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3章
150 大きな進展
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世の中では往々にして予想外のことが起こる。
時には事故に遭い、時には神様に会い、時には美少女と出会う。
・・・全部同じ時の出来事なのは気にしてはいけない。
さて、現在も予想外の出来事に襲われている最中だ。
半ば現実逃避じみた思考をしているのはそのせいでもある。
結局何が言いたいのかというとだな・・・。
「アスト、さん・・・」
「・・・・・・っ」
左隣に腰掛けているレインに頭を預けられ、手を重ねられているこの状況。一体どうすればいいのか、正しい対処法を誰か教えてください。割とマジで。
などと、天の助けを期待したがそんな都合のいいことなど起こるわけもない。仕方ないので自力で正解を出す為にこうなった原因を思い出してみよう。
事の起こりは境界地帯での休憩中。
俯いて座っていたレインがゆっくりと顔を上げたかと思えば、少し離れたところで火炎球の幻影を制御していた僕の方へやってきて、すぐ隣に座った。
そして、
「アストさんって、そういうところで鈍感ですよね。普通はあれで気づきますよ?」
などと言われ、微妙に貶されて落ち込んでいたところで、突如前触れも無く僕の手の上にレインの手を重ね合わされた。あまりの出来事に混乱している隙に頭も肩に預けられ、今の状況に。それから、かれこれ十分くらいは経過しただろうか。
・・・はて、原因がまるで見当たらないぞ?原因が分からないから解決法も見いだせずに八方塞がりだ。冷静を装っているが、既に色々と限界が近い。顔は熱いし、特に心臓が激しく脈打ち過ぎて危険だ。このままだと強制ログアウトを喰らう恐れすらある。
あああああっ!?本当に誰か助けて!
でも、この状況はこの状況で堪能したい気もする!
今日一日は幸せ過ぎて、逆に明日からが心配だなぁ・・・。
ま、明日の事は明日考えればいいか・・・。
結局、できるだけ心を静めつつ、レインの気が済むまで僕も堪能することに決定。
相手からのアプローチ(?)なんだし、別にそれくらい、いいよな・・・?
「レ、レイン、そろそろ夕食にしないか?」
「・・・・・・はい、そうしましょう」
レインから答えが返ってきてホッとした。
辺りは暗闇に包まれ、空腹度パラメーターが下降している。
ミレアにはメッセージで、夕食が遅くなるかもしれない旨を伝えておく。
不平不満は甘んじて受けよう。
今はもう少しゲームの中に居たい事情があるのだ。
夕食を一緒に食べて、一息つく。
「アストさん、すみませんでした。先程の事は忘れてくれて構いません」
「それは無理だな。間違いなく」
「へっ!?」
レインはいつもの調子に戻っており、微妙な気まずさと甘酸っぱさは既に無い。
接触もなくなり、普段通りの会話だ。
「あんなことされて、忘れられる訳がないというか・・・」
「気を悪くされたのであれ『それだけはない』ば・・・そう、ですか」
あれで気を悪くするって・・・あり得ないだろう。
どれだけ自己評価が低いのやら。
おまけに不器用ときたらもう・・・。
・・・はぁ。僕も人のことは言えないよな。
「・・・なあレイン。実は、明日の午後から買い物に行くんだ」
「そうでしたか。そういえば、私もイベント前に買い物へ行きたいところですね。今の今まで気づかない辺り、やはりアストさんには敵いません。それで、そのことがどうかされましたか?」
話の掴みは悪くないから、もう一息。
静かに深呼吸をして、話を続ける。
「もしよかったら、買い物に付き合ってもらえないか?
そのお礼にといっては何だけど、買い物の前にどこかで昼食でもおごるから、さ」
「っ!?そ、それって・・・!」
レインは口に手を当てて、目を見開いている。
徐々に頬が赤くなっているのは、いい意味だと捉えておこう。
それで・・・答えはどうなるのだろうか。
情けない話だが、断られることを想像すると、胸が苦しい。
心臓の鼓動がかつてない程に激しくなる。
こんな感覚は初めての経験だ。
大きな期待と不安を胸中に同居させながら、レインの答えを待つ。
「・・・・・・はい。是非、ご一緒させてください・・・!」
「・・・ん、ありがとう、レイン」
その返事を聞いた瞬間、尋常ではないくらいに嬉しくなった。
レインに見えないように小さくガッツポーズをしてしまったのも、きっと仕方ないことだろう。
〇〇〇
それから、詳しいことは明日の午前中にゲーム内で話すと伝え、一度ログアウト。
いつもよりも少し遅い時間だが、簡単なものにすれば夕食の時間としてはギリギリ遅くない程度になるだろう。
前々から準備していた冷やし中華にでもしようかな。
リビングに降りるとテーブルに突っ伏する美鈴の姿が。
「あ、お兄ちゃん。ご飯をつくってくれる人のありがたみを改めて理解させられたよ・・・。いつもありがとう、お兄ちゃん・・・!」
「お、おう・・・。文句の一つや二つは覚悟していたんだが、お礼とは予想外だな」
