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しおりを挟むロナルドの射精がやっと終わる頃には、アルフォンスの腹部は妊娠してるかのように大きく膨れてしまっていた。
アルフォンスは疲れてグッタリとしている。
「よく頑張ったなアル。抜くぞ」
「アアッ…アッ…ンン」
抜く感覚も気持ちいいのか声を漏らすアルフォンス。
ロナルドがペニスを抜ききってもアルフォンスのアナルは閉じられず、ポッカリと空いた穴からはドバドバと精子が溢れ出す。
「ヒアッ、ヤッ、うあっン、うう~」
途端にポロポロと泣き出してしまうアルフォンス。
「ごめんね。辛くなった?」
正気に戻って、αに犯された事を悲しんでいるのか。
でも、もう手放してはやれない。
アルフォンスは俺の運命なのだから。
「折角、王が中に出して下さったのに全部出してしまって、私はどうしようもないΩです。お尻の穴も締められないなんて……」
アルフォンスは頑張ってアナルを閉じようとするが、直ぐに開いてロナルドの精子を流してしまう。
それが悲しくて辛かった。
これじゃあ王の子を孕めない。
「大丈夫だよ。出ていくのは余分な精子だけだから。ちゃんと中に残ってる。着床したら良いな」
ヨシヨシと慰める様にアルフォンスの頭を撫でて額にキスするロナルド。
俺のΩはなんて健気なんだ。
「本当ですか? ちゃんと残ってる?」
「うん、だから泣かないで。出来てなかったらまたしよう」
「でも、これは夢だからもう出来ないです……」
アルフォンスの表情がコロコロと変わってしまう。
普段から表情が表に出やすいが、素直で本当に可愛いと思うロナルドだ。
「そうか。そうかも知れないな…… 取り敢えず今日はもう寝ようか。続きは明日考えよう」
「寝る前に、私がまだΩのうちに番にして下さい」
「それは大事な儀式だから……」
王が唯一のΩを決める時は国民の目の前で『これは俺のΩだ』と見せつけながら噛むのが決まりなんだが……
「これは夢なので大丈夫です。それとも王は運命のΩである私の頼みを聞いて下さらないと?」
「アルは意外と煽り上手だな」
知らなかった。
今日は本当にアルフォンスの色んな表情が見れて幸せだ。
「仕方ない。俺のΩの頼みを断われないな」
ロナルドも半信半疑な所が有り、アルフォンスに煽られて誘われるままに首筋に噛みつくのだった。
「ヒアッ! アッ、アウウ~」
噛みつかれるのも相当な快感を感じるらしい。
こんなのを国民の目の前でするなんて、公然わいせつも良い所である。
それに、やっぱり国民にだって見せたくないと思うロナルドだ。
「ちゃんと付けられたよ。これでアルフォンスは俺の番だ」
アルフォンスの首筋には確りと二つの牙の跡が深く残った。
「嬉しい……」
「アルフォンス……」
俺も嬉しい。
「おやすみなさーい」
「え?」
もっと余韻とか、愛を語るとか有ると思った。
そんなロナルドを他所に、アルフォンスは直ぐにスヤスヤと寝付いてしまった。
アルフォンスは普通に寝てしまったが、色々酷い有様だったので、ロナルドは魔法でちゃちゃっと片付けてから、自分も眠りにつく。
アルフォンスを大事に抱きしめて。
夢では有りません様にと願いながら。
起きたら夢じゃなかったし、アルフォンスはちゃんとロナルドの子を身籠っていたのだった。
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