【完結】忍びである城主は乳兄弟にゾッコン

甘塩ます☆

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28話 ※上の続きしてるよ

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 胸に何が塗られ、伊吹はビクッと震えた。

「な、なんですか?」
「気持ちよくなれる薬だよ」

 本当に初な反応を返してくれるので、春岳は気分が良い。

「殿はどんなお薬でも作れるのですね。まるで奇術師」
「奇術師って言わば詐欺師だろ?」

 遠回しに嘘つき呼ばわりされているのだろうか。
 確かに人畜無害な大人しい顔で近付いて、急に豹変し、獣の様に襲いかかっているのだ。
 詐欺師と言われても仕方ない。
 元々、忍者って詐欺師みたなもんだしな。

「そう言った意味では無いのですが…… 口下手で申し訳ありません」

 伊吹は困った表情になる。
 本人は褒めたつもりである。

「俺が偏屈なだけだ」
「殿は本当に何でもお一人でなさってしまうから、私の事なんて要らないですよね」

 伊吹にも俺の偏屈が移ったのだろうか。
 急に寂しそうな表情をする伊吹。

「そんな事を言うな。俺には伊吹が必要だよ」
「色小姓としてですか?」
「そうじゃないんだが……」

 こんな事をしながら、そうじゃないと言っても説得力にかける。

「良いんです。殿のお役に立てるなら私は本望です」

 儚げな表情でフッと、自嘲的に笑う伊吹。

 なんかそんな事を言われると、すごくイケナイコトしてるみたいで……

 興奮しちまうなぁ。

 ハァ……

 俺って、最低な男だったんだなぁ…… 

 この話は多分今する話じゃない。
 後でちゃんと話すとして、今は違う事に集中して欲しい。

「うぁっ…… うっ? 殿??」

 伊吹は何か感じたのか、少し身をよった。

「どうした?」

 春岳は白々しく聞いてみる。
 どうやら媚薬が効き出した様だ。
 伊吹は混乱した様子あるが、顔を真っ赤にして可愛い。

「何で胸を摘まむのですか?」
「摘みたいから摘んでる」
「あっ、え? うう?? ん……」
「どうした?」  

 伊吹は自分の乳首から流れる快楽に慣れず、無意識に逃げよと腰が引ける。
 それを許す春岳では無いの、ガッチリ体を捕まえて逃さない。

「嫌です、胸、摘まないで下さい、うう……」

 体を抑えられ、逃げられない状態で怖くなったのか、伊吹は涙目で懇願する。

 ああ、馬鹿だなあ。
 そんな顔で俺を煽ってどうする。

「何で嫌だなんだ?」

 乳首からの訳のわからない感覚が怖いのだろうと解るが、止めてやる気は無いのでしらばっくれる春岳だ。

「何か変なんです、胸、私の、変なんです~、アッ、ヤダぁ、殿、殿ぉ~」

 伊吹は首を振って、とうとう泣き出してしまった。
 訳のわからない感覚を上手く流せず、どうしたら良いのか解らないのだろう。
 可哀想だなぁと思いつつも、可愛い泣き顔だと、より興奮してしまう。
 
「伊吹、こういう時は名前で呼んで欲しいなぁ」

 ちょっと拗ねた顔で溜息を吐きつつ、強く布団に押し倒した。

「あっ、春岳様……」
「そう、いい子」

 ちゃんと名前を呼んでくれた伊吹の頭を撫でる。
 
「あっ、何、何ですか? 嫌です、殿」

 伊吹の乳首に舌を這わせると、伊吹は驚いた様子で体をビクつかせる。

 あぁ…… また殿に戻ってしまった。 

「気持ちいいでしょ? 俺、愛撫は上手だから」

 あくまで愛撫までなんだけど。
 調子が戻ってきた気がする。
 想像以上に媚薬が効いてくれている様だった。

「解りません、申し訳ありません。んアッ!!」
「本当に可愛い」

 伊吹の摩羅も反応してくれている。
 既に先走りで濡れていて、なかなか官能的だ。
 もう一度、媚薬をすくうと伊吹の摩羅に手淫しつつ、鈴口に媚薬を塗りける。
 こんな敏感な部分に塗り込まれたら伊吹はどうなってしまうのだろう。
 どれ程までに乱れてくれるのか。
 好奇心に勝てなかった。
 淫らに乱れる伊吹をもっと見たい。

