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7、責任取ってくれるだろ? ★
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女の身づくろいは得てして長い。
が、メリアデューテは割合あっさりとバスルームから戻ってきた。
「お、お待たせしました」
「……? わざわざ服を着直したのか」
「えっ! も、もしかして、何も纏わずに戻るべきだったのですか!?」
生粋の令嬢らしい初心な反応に、サイオンはフッと笑みを漏らした。
「いいや。自分の手で脱がしてやるのも嫌いじゃない」
言うなり、右手を掴んで引き寄せる。抱きしめて洗いたての髪に顔を埋めると、しっとりと濡れた髪からは、この地方の特産であるラベンダーのせっけんの香りがした。
「……ずいぶんと手慣れているのね」
「ご想像にお任せする」
「生娘の相手は、面倒かしら……?」
「興奮する材料にしかならないな」
軽口を叩く間に、サイオンはさっさとドレスの背中のボタンを外してしまっていた。ウエストの紐を緩めて床に落とせば、メリアデューテはあっという間に下着だけの姿になる。
露わになった肌は雪のように白く、必死に両手が隠している胸は、想像していた以上に豊かで肉感的だった。
「ふうん……。夜会では胸元の開いたドレスを着ていたのだろう? さぞ男たちを不埒な気持ちにさせただろうな」
「まさか、そんな」
「元婚約者に触らせたことは?」
「っあ、あるわけ……きゃあっ!」
胸を隠している腕の片方を捻り上げ、零れた膨らみに喰らいつく。腰を抱き寄せ柔肌に舌を這わせると、メリアデューテはいやいや、と身悶えた。
「はぁっ、あ……、んんっ」
張りのある乳房は、メリアデューテが身をよじればよじるほどぶるぶると瑞々しく震える。その様が、余計にこちらの劣情を煽るとも知らずに。
先端を咥えて摘まんでやると、びく、と背をしならせる。やさしく舌で愛撫すれば、細い腰は弓なりに跳ねた。
そのうちメリアデューテは自重を支えられなくなって、ふたりはもつれるように寝台に倒れ込む。シーツに背を押しつけ上から覆いかぶさると、赤い髪が広がり乱れた。
「ん……っ、ぅく」
両胸をやわやわと揉み、硬く立ち上がった尖りを指の腹でしごき上げる。メリアデューテはそのたびに顎をのけ反らせてよがったが、己の人さし指を噛んで嬌声を押し殺している。
「我慢せずに声を出してみろよ」
わざとらしく耳元でささやくと、真っ赤な顔で必死に首を左右に振った。
「そんなの……っ、恥ずかし……わ」
「わかった。じゃあ口は塞いどいてやるから」
「はむぅっ!」
口元にあった手首を取り上げて顔の横に縫い留め、代わりに熱い口付けでとろかせた。
半開きになった口に舌をねじ込み、ずろりと歯列をなぞる。舌を舌で絡め取り、混ざり合った唾液を嚥下させる。
その間も胸への刺激を与えつづけると、メリアデューテはひんひんと情けない鼻声ですすり泣いた。
「胸だけでそんなに乱れられるなんて、淫乱なお嬢さまだな」
「はしたない女はお嫌い……?」
「いや、最高に興奮する。――だが」
不安げにこちらを見上げるメリアデューテの額や頬に、慰めるようにキスを落とす。そして赤髪の合間から覗く耳輪を、ぺろりと下から上へ舐め上げると。
「そんな調子じゃこの後が心配だな」
「ひゃあぁんっ!?」
いきなり耳孔に舌を差し込む。同時に、右手を脇腹へ滑らせ太腿を撫でた。
じゅく、じゅくとわざとらしい音を立てて耳を舐りながら、脚の付け根に隠された花芯を下着の上から探り当てる。しっとりと濡れた布地ごと押し込むと、メリアデューテは両脚を突っ張って強張らせた。
「やぁっ、あ、あっ」
「ん……やっと素直な声が出てきたな」
「ひっ、んあ……っ、そ……れ、だめぇっ」
「だめなものか」
必死に閉じようとする両脚を、膝を割り込ませて妨害する。バタバタと暴れ出した身体を押さえつけ、なおも聴覚を犯した。
