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社長さんをちゃぶ台の前に座布団を置いて座らせる。
取り敢えず粗茶でもと、温かいお茶を出して僕は台所で味噌汁を用意した。
「君の能力ならもっと良い部屋が借りられるはずだが……」
社長さんから見たらボロアパートだろう。
困惑した表情で辺をキョロしている。
「僕にはここより良い部屋は無いんですよ」
ここは亡くなった祖母と暮らしていた頃からの思い出の詰まった部屋なのだ。
ここが何処より僕には安らげる部屋である。
簡単に作った味噌汁を社長さんに出す。
「うん、美味しい。君は良いお嫁さんになりそうだ」
「最近はお嫁さんではなく、旦那さんが家事をする場合も多いですよ」
「すまん……」
「良い主夫にはなれそうです」
フフっと微笑んで僕も僕の作った味噌汁を飲む。
祖母が教えてくれたので、良い嫁は祖母だと思う。
「ところで君は目が悪いのか?」
今は眼鏡は外してケースにしまっている。
社長さんは僕の目が良いのか悪いのか不思議そうだ。
「いえ、目は良いです。伊達メガネですよ」
「何故、あえて伊達メガネをしているんだ?」
「祖母の遺品で元は老眼鏡でした。かけていると落ち着くのでしています」
あの眼鏡をかけていると、女性に声を掛けられなくなるのが良い。
「なるほど、少し勿体ないな」
「何が勿体ないんです?」
「綺麗な容姿をしているのに、眼鏡で隠してしまうのは勿体ないと思ったんだ」
「綺麗な容姿をしているのは社長さんですよ」
「そ、そうかな?」
「そうですよ」
照れた様子の社長さん。
僕も味噌汁を飲みながらも、何の話をしているのだろうかと、何だか恥ずかしくなる。
容姿が綺麗だとか、男同士で話す内用では無い気がする。
コミュ障だから誰かと二人で味噌汁を飲みながら話す事も無くて、何を話すのが普通なのか解らない。
コンコン!!
急にドアがノックされて驚く。
「来客か。こんな時間に常識のないお客だな」
味噌汁を飲み終えた社長さんは玄関を睨む。
「そうですね。誰か来る予定は無いのですが」
と、いうか、訪ねてくる知り合いも居ないのだが……
誰だろう。
宅配便?
こんな時間に?
コンコン!!
催促ノックまでされてしまった。
「はーい! 今出ます!」
立ち上げる僕の手を掴む社長さん。
「こんな時間に出る必要はない。怪しい」
警戒する社長さん。
この部屋には覗き穴も無いので相手を確認する術は無い。
「こんな時間に何の用だ!」
勝手に社長さんがドアの方に声をかける。
ドアは薄いので聞こえるだろう。
「吸血鬼会より山田薫様をお迎えに上がりましたー」
「吸血鬼会? 君、吸血鬼族だっのか?」
部屋の外に居る人は吸血鬼族さんらしい。
吸血鬼族って有名なのだろうか。
社長さんは知っているらしい。
「そうみたいです。それで栄養失調で倒れたらしくて……」
「君は本当にどうしてそう何に関しても無頓着なんだ」
「すみません……」
ため息吐く社長さん。
たしかに良く無いかもしれない。
僕はあまり何でも深く考えない方なので、よくボーっとして階段から転げ落ちたりするもんな。
ボーっとするなって怒られる事も子供の頃はしょっちゅうだったし。
真面目に聞いてますよってフリは上手くなったけど、基本的には晩ごはんどうしようかなっとか、景色が綺麗だとか、どうでも良いこと考えてたりするもんな。
今のコレも関係ない事考えてるもんな。
「とにかく、今夜は遅い。明日にしろ!」
勝手にドアの向こうの人に命令する社長さん。
「解りました! 明日の朝、8時にお迎えに上がります」
「早すぎる10時にしろ!」
「解りました10時に来ます」
「よし! 良いだろう」
何故か社長さんが話をつけてしまった。
ドアの向こうの人はまた明日10時に来るらしい。
ちょっと待ってくれ!
