異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!

リュース

文字の大きさ
144 / 264
3章

144 悪魔の情報

しおりを挟む
「レイン、さっきのは悪くないと思うわ。
 でも、アストの手を胸に抱え込むぐらいはしても良かったんじゃないかしら?」

「そ、そんなことっ・・・!私にはできませんっ・・・!」

「はぁ・・・。ヘタレるところが似た者同士で、お似合いの二人よね・・・」


 アリアさんとレインが信じられないくらいに小声で話している。
 全く聞き取れないので聞き耳スキルでも取得してやろうかと思ったほどだ、


「ところで、さっきの小悪魔と悪魔は何だったのかしら・・・?」

「さぁ・・・?
 厳重討伐対象となっていましたし、普通の魔物ではないのでしょうけど・・・」


 碌な情報が無いのでそれ以上のことなど分からない。
 ただ・・・このゲームにストーリーがあるかは分からないが、あるのだとしたらそこに関わっている可能性が高いかもしれない。


「あ・・・!アリアさん、掲示板に小悪魔の情報が載ってました!」

「「えっ?」」


 掲示板をチェックしていたレインが関連情報を見つけてくれたようだ。
 僕とアリアさんはレインのウィンドウを覗き込む。


「情報は・・・イスタリア、イウス、イウェスティア、イノーザンが多いわね」

「その先にはプレイヤーがあまり進んでいませんからね。
 あ、でも、北西のウェルトの町と南西のウレスタの町付近で遭遇報告が何件か」

「どれも死に戻り報告ですけど、マイナーデーモンの情報もありますね」


 まとめると、一マス先のエリアにはリトルインプとインプの目撃情報が。
 こちらは普通に討伐されていることが殆どだが、中には死に戻りもあった。

 二マス先の第三エリアでは、数えられるほどではあるが目撃情報アリ。
 こちらではインプとリトルインプに追加で、マイナーデーモンが出現。
 マイナーデーモンによる死に戻りが殆どだ。
 小悪魔とは一線を画す実力だったので、油断すればあっという間だろうな。

 全てに共通するのは、倒した小悪魔がアイテムを残さずに爆散してしまう点。
 苦労して倒したのに収穫が無いとなれば、そりゃあ掲示板も荒れるだろうさ。
 なお、戦闘方法はさまざまで統一性が無い。

 何ともきな臭くなってきたものだ。


「アリアさん、これって調査のしようもないですよね?」

「そうね・・・悪魔がどういう存在なのかも分からないし・・・」


 結局はどうしようもないということになる。
 ならば、考えても仕方がなかろう。

 そういう訳で、引き続きレベル上げと技術向上を行うことに決定。


「そういえばアスト、いつの間にか私の呼び方が戻っているわね」

「へ・・・?」


 アリアさんの呼び方・・・?
 変えた覚えすら無いんだが・・・?


