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4章
202 ミレア VS ジーク
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控室に戻ってからすぐ、全ての試合が決着した。
ふむ・・・次の対戦相手はディアスのようだ。
中々戦う機会がなかったので、何気にまともな戦闘は初めてか。
ここからはAブロックから順に一試合ずつ行われていくので、観客席に行って観戦しよう。敵の対策を立てるにも情報がないとどうにもならんからな。
「負けたぁぁぁ・・・」
「あのアストにダメージを与えたのだから、十分に健闘したと思うわよ?」
「ああ、あの一撃は効いたよ。というか、その手甲に見覚えが・・・」
「これ?短剣士の女性プレイヤーがウチに売ってくれたよ?」
短剣士・・・ヨミだな、多分。
だってこの手甲、どう見ても火の都でヨミが入手した【火精霊の手甲】だし。
どうりでダメージが大きい訳だよ・・・。
売却にはウェザリアを勧めておいたが、本当に来るとは・・・。
「アストさん・・・!シエラの格闘術アーツ『インパクト』を受け流したとき、とても格好良かったと思います・・・!」
「そうね。流れるような動きで受け流していて、とても綺麗だったわ」
「うぃ。レインは顔を赤くして惚けてたよ」
「ミアっ、それは言わない約束じゃ・・・!?」
何だかんだでこっちを見にきてくれたのか。
ちょっと嬉し涙が出そうだ・・・。
「でも、まさかミレアの試合が瞬殺とは、驚いたわよね・・・」
「はい!おかげでアストさんの試合を見ることができました・・・!」
おい!感動を返せ!全員そっちに行ってたのか!?
と、シエラがニヤニヤしながら肩をポンポン叩いてきた。
こいつ・・・この場で決闘を挑んでやろうか?
「シエラ・・・そんなんだからモテないんじゃないか?」
「余計なお世話だよ!!というか、何で私の悩みを知ってるの!?」
「いや、普段のシエラを見れば、なぁ?」
こういう奴が好きな男も居ない訳ではないぞ?
男なんて割かし単純な生き物だ。
気の良い活発な女性に惹かれる男は一定数居る。
だが、シエラは永遠の友達を量産してそうな気がしてしょうがないんだよ。
「レインっ、アストが虐めるよっ! レインから何か言ってよ!?」
「ええっ!? えっと、その・・・・・・アストさんっ、めっ! です・・・!」
「何それ可愛い」
「ふえっ!?」
頬を染めながらの今の発言は・・・ああ、何で写真機能が無いんだっ!!
今から開発局長のエフエスタに直談判してやろうか・・・!
いや、その前に、だ。
「レイン、今のもう一度やってくれないか・・・?」
「もうやりませんからっ・・・!!」
くっ・・・拒否されてしまった。
もう一度言われたかったのに・・・!
「甘ったるいねぇ、この二人。いつまでこの調子なんだろう・・・」
「きっと当分はこんな感じ」
「はぁ・・・あなたたち、そろそろ二回戦第一試合が始まるわよ?」
おっと、もうそんな時間か。
第一試合は・・・『【虹の賢者】ミレア』 VS 『【竜の右腕】ジーク』だ。
ジークというプレイヤーは《龍の咆哮》のサブマスターらしい。
ギルマス以外にも残ってたんだな、あのギルドのメンバー。
一回戦は両者共に余裕の勝利だったそうだが、この戦いではミレアの方が本命らしい。別に賭けになっているわけではないが、勝敗予想は掲示板でされている。
割合はミレア:ジーク=9:1とか。
予選一位だし、当然といえば当然だ。
ちなみに、アリアさん曰く、ミレアの一回戦は「光で殲滅&瞬殺」だそうで。
宣言通り光で倒したようだ。フラグなんてなかったんや・・・。
闇鍋御膳に黙祷。
今度掲示板で弄ってやろう。
それはさておき、ミレアの戦い方を見させてもらうとしようかね。
『それでは、二回戦第一試合・・・開始ですっ!!』
システマの合図で、戦いは始まった。
「ふん。貴様のような子供が優勝候補とはな。精々楽しませて――――」
「先手必勝!