「明日は会社が有りますよ! 今日の仕事も途中にしてしまいました!」
「君が途中にした仕事は他の者にやらせるので良い。君は一週間有給消化に当てなさい」
「そんなぁ……」
「他に有給を消化する予定があるのか?」
「無いですけど……」
「無いのは困るから使ってくれ! ちゃんと管理する様に各部署に言っているのだが、君みたいなのが居ると俺も困るんだ」
「ごめんなさい、困らせているとは気づかず……」
「俺の為にも有給消化して欲しい」
「解りました!」
手を握られ、僕は手を握り返す。
「あと、社長さんは止めてくれ」
「CEOさん?」
「肩書で呼ばれるのは好きではないのでね」
「神村さん」
「うん」
「僕も君は好きではないですね」
「ああ、すまん。山田くん」
「いいですね!」
ニコッと笑うと、神村さんも微笑み返してくれた。
よく考えたら両手を握り合って何をしてるんだろう。
僕は急に恥ずかしくなって手を離す。
「味噌汁ご馳走さまだった。では、失礼する」
「あ、はい、僕こそ送ってもらっちゃって有難うございました」
「ああ、それと社内の仕事でルール違反は止めもらえると有り難い。山田くんに悪気はなくてもだ」
「はい、申し訳有りません」
「いや、山田くんが謝る必要はない。俺も管理が行きどといて居なくて申し訳ないな」
お互い頭を下げ合う。
「次回から気をつけよう」
「気を付けます」
「よし、この話しは終わだ」
「はい」
永遠に謝り合いになりそうだったので、神村さんは話しを終わらせた。
玄関で神村さんを見送る。
時間は一時間もかかってないはずなので、パーキングは無料で済むだろう。
取り敢えず粗茶でもと、温かいお茶を出して僕は台所で味噌汁を用意した。
「君の能力ならもっと良い部屋が借りられるはずだが……」
社長さんから見たらボロアパートだろう。
困惑した表情で辺をキョロしている。
「僕にはここより良い部屋は無いんですよ」
ここは亡くなった祖母と暮らしていた頃からの思い出の詰まった部屋なのだ。
ここが何処より僕には安らげる部屋である。
簡単に作った味噌汁を社長さんに出す。
「うん、美味しい。君は良いお嫁さんになりそうだ」
「最近はお嫁さんではなく、旦那さんが家事をする場合も多いですよ」
「すまん……」
「良い主夫にはなれそうです」
フフっと微笑んで僕も僕の作った味噌汁を飲む。
祖母が教えてくれたので、良い嫁は祖母だと思う。
「ところで君は目が悪いのか?」
今は眼鏡は外してケースにしまっている。
社長さんは僕の目が良いのか悪いのか不思議そうだ。
「いえ、目は良いです。伊達メガネですよ」
「何故、あえて伊達メガネをしているんだ?」
「祖母の遺品で元は老眼鏡でした。かけていると落ち着くのでしています」
あの眼鏡をかけていると、女性に声を掛けられなくなるのが良い。
「なるほど、少し勿体ないな」
「何が勿体ないんです?」
「綺麗な容姿をしているのに、眼鏡で隠してしまうのは勿体ないと思ったんだ」
「綺麗な容姿をしているのは社長さんですよ」
「そ、そうかな?」
「そうですよ」
照れた様子の社長さん。
僕も味噌汁を飲みながらも、何の話をしているのだろうかと、何だか恥ずかしくなる。
容姿が綺麗だとか、男同士で話す内用では無い気がする。
コミュ障だから誰かと二人で味噌汁を飲みながら話す事も無くて、何を話すのが普通なのか解らない。
コンコン!!
急にドアがノックされて驚く。
「来客か。こんな時間に常識のないお客だな」
味噌汁を飲み終えた社長さんは玄関を睨む。
「そうですね。誰か来る予定は無いのですが」
と、いうか、訪ねてくる知り合いも居ないのだが……
誰だろう。
宅配便?
こんな時間に?
コンコン!!
催促ノックまでされてしまった。
「はーい! 今出ます!」
立ち上げる僕の手を掴む社長さん。
「こんな時間に出る必要はない。怪しい」
警戒する社長さん。
この部屋には覗き穴も無いので相手を確認する術は無い。
「こんな時間に何の用だ!」
勝手に社長さんがドアの方に声をかける。
ドアは薄いので聞こえるだろう。
「吸血鬼会より山田薫様をお迎えに上がりましたー」
「吸血鬼会? 君、吸血鬼族だっのか?」
部屋の外に居る人は吸血鬼族さんらしい。
吸血鬼族って有名なのだろうか。
社長さんは知っているらしい。
「そうみたいです。それで栄養失調で倒れたらしくて……」
「君は本当にどうしてそう何に関しても無頓着なんだ」
「すみません……」
ため息吐く社長さん。
たしかに良く無いかもしれない。
僕はあまり何でも深く考えない方なので、よくボーっとして階段から転げ落ちたりするもんな。
ボーっとするなって怒られる事も子供の頃はしょっちゅうだったし。
真面目に聞いてますよってフリは上手くなったけど、基本的には晩ごはんどうしようかなっとか、景色が綺麗だとか、どうでも良いこと考えてたりするもんな。
今のコレも関係ない事考えてるもんな。
「とにかく、今夜は遅い。明日にしろ!」
勝手にドアの向こうの人に命令する社長さん。
「解りました! 明日の朝、8時にお迎えに上がります」
「早すぎる10時にしろ!」
「解りました10時に来ます」
「よし! 良いだろう」
何故か社長さんが話をつけてしまった。
ドアの向こうの人はまた明日10時に来るらしい。
ちょっと待ってくれ!
「明日は会社が有りますよ! 今日の仕事も途中にしてしまいました!」
「君が途中にした仕事は他の者にやらせるので良い。君は一週間有給消化に当てなさい」
「そんなぁ……」
「他に有給を消化する予定があるのか?」
「無いですけど……」
「無いのは困るから使ってくれ! ちゃんと管理する様に各部署に言っているのだが、君みたいなのが居ると俺も困るんだ」
「ごめんなさい、困らせているとは気づかず……」
「俺の為にも有給消化して欲しい」
「解りました!」
手を握られ、僕は手を握り返す。
「あと、社長さんは止めてくれ」
「CEOさん?」
「肩書で呼ばれるのは好きではないのでね」
「神村さん」
「うん」
「僕も君は好きではないですね」
「ああ、すまん。山田くん」
「いいですね!」
ニコッと笑うと、神村さんも微笑み返してくれた。
よく考えたら両手を握り合って何をしてるんだろう。
僕は急に恥ずかしくなって手を離す。
「味噌汁ご馳走さまだった。では、失礼する」
「あ、はい、僕こそ送ってもらっちゃって有難うございました」
「ああ、それと社内の仕事でルール違反は止めもらえると有り難い。山田くんに悪気はなくてもだ」
「はい、申し訳有りません」
「いや、山田くんが謝る必要はない。俺も管理が行きどといて居なくて申し訳ないな」
お互い頭を下げ合う。
「次回から気をつけよう」
「気を付けます」
「よし、この話しは終わだ」
「はい」
永遠に謝り合いになりそうだったので、神村さんは話しを終わらせた。
玄関で神村さんを見送る。
時間は一時間もかかってないはずなので、パーキングは無料で済むだろう。
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