耳元ではじゅるじゅると唾液を啜る音を立てつつ、小さな快感の芽をやさしく指の腹でしごく。そのうち、くち、くちゅり……と下腹部で水音が生まれて交じりだして、とうとう下着をずらした指は粘膜を直接刺激しはじめた。
「聞こえるか? あんたの身体から出てる音だ」
「やぁぁ……」
濡れたあわいをかき分け、やがて蜜口を撫でていた指はゆっくり、ゆっくりと内部へ侵入する。はじめは一本、やがて二本。慎重に沈み込ませれば、閉ざされていた秘肉はほころび、柔らかな内壁がサイオンの指を迎え入れた。
「こんなに濡らして……ずいぶん物欲しげだ」
「ん、あぁん……っ」
ぬちぬちと音を立ててかき混ぜると、離れないでとねだるかのように吸いつきはじめる。
シーツに爪を立てて耐えようとする愛らしい姿に、サイオンは己の獣欲が強く昂るのを感じた。
ざらついた内部の窪みをひっかくように擦ると、メリアデューテの呼吸はみるみるうちにせわしくなる。
「ふぁ……、っねぇ、サイオンっ、おかし……っ、なにか、き、ちゃう……!」
「大丈夫だ。……そのままイけ」
「っあ、あ、あ……、ああああ……ッ!」
サイオンが吐息とともに耳へささやけば、まるでその許可を引き金にするかのごとく、メリアデューテはびくびくびくっと背をしならせて絶頂した。
腿の筋肉が強く震え、引き攣れたように緊張する。サイオンの指を強く絞めつけ、そしてある瞬間を境に、どっと脱力した。
「はぁっ、はぁ……っ、今の……、な、に……?」
「へえ。イくのははじめてだったか? もしかして、自慰すらしたことない?」
「……あっ、当たり前よ……!」
「ふっ。――癖になりそうだろ?」
内緒話のように吹きかけると、メリアデューテは真っ赤になって両手で顔を覆い隠した。
「こんなにいじわるな人だなんて思わなかったわ……」
「悪い悪い。あんたがあんまりかわいいから、ついな」
「だ、だとしてもこんな……わたくしばかり一方的に……」
「一方的に? まさか、興奮してるのは自分だけだと思っている?」
サイオンはメリアデューテの片手を掴むと、己のトラウザーズの股座に触れさせた。
そこには硬く隆起した状態で、先ほどから苦しそうにしまい込まれたままの男の象徴がある。
「……っ!」
「わかっただろ。俺があんたの姿を見て……ガキみたいにガチガチになってるのが」
メリアデューテがコクコクと頷いたので、「わかればいい」と解放する。
そのままサイオンは寝台を軋ませ立ち上がると、自身も衣服を脱いで裸体を晒した。
程よく日焼けした肌、無駄のない鋼のような筋肉、そして脇腹に走るいくつかの古傷。歴戦の冒険者らしい逞しい肉体に、メリアデューテの目は釘付けになる。
そしてそのまま上体から下の方へと目線をずらし――、彼女はひゅっと息を呑んだ。
露わになった雄々しい剛直が、腹につきそうなほど反り返っていた。凶器のように脈打つ鈴口の先端からは、まるで牙を剥く獣の涎のように透明な雫が滴っている。
「そう緊張するな」
「……で、でも……」
ちょっと大きすぎないかしら、と大真面目に感想を漏らされて、サイオンは思わずふはっと噴き出した。
「安心しろ。……すぐに欲しくてたまらなくなる」
不安そうなメリアデューテの前髪をかき上げ、額にキスをする。そしてもう一度寝台へ寝かしつけると、膝を掴んで大きく脚を開かせた。
すでに用を為さなくなっていた下着を取り払い、ゆっくりと己をあてがう。じっとりと濡れそぼる蜜口の奥から、こぷり、と新たな潤いが生まれたのがわかった。
「……挿れるぞ」
「ぁ……っ!」
切っ先で踏み入った瞬間、途方もない法悦がサイオンの背を駆け抜けた。蕩けた粘膜はサイオンの熱杭を包み、熱く焦がす。
未踏の途を切り開いて腰を進めると、狭隘はぎゅうぎゅうとサイオンを絞めつけ、容赦なく蠢いた。
「っ、あああっ!」
「力を抜け。……ほら」
「んぁっ……!」