『エアリアルアップ』『スノウアップ』『ストーンアップ』
『シャイニングアップ』『ダークネスアップ』『ライトニングアップ』!」
おおう、容赦ないな・・・。
暴風魔法Lv1呪文アーツ『エアリアルアップ』は平均速力強化。
雷撃魔法Lv1呪文アーツ『ライトニングアップ』も平均速力強化。
氷雪魔法Lv1呪文アーツ『スノウアップ』は物理防御力強化。
土石魔法Lv1呪文アーツ『ストーンアップ』も物理防御力強化。
暗闇魔法Lv20呪文アーツ『ダークネスアップ』は魔法防御力強化。
光明魔法Lv20呪文アーツ『シャイニングアップ』は魔法攻撃力強化。
火炎魔法Lv1呪文アーツ『フレイムアップ』は物理攻撃力強化。
水流魔法Lv1呪文アーツ『アクアアップ』も物理攻撃力強化。
この二つは魔法士に必要無いので省かれたか、もしくは同時詠唱の限界か。
それはさておき。
どれも初期段階で基礎能力値を一割強化する。
各魔法が最高値だと、二割の強化になるとクレアが報告していた。
また、職業次第で更に強化されるとも言ってたな。
そして、これらの強化は重複可能。
つまり、ミレアの能力値は魔法攻撃力と魔法防御力が1.2倍。
物理防御力と平均速力は1.44倍となっている。
その他のスキルも含めれば・・・平均二倍は固いだろうな。
ミレアのレベルは28だから・・・レベル50相当の基礎能力値は超えてそう。
うん、本当に容赦ないな。
相手が相手だし仕方ないけどさ。
『出ましたっ!これこそが【虹の賢者】の真骨頂!
圧倒的詠唱速度で同時に発動される幾多もの魔法群!
一体彼女のスキル構成はどうなっているのでしょうか!』
『いやあ、見事なものだねぇ。
某プレイヤーのアイデアを採用して<多重魔法>と呼ばせてもらいましょう』
なんか、システマの方が実況担当になってないか?
逆だったよな、確か。
でも、エスエフタの名づけはナイスだ。
「くっ、この程度で俺が負けると―――」
「無駄話は厳禁だよ!
『『『ロックウォール』』』
『『『ブレイズブラスト』』』っ!」
岩壁で敵の逃げ道を塞ぎ、火焔の束がジークに迫る。
なるほど、本命は次の一手か。
「こんなものっ、空中に逃げれば・・・!」
案の定、ジークは火焔の射線から逃れるためにジャンプを敢行。
ブレイズブラストの弱点は直線にしか飛ばないことだからな。
勝ち上がるだけの実力がある奴ならそれくらい瞬時に判断できる。
そして、そうさせることこそがミレアの狙い。
「残念!『ストーンメガフォール』『『エアリアルバースト』』っ!!」
「なっ、っ、ぐあああっ!?」
ジャンプしているジークに、下降気流で加速した大岩が上から叩きつけられた。
ジークはそのまま地面と大岩によって圧殺され、HPがゼロになった。
大岩の魔法は超威力を誇る代わりに回避が容易い魔法だ。
そこを事前の行動誘導と暴風魔法の気流操作で回避不能に追い込んで確殺。
暴風魔法Lv20呪文アーツ『エアリアルバースト』。
これは気流を、三十センチメートルくらいのレーザー上に圧縮して横方向に叩きつける魔法のはずだ。
マスタースキルになったことで上下の動きも可能になったのだろう。
相手からすれば最適の行動をとっているつもりでも、それは誘導された結果。
全てはミレアの手のひらの上。
本当に・・・どうやったら勝てるのだろうか?