「あっ、アッ、変なんです私、もう変」
「何処が変なんの?」
「摩羅が変なんです」
「どうな風に変なんだ?」
「もう、アッ……アグウッ」

 伊吹は絶頂を迎え、慌てて声を抑える為に布団を噛んだ。

「ああ……」

 もっと艶やかな声を聞きたかったのだけど。
 押し殺してしまうなんて勿体ない。

「ハァハァ、ああ…… 私、なんてはしたないのでしょう。申し訳ありません。殿より先に気をやってしまなんて……」

 やってしまったと、息を切らしたまま涙目で謝る伊吹。
 本当に健気。

「そうですね。しかも貴方の物で随分と汚してくれましたね」

 わざとキツく言うと、春岳は伊吹の出した物で汚れた手を見せる。
 
「あっ…… 申し訳ありません……」

 伊吹は顔を青ざめさせた。

「許すのは今回だけですよ。それにしても随分と濃いな。ちゃんと抜いて無いだろう」
「な、な、な!?」

 手に付いた伊吹の物を舐めると、伊吹は言葉を無くしてしまった。

「次、気をやる時はちゃんと報告しろ。声を押さえちゃ駄目ですよ。伊吹の色っぽい啼き声を聞かせて下さい」

 そう伊吹の耳元で囁やき、続きをしようと思った矢先だ。
 どうも伊吹の反応がない。
 不思議に思って確かめてみた。

「伊吹?」

 返事しない。 
 
 やり過ぎた?

 怒った?

 もう殿の破廉恥野郎、気持ち悪いんだよ!!
 って言われる!?

 急に頭が冷える。
 そりゃあ病み上がりなのにこんな事をして、敏感な鈴口に媚薬を塗りこむ様な奴は気持ち悪い破廉恥野郎だ。

「伊吹、返事をしないさい」
「…………」

 あーー、本当に返事してくれない!!

 春岳は怖怖しつつ、伊吹の表情を確かめる。
 軽蔑した目をしているんだろうなぁ、と思ったが、閉じられてた。
 良く耳を澄ませると、スースーと、寝息が聞こえてくる。

 え?
  
 寝てる??

 今!? この間で!?

 確かに伊吹は元々、睡眠薬の影響でポヤポヤしていたし、出したらスッキリして寝落ちゃってもおかしくはない。
 いや、寧ろ普通なんだけど。

「んん…ん…はぁ……」

 伊吹の口から甘い吐息が漏れる。

 ああ、ごめんね。

 乳首とか鈴口に塗った媚薬の効果がまだ続いていて寝ていても体は反応してしまうのだろう。
 悩ましげに太腿を擦り合わせている。
 とっても可愛いが、これは可哀想だ。

 春岳は急いで盥に水を汲んでくると、乳首や鈴口を拭いてやる。

「あっ、ヒッ、んああん!!」
「ああ、ごめんな。敏感になってるからな」

 優しく拭っているのだが、善がってしまう伊吹は喘いでしまっているが、それでも目は覚まさない。
 いっそ目覚めて続きをしてくれないかなぁ。
 なんて考えてしまう俺は、本当に最低な野郎。

「あっ、熱い、摩羅……」
「そんな熱い?」

 おかしいな。そんな効果は無いのだが。
 それに、この媚薬は効き目が強いから効果も短い。
 その都度塗り続けなければ意味のない物だ。
 そろそろ効果は切れる筈なんだけど。
 
「ん…… 熱くて大きいです…… すごいご立派な……」
「んん??」

 一体何の夢を見ているんだ?

「すごい、アッ、殿の摩羅、熱い……ふぁ」
「おふっ!」

 俺と続きをしている夢だ。
 良いなぁ。

 伊吹の夢の中の自分に取られてしまった様で、春岳少し面白く無い。

 夢の俺に伊吹の初めてを奪われてしまったんだが。

 許せん!
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