挿入をつづけながら花芯を撫でると、メリアデューテの声に艶めかしさが交じった。やさしく口付ければ、苦しげな呼吸の中にもたどたどしい愛撫が返ってくる。
欲望のままに貫きたい己を押さえつけ、じりじりと慎重に奥へ進む。時折軽く引いたり、擦りつけたりという動きをくり返していると、やがてメリアデューテはみずから腰を揺らめかせてサイオンを最奥へと導きはじめた。
そして気の遠くなるような忍耐と辛抱の末に、根元までぴったりと咥え込まれる。
「ぁ……サイ、オン」
「デューテ」
どちらともなく首に腕を絡ませ、唇を合わせる。ぴちゃぴちゃと仔猫のような音を立てて互いの舌を撫で合いながら、サイオンはゆっくりと抽挿を開始した。
「や、あ、あん……、あっ」
ぱん、ぱん、と一定のリズムで突き立てつづけた。時々わざとらしく内壁を抉るように下から押し上げる。先ほど指で刺激した窪みのところをごりごりと擦ると、メリアデューテはわかりやすく声を上ずらせて喘いだ。
「ああ……すごいな。処女なのに、中で感じているのか?」
「んんぁっ、そんなの、わからな……っ」
「こんなに必死に俺のものを締めつけているくせに?」
「そんなつもりじゃ――、あぁんっ!」
少しだけ腰の動きを速める。最奥をとんとんと突き上げると、媚肉は歓喜に震えてサイオンの雄槍を包み込む。
その蠢動はサイオンの理性をたやすく削り取り、驚くほどあっけなく心の余裕を奪っていった。
「く、そ、……ああもう、なんて身体だ」
「ひあ……っ、あんっ」
「ここが、あんたの腹の一番奥……、わかるか?」
「あん、あっ、あぁ……っ!」
薄い腹の上から指で押し込むと、めり込んだサイオン自身の先端が、内壁を突き上げる感触が伝わった。
メリアデューテは生理的な涙をぽろぽろと零し、なすすべなく啼いていた。その痴態はひどく男の加虐心を煽り、白い肌はほんのり上気して、うっすらと汗ばむ様は妖しく蠱惑的だった。
ぐじゅる、ぐじゅる、と互いの愛液が混ざりあって白く泡立つ。
サイオンの額に玉のような汗が浮かび、早くも限界が近いことを教えていた。
「悪い。一度、出すぞ……っ」
サイオンはメリアデューテの細腰を掴んだ。これまでの気遣うような動きをやめ、より大きな快感を得ようと突き上げはじめる。
ばちん、ばちん、と肌と肌が叩き合わされる音が強くなった。精を絞りつくそうとする女の本能が、サイオンの雄を根元から締め上げた。
サイオンは奥歯を食いしばり、一身にメリアデューテの最奥を穿った。メリアデューテもそれに応え、知らずのうちに腰をくねらせ受け入れる。
ふたりは息を乱し、互いを急き立て、共に極点へ向かって駆け上がる。
「サイオン……サイオンっ、も、だめ……っ」
「ああ、デューテ、見せてくれ、あんたの……全部」
メリアデューテがサイオンの肩に爪を立てた。そして腰を思いきり跳ねさせたかと思うと、全身を激しく震えさせて絶頂する。
「んぁっ、やあっ、ぁ、……あぁっ……!」
「……くっ」
射精を促す収縮に、サイオンは呻いた。背すじを雷撃のような快感が走り抜け、頭が真っ白に灼けつく。
喉をのけ反らせ、メリアデューテに一拍遅れて己の欲望を解放すると、びゅく、びゅく、と激しく脈打って熱い奔流が注がれた。
「サイオン……」
ふたり揃ってシーツに倒れ込み、しばらく互いの心臓の鼓動を聴いていた。
メリアデューテが、すりすり、と顔を胸元に擦りつけ甘えてくる。豊満な膨らみが否応なく押しつけられて、サイオンは自分が青臭い子供のように再度漲るのを感じていた。
無意識にやっているとしたら本当に性質が悪い。無性に憎らしくなって野苺のような乳嘴を摘まみ上げたら、メリアデューテはきゃんと仔犬めいて啼いた。
「やぁんっ、サイオン、何を……」
「だめだ。こんなもんじゃ勘弁してやれない。……責任取ってくれるだろ?」
「はぁあっ、そん、なぁ」
べろりと耳朶を舐め上げると、可愛らしく首を左右に振る。
弱々しい拒絶も、だらしなく蕩けたままの表情も、もはや彼女の何もかもがこちらを誘惑しようとしているとしか思えず、サイオンはこの女のすべてを奪いつくしたいという衝動を、押さえつけることをやめた。
