悪役令嬢だったので、役どころを全うしようと思います

甘塩ます☆

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19話

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 馬車でもジェレーノは窓の方を向いてアンリーヌを見る事が無い。
 私に関心が無いのね。
 知ってるんだけど……
 それで良いはずなんだけど……


 学園に着くと、どういう訳か向けられる視線にがおかしい事に気づく。
 何だろう、変な視線だ。

「アンリーヌ様!」

 ジェレーノと別れた後のアンリーヌに声をかけたのはシンシアだ。
 いつになく慌てている様子である。

「おはようございますシンシアさん。御機嫌よう」
「ご機嫌ではありませんわ!」
「どうしましたの?」

 シンシアの剣幕に、アンリーヌは軽く引いてしまう。

「キャメリアの事ですわ!」
「キャメリアさんがどうかしまして?」

 マナーや仕草は完璧だし、最近は交流にも問題なく人気者と言う感じなのだが……
 何かやらかしてしまったのだろうか。
 そうなると教えた私に問題が有りそうだ。

「王族が側室に渡すネックレスをしてましたわ!」
「え……」

 アンリーヌは一瞬固まる。王様から貰う訳は無い。
 王子が昨日、キャメリアを家に送った時に渡したと言うことである。

「なんですって!」

 アンリーヌは思わず怒りが沸き立つ。
 王子と話したいが今は時間が無かった。
 教室に入るとキャメリアが見える。
 確かにネックレスをしていた。
 そして、申し訳無さそうな視線を此方に向けている。

 アンリーヌが怒っているのはキャメリアにではない。
 
 まさか王子が自分を婚約者に据えたまま、キャメリアに側室を申しでるとは思わなかったのたのだ。
 別に王族であるジェレーノにしてみれば普通の事なのかも知れない。
 それでも不誠実であるそんな事をジェレーノがするとは思っていなかったのだ。
 まだ学園も卒業しておらず、結婚もしてないのに既に側室を作るなんて。
 本当に不誠実だわ!

 アンリーヌは怒りが収まらない。
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