「アストさん、悪魔に向かって行く前、呼び捨てにしてましたよ?それと、敬語もありませんでした」

「・・・完全に無意識だな。全く記憶にない」

「あの時のアストは・・・普段と違う雰囲気だったわ・・・。
 何というか、こう・・・冷静に怒りを纏っていたような感じね」

「はぁ・・・」


 そんな風に言われても全然分からん。
 とても気になるのだが、気にしてもしかたないことだ。


「普段の優しいアストさんもいいですけど、ああいうアストさんもそれはそれでいいと思いました・・・!」


 うん、レインがそう思ってくれてるならそれでいいや。
 後は些細な問題だろう。

 あ、次から悪魔を見つけたら即抹殺で。
 完全な私怨で個人的にも厳重討伐対象に認定しておこう。











《熟練度が一定に達し【中級投擲術】スキルがLv11になりました》
《熟練度が一定に達し【鷲の目】スキルがLv14になりました》


 リザードマンを狩りながら先へ進み、ウィルカの町に到着。
 途中で小悪魔に一度だけ遭遇したが、アリアさんとレインが速攻で葬った。

 そしてアリアさんは、ウィルカ内部と周辺の土地を気に入ったようだ。


「ここは少し手を加えれば、大規模な農業地帯になると思うのよね・・・」

「でも、ウェザリアに農業スキル持ちは居ませんよね?」

「ええ。農業スキル持ち自体少ない上に、人柄の条件をクリアできるプレイヤーは少ないのよ。まだ一人も見つかっていないわ。稲穂の件はまだ先になりそうね」


 アリアさんは忙しい中、新しいメンバーのスカウトにも奔走している。
 だが、いい人材が居ないとのこと。


「どいつもこいつも外面ばかり取り繕って、内面が汚い奴ばかり・・・!」

「アリアさん、落ち着いてください・・・!」


 レインが怒れるアリアさんを宥めているが、僕は正直関わりたくない。


「外面なんてどうでもいいから、内面が綺麗な人は居ないのかしらねっ・・・!」

「絶対に信用できる人となると早々居ませんから仕方ありません・・・!
 現状、六人集まっているだけでも奇跡的なことなんですから・・・!」


 おおう・・・それって随分ハードルが高くないか?
 あと、遠回しに僕の外面が良くないと言われた気がする。
 ただの被害妄想ならいいんだけど・・・。


「特に男なんて、いやらしい視線を向けてくる奴まで・・・!」

「ああ・・・あれは、隠せていると思っている分、逆に嫌ですよね。
 確かに、普通なら絶対に気づかれないような微細な変化ですし・・・」
 

 何だろう。
 グサグサと胸に刺さる言葉が放たれ続けているのだが。
 どうして僕が加入を認められたのか不思議になってきた。


「・・・それでよく僕の加入を認めましたね?」

「「・・・え?」」


 その反応はどう受け取ればいいんだろうか。
 誰か教えて。

しおりを挟む
感想 715

あなたにおすすめの小説

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。 異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。 チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!? “真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!

ファンタジーは知らないけれど、何やら規格外みたいです 神から貰ったお詫びギフトは、無限に進化するチートスキルでした

渡琉兎
ファンタジー
『第3回次世代ファンタジーカップ』にて【優秀賞】を受賞! 2024/02/21(水)1巻発売! 2024/07/22(月)2巻発売!(コミカライズ企画進行中発表!) 2024/12/16(月)3巻発売! 2025/04/14(月)4巻発売! 応援してくださった皆様、誠にありがとうございます!! 刊行情報が出たことに合わせて02/01にて改題しました! 旧題『ファンタジーを知らないおじさんの異世界スローライフ ~見た目は子供で中身は三十路のギルド専属鑑定士は、何やら規格外みたいです~』 ===== 車に轢かれて死んでしまった佐鳥冬夜は、自分の死が女神の手違いだと知り涙する。 そんな女神からの提案で異世界へ転生することになったのだが、冬夜はファンタジー世界について全く知識を持たないおじさんだった。 女神から与えられるスキルも遠慮して鑑定スキルの上位ではなく、下位の鑑定眼を選択してしまう始末。 それでも冬夜は与えられた二度目の人生を、自分なりに生きていこうと転生先の世界――スフィアイズで自由を謳歌する。 ※05/12(金)21:00更新時にHOTランキング1位達成!ありがとうございます!

魔境育ちの全能冒険者は異世界で好き勝手生きる‼︎ 追い出したクセに戻ってこいだと?そんなの知るか‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
15歳になり成人を迎えたリュカは、念願の冒険者ギルドに登録して冒険者になった。 そこで、そこそこ名の知れた冒険者Dランクのチームの【烈火の羽ばたき】に誘われる。 そこでの生活は主に雑用ばかりで、冒険に行く時でも荷物持ちと管理しかさせて貰えなかった。 それに雑用だけならと給料も安く、何度申請しても値段が上がる事はなかった。 ある時、お前より役に立つ奴が加入すると言われて、チームを追い出される事になった。 散々こき使われたにも関わらず、退職金さえ貰えなかった。 そしてリュカは、ギルドの依頼をこなして行き… 【烈火の羽ばたき】より早くランクを上げる事になるのだが…? このリュカという少年は、チームで戦わせてもらえなかったけど… 魔女の祖母から魔法を習っていて、全属性の魔法が使え… 剣聖の祖父から剣術を習い、同時に鍛治を学んで武具が作れ… 研究者の父親から錬金術を学び、薬学や回復薬など自作出来て… 元料理人の母親から、全ての料理のレシピを叩き込まれ… 更に、母方の祖父がトレジャーハンターでダンジョンの知識を習い… 母方の祖母が魔道具製作者で魔道具製作を伝授された。 努力の先に掴んだチート能力… リュカは自らのに能力を駆使して冒険に旅立つ! リュカの活躍を乞うご期待! HOTランキングで1位になりました! 更に【ファンタジー・SF】でも1位です! 皆様の応援のお陰です! 本当にありがとうございます! HOTランキングに入った作品は幾つか有りましたが、いつも2桁で1桁は今回初です。 しかも…1位になれるなんて…夢じゃ無いかな?…と信じられない気持ちでいっぱいです。

親がうるさいのでVRMMOでソロ成長します

miigumi
ファンタジー
VRが当たり前になった時代。大学生の瑞希は、親の干渉に息苦しさを感じながらも、特にやりたいことも見つからずにいた。 そんなある日、友人に誘われた話題のVRMMO《ルーンスフィア・オンライン》で目にしたのは――「あなたが求める自由を」という言葉。 軽い気持ちでログインしたはずが、気づけば彼女は“ソロ”で世界を駆けることになる。 誰にも縛られない場所で、瑞希は自分の力で強くなることを選んだ。これは、自由を求める彼女のソロ成長物語。 毎日22時投稿します。

チート魔力を持ったせいで世界を束ねる管理者に目を付けられたが、巻き込まれたくないので金稼ぎします

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“  瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  だが、死亡する原因には不可解な点が…  数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、 神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る

がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。 その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。 爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。 爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。 『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』 人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。 『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』 諸事情により不定期更新になります。 完結まで頑張る!

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

処理中です...