が、メリアデューテは割合あっさりとバスルームから戻ってきた。
「お、お待たせしました」
「……? わざわざ服を着直したのか」
「えっ! も、もしかして、何も纏わずに戻るべきだったのですか!?」
生粋の令嬢らしい初心な反応に、サイオンはフッと笑みを漏らした。
「いいや。自分の手で脱がしてやるのも嫌いじゃない」
言うなり、右手を掴んで引き寄せる。抱きしめて洗いたての髪に顔を埋めると、しっとりと濡れた髪からは、この地方の特産であるラベンダーのせっけんの香りがした。
「……ずいぶんと手慣れているのね」
「ご想像にお任せする」
「生娘の相手は、面倒かしら……?」
「興奮する材料にしかならないな」
軽口を叩く間に、サイオンはさっさとドレスの背中のボタンを外してしまっていた。ウエストの紐を緩めて床に落とせば、メリアデューテはあっという間に下着だけの姿になる。
露わになった肌は雪のように白く、必死に両手が隠している胸は、想像していた以上に豊かで肉感的だった。
「ふうん……。夜会では胸元の開いたドレスを着ていたのだろう? さぞ男たちを不埒な気持ちにさせただろうな」
「まさか、そんな」
「元婚約者に触らせたことは?」
「っあ、あるわけ……きゃあっ!」
胸を隠している腕の片方を捻り上げ、零れた膨らみに喰らいつく。腰を抱き寄せ柔肌に舌を這わせると、メリアデューテはいやいや、と身悶えた。
「はぁっ、あ……、んんっ」
張りのある乳房は、メリアデューテが身をよじればよじるほどぶるぶると瑞々しく震える。その様が、余計にこちらの劣情を煽るとも知らずに。
先端を咥えて摘まんでやると、びく、と背をしならせる。やさしく舌で愛撫すれば、細い腰は弓なりに跳ねた。
そのうちメリアデューテは自重を支えられなくなって、ふたりはもつれるように寝台に倒れ込む。シーツに背を押しつけ上から覆いかぶさると、赤い髪が広がり乱れた。
「ん……っ、ぅく」
両胸をやわやわと揉み、硬く立ち上がった尖りを指の腹でしごき上げる。メリアデューテはそのたびに顎をのけ反らせてよがったが、己の人さし指を噛んで嬌声を押し殺している。
「我慢せずに声を出してみろよ」
わざとらしく耳元でささやくと、真っ赤な顔で必死に首を左右に振った。
「そんなの……っ、恥ずかし……わ」
「わかった。じゃあ口は塞いどいてやるから」
「はむぅっ!」
口元にあった手首を取り上げて顔の横に縫い留め、代わりに熱い口付けでとろかせた。
半開きになった口に舌をねじ込み、ずろりと歯列をなぞる。舌を舌で絡め取り、混ざり合った唾液を嚥下させる。
その間も胸への刺激を与えつづけると、メリアデューテはひんひんと情けない鼻声ですすり泣いた。
「胸だけでそんなに乱れられるなんて、淫乱なお嬢さまだな」
「はしたない女はお嫌い……?」
「いや、最高に興奮する。――だが」
不安げにこちらを見上げるメリアデューテの額や頬に、慰めるようにキスを落とす。そして赤髪の合間から覗く耳輪を、ぺろりと下から上へ舐め上げると。
「そんな調子じゃこの後が心配だな」
「ひゃあぁんっ!?」
いきなり耳孔に舌を差し込む。同時に、右手を脇腹へ滑らせ太腿を撫でた。
じゅく、じゅくとわざとらしい音を立てて耳を舐りながら、脚の付け根に隠された花芯を下着の上から探り当てる。しっとりと濡れた布地ごと押し込むと、メリアデューテは両脚を突っ張って強張らせた。
「やぁっ、あ、あっ」
「ん……やっと素直な声が出てきたな」
「ひっ、んあ……っ、そ……れ、だめぇっ」
「だめなものか」
必死に閉じようとする両脚を、膝を割り込ませて妨害する。バタバタと暴れ出した身体を押さえつけ、なおも聴覚を犯した。
耳元ではじゅるじゅると唾液を啜る音を立てつつ、小さな快感の芽をやさしく指の腹でしごく。そのうち、くち、くちゅり……と下腹部で水音が生まれて交じりだして、とうとう下着をずらした指は粘膜を直接刺激しはじめた。