『決着っ!僅か十秒にも満たない戦いでしたが、ミレア選手がその実力をいかんなく示して、見事三回戦に進出ですっ!』
『うーん、ちょっと冷や汗を掻いたね。あの子本当に人間かな?』
システマの勝者宣言を聞いたミレアは笑顔で、観客に手をブンブン振っている。
こっちの方を向いているのは気のせいではあるまい。
万が一ミレアが人間でなかったとしても、それはどうでもいいことだ。
ミレアが何者であれ、僕の可愛い妹なのだから。
ふむ・・・次の対戦相手はディアスのようだ。
中々戦う機会がなかったので、何気にまともな戦闘は初めてか。
ここからはAブロックから順に一試合ずつ行われていくので、観客席に行って観戦しよう。敵の対策を立てるにも情報がないとどうにもならんからな。
「負けたぁぁぁ・・・」
「あのアストにダメージを与えたのだから、十分に健闘したと思うわよ?」
「ああ、あの一撃は効いたよ。というか、その手甲に見覚えが・・・」
「これ?短剣士の女性プレイヤーがウチに売ってくれたよ?」
短剣士・・・ヨミだな、多分。
だってこの手甲、どう見ても火の都でヨミが入手した【火精霊の手甲】だし。
どうりでダメージが大きい訳だよ・・・。
売却にはウェザリアを勧めておいたが、本当に来るとは・・・。
「アストさん・・・!シエラの格闘術アーツ『インパクト』を受け流したとき、とても格好良かったと思います・・・!」
「そうね。流れるような動きで受け流していて、とても綺麗だったわ」
「うぃ。レインは顔を赤くして惚けてたよ」
「ミアっ、それは言わない約束じゃ・・・!?」
何だかんだでこっちを見にきてくれたのか。
ちょっと嬉し涙が出そうだ・・・。
「でも、まさかミレアの試合が瞬殺とは、驚いたわよね・・・」
「はい!おかげでアストさんの試合を見ることができました・・・!」
おい!感動を返せ!全員そっちに行ってたのか!?
と、シエラがニヤニヤしながら肩をポンポン叩いてきた。
こいつ・・・この場で決闘を挑んでやろうか?
「シエラ・・・そんなんだからモテないんじゃないか?」
「余計なお世話だよ!!というか、何で私の悩みを知ってるの!?」
「いや、普段のシエラを見れば、なぁ?」
こういう奴が好きな男も居ない訳ではないぞ?
男なんて割かし単純な生き物だ。
気の良い活発な女性に惹かれる男は一定数居る。
だが、シエラは永遠の友達を量産してそうな気がしてしょうがないんだよ。
「レインっ、アストが虐めるよっ! レインから何か言ってよ!?」
「ええっ!? えっと、その・・・・・・アストさんっ、めっ! です・・・!」
「何それ可愛い」
「ふえっ!?」
頬を染めながらの今の発言は・・・ああ、何で写真機能が無いんだっ!!
今から開発局長のエフエスタに直談判してやろうか・・・!
いや、その前に、だ。
「レイン、今のもう一度やってくれないか・・・?」
「もうやりませんからっ・・・!!」
くっ・・・拒否されてしまった。
もう一度言われたかったのに・・・!
「甘ったるいねぇ、この二人。いつまでこの調子なんだろう・・・」
「きっと当分はこんな感じ」
「はぁ・・・あなたたち、そろそろ二回戦第一試合が始まるわよ?」
おっと、もうそんな時間か。
第一試合は・・・『【虹の賢者】ミレア』 VS 『【竜の右腕】ジーク』だ。
ジークというプレイヤーは《龍の咆哮》のサブマスターらしい。
ギルマス以外にも残ってたんだな、あのギルドのメンバー。
一回戦は両者共に余裕の勝利だったそうだが、この戦いではミレアの方が本命らしい。別に賭けになっているわけではないが、勝敗予想は掲示板でされている。
割合はミレア:ジーク=9:1とか。
予選一位だし、当然といえば当然だ。
ちなみに、アリアさん曰く、ミレアの一回戦は「光で殲滅&瞬殺」だそうで。
宣言通り光で倒したようだ。フラグなんてなかったんや・・・。
闇鍋御膳に黙祷。
今度掲示板で弄ってやろう。
それはさておき、ミレアの戦い方を見させてもらうとしようかね。
『それでは、二回戦第一試合・・・開始ですっ!!』
システマの合図で、戦いは始まった。
「ふん。貴様のような子供が優勝候補とはな。精々楽しませて――――」
「先手必勝!
