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店の外まで送りに出てきてくれたさくらさんと神田が話している間、寝起きのがきんちょは不服全開顔、つまり十二分な不機嫌な顔で、更に不服ながらも俺の足にまとわりついているようだった。俺の足を遮蔽物に、さくらさんと神田の様子をうかがい、もっと近づけと俺を押す。
なんだよ、もう。俺だって気にならないことはないが……いや、別に、そういうわけでもはないぞ……。だいたいなんでお前、そんなに警戒してるんだよ。
俺が渋って押されていた前進をピタリと止めると、ほうきか何かで脛あたりをスパンとはたかれた。
おあ?!
はたかれた感覚に下をにらむ。が、俺はおとなだ。こども相手に怒りなど……。
俺は勤めて冷静に笑顔すら貼り付けて、膝を曲げてがきんちょの高さまで腰を落とした。ふいっとがきんちょが顔をそむける。俺はその横をむいたぷにぷにの頬を両手ではさみ前を向けて諭してやった。人の話はちゃんと聞け。
「あ・の・な。ボウズ、ひとさまの足、はたくんじゃないよ」
「なんのことだ」
頬をはさまれながらもしれっと答えるがきんちょは、生意気にも俺より遥かに冷静で、その背後を見ても確かに、ほうきもはたきも持ってはいない。
どこに隠した??
俺はそのまま辺りを見回すがそれらしいものは見当たらない。首をかしげる俺をよそに頬を挟まれたがきんちょは「この手をはなさぬか」と小さな手を俺の手にかけてきた。
何がはなさぬか、だ。俺はもう少しぷにぷにに圧を加えてやった。
「はなせ! ぶれいものー!」
誰がぶれいもの、だ。俺は、また少しぷにぷにに圧を加え、更にそのまま両手でぷにんぷにんとはさんだり、離したりしてみた。ほんと、よく伸びるほっぺただな。
「やめー!」
年齢不相応の物言いと態度のがきんちょだが、俺のちょっとした意趣返しには、その姿相応の子供っぽい怒った姿を見せた。
このまま遊んでるとその大きな目から悔し涙でも零れ落ちそうなので、この辺で勘弁してやることにした。
「ふふふ。お兄さんなめたらいかんよ。おまえよりずっと年上なんだからな」
俺はにやりと笑って立ち上がり、そろそろ話しも終わりそうな神田たちの方へと歩み寄ろうとして、足をまた何かに払われ盛大にコケた。
「誰が年上だ。空け者」
転がった俺を冷めた目で見下ろしたがきんちょは、そのままその脇をすり抜けていった。
なんだよ、もう。俺だって気にならないことはないが……いや、別に、そういうわけでもはないぞ……。だいたいなんでお前、そんなに警戒してるんだよ。
俺が渋って押されていた前進をピタリと止めると、ほうきか何かで脛あたりをスパンとはたかれた。
おあ?!
はたかれた感覚に下をにらむ。が、俺はおとなだ。こども相手に怒りなど……。
俺は勤めて冷静に笑顔すら貼り付けて、膝を曲げてがきんちょの高さまで腰を落とした。ふいっとがきんちょが顔をそむける。俺はその横をむいたぷにぷにの頬を両手ではさみ前を向けて諭してやった。人の話はちゃんと聞け。
「あ・の・な。ボウズ、ひとさまの足、はたくんじゃないよ」
「なんのことだ」
頬をはさまれながらもしれっと答えるがきんちょは、生意気にも俺より遥かに冷静で、その背後を見ても確かに、ほうきもはたきも持ってはいない。
どこに隠した??
俺はそのまま辺りを見回すがそれらしいものは見当たらない。首をかしげる俺をよそに頬を挟まれたがきんちょは「この手をはなさぬか」と小さな手を俺の手にかけてきた。
何がはなさぬか、だ。俺はもう少しぷにぷにに圧を加えてやった。
「はなせ! ぶれいものー!」
誰がぶれいもの、だ。俺は、また少しぷにぷにに圧を加え、更にそのまま両手でぷにんぷにんとはさんだり、離したりしてみた。ほんと、よく伸びるほっぺただな。
「やめー!」
年齢不相応の物言いと態度のがきんちょだが、俺のちょっとした意趣返しには、その姿相応の子供っぽい怒った姿を見せた。
このまま遊んでるとその大きな目から悔し涙でも零れ落ちそうなので、この辺で勘弁してやることにした。
「ふふふ。お兄さんなめたらいかんよ。おまえよりずっと年上なんだからな」
俺はにやりと笑って立ち上がり、そろそろ話しも終わりそうな神田たちの方へと歩み寄ろうとして、足をまた何かに払われ盛大にコケた。
「誰が年上だ。空け者」
転がった俺を冷めた目で見下ろしたがきんちょは、そのままその脇をすり抜けていった。
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