「聞こえるか? あんたの身体から出てる音だ」
「やぁぁ……」
濡れたあわいをかき分け、やがて蜜口を撫でていた指はゆっくり、ゆっくりと内部へ侵入する。はじめは一本、やがて二本。慎重に沈み込ませれば、閉ざされていた秘肉はほころび、柔らかな内壁がサイオンの指を迎え入れた。
「こんなに濡らして……ずいぶん物欲しげだ」
「ん、あぁん……っ」
ぬちぬちと音を立ててかき混ぜると、離れないでとねだるかのように吸いつきはじめる。
シーツに爪を立てて耐えようとする愛らしい姿に、サイオンは己の獣欲が強く昂るのを感じた。
ざらついた内部の窪みをひっかくように擦ると、メリアデューテの呼吸はみるみるうちにせわしくなる。
「ふぁ……、っねぇ、サイオンっ、おかし……っ、なにか、き、ちゃう……!」
「大丈夫だ。……そのままイけ」
「っあ、あ、あ……、ああああ……ッ!」
サイオンが吐息とともに耳へささやけば、まるでその許可を引き金にするかのごとく、メリアデューテはびくびくびくっと背をしならせて絶頂した。
腿の筋肉が強く震え、引き攣れたように緊張する。サイオンの指を強く絞めつけ、そしてある瞬間を境に、どっと脱力した。
「はぁっ、はぁ……っ、今の……、な、に……?」
「へえ。イくのははじめてだったか? もしかして、自慰すらしたことない?」
「……あっ、当たり前よ……!」
「ふっ。――癖になりそうだろ?」
内緒話のように吹きかけると、メリアデューテは真っ赤になって両手で顔を覆い隠した。
「こんなにいじわるな人だなんて思わなかったわ……」
「悪い悪い。あんたがあんまりかわいいから、ついな」
「だ、だとしてもこんな……わたくしばかり一方的に……」
「一方的に? まさか、興奮してるのは自分だけだと思っている?」
サイオンはメリアデューテの片手を掴むと、己のトラウザーズの股座に触れさせた。
そこには硬く隆起した状態で、先ほどから苦しそうにしまい込まれたままの男の象徴がある。
「……っ!」
「わかっただろ。俺があんたの姿を見て……ガキみたいにガチガチになってるのが」
メリアデューテがコクコクと頷いたので、「わかればいい」と解放する。
そのままサイオンは寝台を軋ませ立ち上がると、自身も衣服を脱いで裸体を晒した。
程よく日焼けした肌、無駄のない鋼のような筋肉、そして脇腹に走るいくつかの古傷。歴戦の冒険者らしい逞しい肉体に、メリアデューテの目は釘付けになる。
そしてそのまま上体から下の方へと目線をずらし――、彼女はひゅっと息を呑んだ。
露わになった雄々しい剛直が、腹につきそうなほど反り返っていた。凶器のように脈打つ鈴口の先端からは、まるで牙を剥く獣の涎のように透明な雫が滴っている。
「そう緊張するな」
「……で、でも……」
ちょっと大きすぎないかしら、と大真面目に感想を漏らされて、サイオンは思わずふはっと噴き出した。
「安心しろ。……すぐに欲しくてたまらなくなる」
不安そうなメリアデューテの前髪をかき上げ、額にキスをする。そしてもう一度寝台へ寝かしつけると、膝を掴んで大きく脚を開かせた。
すでに用を為さなくなっていた下着を取り払い、ゆっくりと己をあてがう。じっとりと濡れそぼる蜜口の奥から、こぷり、と新たな潤いが生まれたのがわかった。
「……挿れるぞ」
「ぁ……っ!」
切っ先で踏み入った瞬間、途方もない法悦がサイオンの背を駆け抜けた。蕩けた粘膜はサイオンの熱杭を包み、熱く焦がす。
未踏の途を切り開いて腰を進めると、狭隘はぎゅうぎゅうとサイオンを絞めつけ、容赦なく蠢いた。
「っ、あああっ!」
「力を抜け。……ほら」
「んぁっ……!」
挿入をつづけながら花芯を撫でると、メリアデューテの声に艶めかしさが交じった。やさしく口付ければ、苦しげな呼吸の中にもたどたどしい愛撫が返ってくる。
欲望のままに貫きたい己を押さえつけ、じりじりと慎重に奥へ進む。時折軽く引いたり、擦りつけたりという動きをくり返していると、やがてメリアデューテはみずから腰を揺らめかせてサイオンを最奥へと導きはじめた。