『エアリアルアップ』『スノウアップ』『ストーンアップ』
『シャイニングアップ』『ダークネスアップ』『ライトニングアップ』!」
おおう、容赦ないな・・・。
暴風魔法Lv1呪文アーツ『エアリアルアップ』は平均速力強化。
雷撃魔法Lv1呪文アーツ『ライトニングアップ』も平均速力強化。
氷雪魔法Lv1呪文アーツ『スノウアップ』は物理防御力強化。
土石魔法Lv1呪文アーツ『ストーンアップ』も物理防御力強化。
暗闇魔法Lv20呪文アーツ『ダークネスアップ』は魔法防御力強化。
光明魔法Lv20呪文アーツ『シャイニングアップ』は魔法攻撃力強化。
火炎魔法Lv1呪文アーツ『フレイムアップ』は物理攻撃力強化。
水流魔法Lv1呪文アーツ『アクアアップ』も物理攻撃力強化。
この二つは魔法士に必要無いので省かれたか、もしくは同時詠唱の限界か。
それはさておき。
どれも初期段階で基礎能力値を一割強化する。
各魔法が最高値だと、二割の強化になるとクレアが報告していた。
また、職業次第で更に強化されるとも言ってたな。
そして、これらの強化は重複可能。
つまり、ミレアの能力値は魔法攻撃力と魔法防御力が1.2倍。
物理防御力と平均速力は1.44倍となっている。
その他のスキルも含めれば・・・平均二倍は固いだろうな。
ミレアのレベルは28だから・・・レベル50相当の基礎能力値は超えてそう。
うん、本当に容赦ないな。
相手が相手だし仕方ないけどさ。
『出ましたっ!これこそが【虹の賢者】の真骨頂!
圧倒的詠唱速度で同時に発動される幾多もの魔法群!
一体彼女のスキル構成はどうなっているのでしょうか!』
『いやあ、見事なものだねぇ。
某プレイヤーのアイデアを採用して<多重魔法>と呼ばせてもらいましょう』
なんか、システマの方が実況担当になってないか?
逆だったよな、確か。
でも、エスエフタの名づけはナイスだ。
「くっ、この程度で俺が負けると―――」
「無駄話は厳禁だよ!
『『『ロックウォール』』』
『『『ブレイズブラスト』』』っ!」
岩壁で敵の逃げ道を塞ぎ、火焔の束がジークに迫る。
なるほど、本命は次の一手か。
「こんなものっ、空中に逃げれば・・・!」
案の定、ジークは火焔の射線から逃れるためにジャンプを敢行。
ブレイズブラストの弱点は直線にしか飛ばないことだからな。
勝ち上がるだけの実力がある奴ならそれくらい瞬時に判断できる。
そして、そうさせることこそがミレアの狙い。
「残念!『ストーンメガフォール』『『エアリアルバースト』』っ!!」
「なっ、っ、ぐあああっ!?」
ジャンプしているジークに、下降気流で加速した大岩が上から叩きつけられた。
ジークはそのまま地面と大岩によって圧殺され、HPがゼロになった。
大岩の魔法は超威力を誇る代わりに回避が容易い魔法だ。
そこを事前の行動誘導と暴風魔法の気流操作で回避不能に追い込んで確殺。
暴風魔法Lv20呪文アーツ『エアリアルバースト』。
これは気流を、三十センチメートルくらいのレーザー上に圧縮して横方向に叩きつける魔法のはずだ。
マスタースキルになったことで上下の動きも可能になったのだろう。
相手からすれば最適の行動をとっているつもりでも、それは誘導された結果。
全てはミレアの手のひらの上。
本当に・・・どうやったら勝てるのだろうか?
『決着っ!僅か十秒にも満たない戦いでしたが、ミレア選手がその実力をいかんなく示して、見事三回戦に進出ですっ!』
『うーん、ちょっと冷や汗を掻いたね。あの子本当に人間かな?』
システマの勝者宣言を聞いたミレアは笑顔で、観客に手をブンブン振っている。
こっちの方を向いているのは気のせいではあるまい。
万が一ミレアが人間でなかったとしても、それはどうでもいいことだ。
ミレアが何者であれ、僕の可愛い妹なのだから。
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