時間が過ぎたが、魔物は一度も地中から現れていない。
「ウォルフにも分からないのかぁ。どうしようかな」

アインは気づいていないが、アイン達がいる周辺しゅうへんの地中にいる魔物はレベル5以下であり、レベル6のライムとウォルフがいるアイン達に襲い掛かる事はない。(4話参照)

「このままだと戦わずに帰ることになっちゃうから、地上にいる魔物と戦ってみよう!」
「キュッ!」
「キュルゥ!」
「ガウッ」
そうして僕達は戦う魔物を決めることにした。

「あの魔物にしようかな?"鑑定"」

lv6   ランドカクタス 中立

ランドカクタスは乾燥かんそうした土地に生息するサボテンの魔物で、トレント種に分類ぶんるいされる。
擬態ぎたいはするものの、トレントと違い昼間も移動するため見分けるのは容易ようい
ランクはE。

「レベル6だし、みんなで戦おうか」
「キュッ」
「キュルゥ」
「グルゥ」
僕達は攻撃をするため走り出した。その時、
「ギギギ!」
「っ!あぶなっ!」
先頭を走っていた僕に向けて、ランドカクタスの体からトゲが飛んできた。
さいわい距離が離れていたため、充分に避けることが出来た。

「トゲって飛ばすことができるんだね・・・もう少し距離が近かったら当たってたかも・・・」
「グルルルゥッ!」
「ギッ・・・!」
トゲを避けるために少し体勢をくずした僕の代わりにウォルフが攻撃を仕掛けた。
「キュッ!!」
「キュルルゥ!」
続けてライムとルゥも攻撃をくわえる。

「ギギッ!」
「キュッ」
ランドカクタスも反撃はんげきし、ライムが吹き飛ばされる。
「ライム!・・・このっ!」
「ギッ!?」
体勢を立て直した僕も攻撃に加わる。
ライムも自己再生じこさいせいを使い回復した後、ふたたび攻撃に参加した。

僕達の攻撃を受け続けたランドカクタスは時間もかからずに光の粒に変わった。

「ふぅ。みんなお疲れ様。ライム、大丈夫?」
「キュッ」
ライムは自己再生で完全に回復したのか、戦う前と変わらない状態だった。
「本当に役に立つスキルだね。さて、これからどうしようか。出来たらテイムしたいんだけど・・・少し探してみようか」
僕達はテイムするための魔物を探すことにした。

「ーーーん?あのスライム、今まで見たのと違う?」
探索していると、すこし離れたところに変わったスライムがいた。
「今まで岩みたいなスライムはいたけど、光ってる?"鑑定"」
近づいても何の反応も示さなかったため、僕は鑑定を使った。

lv5   ジュエルスライム 中立

ジュエルスライムは全てのスライム種から生まれる可能性がある変異種へんいしゅで、おも鉱山こうざん周辺で確認される。
鉱山が存在しない地域でも環境によって生まれることがある。
能力はスライムと変わらないが、様々さまざまなスキルの適性てきせいがある。
ランクはE。

「聞いた事のないスライムだけど、今まで見た事ないから珍しいのかな?テイムしてみよう」
何もしてこないため、僕は戦わずにテイムすることにした。
「<封印札・銅>を出して・・・"テイミング"」
いつものように光に包まれおさまるが、
「失敗か・・・もう一度、"テイミング"」
再び光に包まれる。
「また失敗?普通のスライム種じゃないのかな。攻撃してみるから、みんなは待っててね」
「「キューッ」」
「ガウッ」
僕は少し弱らせてみることにした。

「とりあえず普通に・・・ふっ!」
僕はジュエルスライムを斬りつけた。
「・・・!」
「少し硬い?けどこれで・・・"テイミング"!」
僕は再び<封印札・銅>を取り出しテイミングを使った。

光が収まり、地面にはコアが落ちていた。
「よかった~・・・成功した」
「キュッ」
「キュルゥ」
「グルゥ」
離れて見ていたみんなも集まってきた。
「街道に戻ろうか。落ち着いた場所で召喚しよう」
僕達は荒野を後にした。


~街道~

街道に戻った僕達はジュエルスライムを召喚していた。

「ライムみたいに声を出したりは出来ないのかな?感情は何となくわかるから大丈夫だけど」
「・・・!」
「名前はどうしようかな・・・綺麗きれいな光だから"グロウ"でどう?」
「・・・♪」
気に入ってくれたみたいだ。

「よかった。グロウ、よろしくね!」
「・・・!」
「キュッ!」
「キュルゥ!」
「グルゥ」
少し休憩きゅうけいしたあとで、グロウには一度コアに戻ってもらって僕達は街に帰ることにした


~冒険者ギルド~

僕はギルドでマオさんに新しい従魔の登録をしてもらっていた。
「ジュ、ジュエルスライムを従魔にしたんですか?」
「何か問題があるんですか?」
「い、いえ・・・ただジュエルスライムは《イール》周辺では目撃もくげきされた事がない魔物なんです」
「え!?」

マオさんの話ではジュエルスライムに変異へんいするには鉱物を食べなければならず、この辺りには鉱山が存在していないのだという。

「考えられるのは荒野のどこかに鉱石が取れる場所があるということですが、かなり珍しいのは間違いないですね」
「そうなんですか・・・街中で連れ歩いても大丈夫ですか?」
「ジュエルスライムが生息している場所に近い街なら大丈夫ですけど、この街では目立めだちすぎると思います」
「わかりました。少し考えてみます」
「はい。いつでも相談してくださいね」

~宿屋~

僕は宿屋でグロウを召喚して話をしていた
「グロウはこの街だと目立っちゃうから外でしか呼べないんだけど大丈夫?」
「・・・!」
グロウは気にしてないと言うようにプルプルしている。
「ありがとう。とりあえずコアに戻る前に素質だけ見せてもらうね。・・・"従魔鑑定"」

lv5   グロウ ジュエルスライム

 素質(3/10)

・スキル
 自己再生 キュア 硬化

「素質は低いけどスキルが3つあるんだ・・・"硬化"は分かるけど"キュア"って?」

硬化・・・自身の物理攻撃に対する耐性を少しの間、上昇させる。

キュア・・・毒や麻痺などの状態異常じょうたいいじょうを治すことができる。猛毒や一部の状態異常じょうたいいじょうは治すことができない。ーーー魔物図鑑より引用

「ーーーグロウがいたら毒消しが必要ないってこと?」
「・・・!」
「今は立ち入り禁止だけど、これでいつでも森に行けるようになるんだね。すごいよグロウ!」
「・・・♪」
一通ひととおり話した後、グロウにはコアに戻ってもらった。

眠る前に僕は今日のことを思い返していた。
「今日戦ったランドカクタスのトゲ、盾があれば防げたかなぁ・・・」
(僕が安定して攻撃するためには盾が必要だけど、扱い方が分からないんだよね・・・父さんに聞きに行こうかな?)

一度村に帰ることを考えながら、僕は眠りについた。



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