そして気の遠くなるような忍耐と辛抱の末に、根元までぴったりと咥え込まれる。
「ぁ……サイ、オン」
「デューテ」
どちらともなく首に腕を絡ませ、唇を合わせる。ぴちゃぴちゃと仔猫のような音を立てて互いの舌を撫で合いながら、サイオンはゆっくりと抽挿を開始した。
「や、あ、あん……、あっ」
ぱん、ぱん、と一定のリズムで突き立てつづけた。時々わざとらしく内壁を抉るように下から押し上げる。先ほど指で刺激した窪みのところをごりごりと擦ると、メリアデューテはわかりやすく声を上ずらせて喘いだ。
「ああ……すごいな。処女なのに、中で感じているのか?」
「んんぁっ、そんなの、わからな……っ」
「こんなに必死に俺のものを締めつけているくせに?」
「そんなつもりじゃ――、あぁんっ!」
少しだけ腰の動きを速める。最奥をとんとんと突き上げると、媚肉は歓喜に震えてサイオンの雄槍を包み込む。
その蠢動はサイオンの理性をたやすく削り取り、驚くほどあっけなく心の余裕を奪っていった。
「く、そ、……ああもう、なんて身体だ」
「ひあ……っ、あんっ」
「ここが、あんたの腹の一番奥……、わかるか?」
「あん、あっ、あぁ……っ!」
薄い腹の上から指で押し込むと、めり込んだサイオン自身の先端が、内壁を突き上げる感触が伝わった。
メリアデューテは生理的な涙をぽろぽろと零し、なすすべなく啼いていた。その痴態はひどく男の加虐心を煽り、白い肌はほんのり上気して、うっすらと汗ばむ様は妖しく蠱惑的だった。
ぐじゅる、ぐじゅる、と互いの愛液が混ざりあって白く泡立つ。
サイオンの額に玉のような汗が浮かび、早くも限界が近いことを教えていた。
「悪い。一度、出すぞ……っ」
サイオンはメリアデューテの細腰を掴んだ。これまでの気遣うような動きをやめ、より大きな快感を得ようと突き上げはじめる。
ばちん、ばちん、と肌と肌が叩き合わされる音が強くなった。精を絞りつくそうとする女の本能が、サイオンの雄を根元から締め上げた。
サイオンは奥歯を食いしばり、一身にメリアデューテの最奥を穿った。メリアデューテもそれに応え、知らずのうちに腰をくねらせ受け入れる。
ふたりは息を乱し、互いを急き立て、共に極点へ向かって駆け上がる。
「サイオン……サイオンっ、も、だめ……っ」
「ああ、デューテ、見せてくれ、あんたの……全部」
メリアデューテがサイオンの肩に爪を立てた。そして腰を思いきり跳ねさせたかと思うと、全身を激しく震えさせて絶頂する。
「んぁっ、やあっ、ぁ、……あぁっ……!」
「……くっ」
射精を促す収縮に、サイオンは呻いた。背すじを雷撃のような快感が走り抜け、頭が真っ白に灼けつく。
喉をのけ反らせ、メリアデューテに一拍遅れて己の欲望を解放すると、びゅく、びゅく、と激しく脈打って熱い奔流が注がれた。
「サイオン……」
ふたり揃ってシーツに倒れ込み、しばらく互いの心臓の鼓動を聴いていた。
メリアデューテが、すりすり、と顔を胸元に擦りつけ甘えてくる。豊満な膨らみが否応なく押しつけられて、サイオンは自分が青臭い子供のように再度漲るのを感じていた。
無意識にやっているとしたら本当に性質が悪い。無性に憎らしくなって野苺のような乳嘴を摘まみ上げたら、メリアデューテはきゃんと仔犬めいて啼いた。
「やぁんっ、サイオン、何を……」
「だめだ。こんなもんじゃ勘弁してやれない。……責任取ってくれるだろ?」
「はぁあっ、そん、なぁ」
べろりと耳朶を舐め上げると、可愛らしく首を左右に振る。
弱々しい拒絶も、だらしなく蕩けたままの表情も、もはや彼女の何もかもがこちらを誘惑しようとしているとしか思えず、サイオンはこの女のすべてを奪いつくしたいという衝動を、押さえつけることをやめた。
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