まあ、罵倒されて喜ぶ性癖も無いので、それならそれでありがたいのだが。
さて、欠食児童?のためにさっさと夕食を作るとしようか。
時には事故に遭い、時には神様に会い、時には美少女と出会う。
・・・全部同じ時の出来事なのは気にしてはいけない。
さて、現在も予想外の出来事に襲われている最中だ。
半ば現実逃避じみた思考をしているのはそのせいでもある。
結局何が言いたいのかというとだな・・・。
「アスト、さん・・・」
「・・・・・・っ」
左隣に腰掛けているレインに頭を預けられ、手を重ねられているこの状況。一体どうすればいいのか、正しい対処法を誰か教えてください。割とマジで。
などと、天の助けを期待したがそんな都合のいいことなど起こるわけもない。仕方ないので自力で正解を出す為にこうなった原因を思い出してみよう。
事の起こりは境界地帯での休憩中。
俯いて座っていたレインがゆっくりと顔を上げたかと思えば、少し離れたところで火炎球の幻影を制御していた僕の方へやってきて、すぐ隣に座った。
そして、
「アストさんって、そういうところで鈍感ですよね。普通はあれで気づきますよ?」
などと言われ、微妙に貶されて落ち込んでいたところで、突如前触れも無く僕の手の上にレインの手を重ね合わされた。あまりの出来事に混乱している隙に頭も肩に預けられ、今の状況に。それから、かれこれ十分くらいは経過しただろうか。
・・・はて、原因がまるで見当たらないぞ?原因が分からないから解決法も見いだせずに八方塞がりだ。冷静を装っているが、既に色々と限界が近い。顔は熱いし、特に心臓が激しく脈打ち過ぎて危険だ。このままだと強制ログアウトを喰らう恐れすらある。
あああああっ!?本当に誰か助けて!
でも、この状況はこの状況で堪能したい気もする!
今日一日は幸せ過ぎて、逆に明日からが心配だなぁ・・・。
ま、明日の事は明日考えればいいか・・・。
結局、できるだけ心を静めつつ、レインの気が済むまで僕も堪能することに決定。
相手からのアプローチ(?)なんだし、別にそれくらい、いいよな・・・?
「レ、レイン、そろそろ夕食にしないか?」
「・・・・・・はい、そうしましょう」
レインから答えが返ってきてホッとした。
辺りは暗闇に包まれ、空腹度パラメーターが下降している。
ミレアにはメッセージで、夕食が遅くなるかもしれない旨を伝えておく。
不平不満は甘んじて受けよう。
今はもう少しゲームの中に居たい事情があるのだ。
夕食を一緒に食べて、一息つく。
「アストさん、すみませんでした。先程の事は忘れてくれて構いません」
「それは無理だな。間違いなく」
「へっ!?」
レインはいつもの調子に戻っており、微妙な気まずさと甘酸っぱさは既に無い。
接触もなくなり、普段通りの会話だ。
「あんなことされて、忘れられる訳がないというか・・・」
「気を悪くされたのであれ『それだけはない』ば・・・そう、ですか」
あれで気を悪くするって・・・あり得ないだろう。
どれだけ自己評価が低いのやら。
おまけに不器用ときたらもう・・・。
・・・はぁ。僕も人のことは言えないよな。
「・・・なあレイン。実は、明日の午後から買い物に行くんだ」
「そうでしたか。そういえば、私もイベント前に買い物へ行きたいところですね。今の今まで気づかない辺り、やはりアストさんには敵いません。それで、そのことがどうかされましたか?」
話の掴みは悪くないから、もう一息。
静かに深呼吸をして、話を続ける。
「もしよかったら、買い物に付き合ってもらえないか?
そのお礼にといっては何だけど、買い物の前にどこかで昼食でもおごるから、さ」
「っ!?そ、それって・・・!」
レインは口に手を当てて、目を見開いている。
徐々に頬が赤くなっているのは、いい意味だと捉えておこう。
それで・・・答えはどうなるのだろうか。
情けない話だが、断られることを想像すると、胸が苦しい。
心臓の鼓動がかつてない程に激しくなる。
こんな感覚は初めての経験だ。
大きな期待と不安を胸中に同居させながら、レインの答えを待つ。
「・・・・・・はい。是非、ご一緒させてください・・・!」
「・・・ん、ありがとう、レイン」
その返事を聞いた瞬間、尋常ではないくらいに嬉しくなった。
レインに見えないように小さくガッツポーズをしてしまったのも、きっと仕方ないことだろう。
〇〇〇
それから、詳しいことは明日の午前中にゲーム内で話すと伝え、一度ログアウト。
いつもよりも少し遅い時間だが、簡単なものにすれば夕食の時間としてはギリギリ遅くない程度になるだろう。
前々から準備していた冷やし中華にでもしようかな。
リビングに降りるとテーブルに突っ伏する美鈴の姿が。
「あ、お兄ちゃん。ご飯をつくってくれる人のありがたみを改めて理解させられたよ・・・。いつもありがとう、お兄ちゃん・・・!」
「お、おう・・・。文句の一つや二つは覚悟していたんだが、お礼とは予想外だな」
まあ、罵倒されて喜ぶ性癖も無いので、それならそれでありがたいのだが。
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