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4章
232 愛する恋人と愛する妹
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何度も何度も、優香と口づけを交わした。
今まで我慢してきた欲求を全てぶつけるように、繰り返し、繰り返し。
脳がとろけるような甘美な感覚が続き、途中から意識があやふやに。
ただ本能のままに、優香の唇を貪った。
我に返ったのは、部屋の使用時間が終了する間際。
この部屋は外と隔絶されていて、外からは一切様子を窺えないが、最大使用時間の一時間が過ぎる五分前になると、機械音で知らせてくれるのだ。
その音で我に返ったのだが、もう一時間か・・・。
「優香、そろそろ帰ろうか。家まで送っていくから」
「飛鳥、さんっ・・・!」
「っ・・・」
そんな物足りなさそうな目をしないでくれ・・・!
正直、僕だってもっと一緒に居たいが、我慢するのが大変なんだからさ・・・!
優香の潤んだ瞳と艶のある唇を見ていると、いつの間にか体が吸い寄せられる。
だが、ここは我慢だ。
こういう時に年上の僕が、節度を持ってリードしなければ。
涙を飲んで、優香の体を少し押す。
「もう時間だから、な? また次の機会を待ってくれないか・・・?」
「っ・・・はい。ごめんなさい・・・私っ、抑えがきかなくて・・・!」
「散々待たせた僕が悪いんだから、謝る必要はないぞ? 僕だって正直名残惜しいし、場所と状況が許せば、溺れ切ってしまっていたと思うから・・・」
「飛鳥さん・・・っ!」
最後にもう一度抱き締めて、席から立ち上がった。
星を見る時間はあまり取れなかったが、また来ればいい。
ここからようやく、二人の時間が始まるんだからな。
・・・今の心の声はちょっと恥ずかしかったかもしれない。
〇〇〇
優香を車で家まで送ったところ、分かったことが一つ。
「・・・やっぱり優香ってお嬢様だったんだな」
「そ、そんなことはっ・・・・・・あるかもしれません、けど・・・」
多少は自覚があったようだ。
そりゃあ、今目の前にある豪邸に住んでいれば、自覚も生まれるよな・・・。
大きさは・・・うちの何倍くらいだ?
いや、もしかしたら何十倍かもしれないけど。
だが、雨宮なんて家は聞いたことが無い。
僕もそんなに詳しい訳ではないが、クラリアパレスの980Fまで立ち入れるとなると相当な名家でもおかしくないし、名前くらいは知っていてもいいような。
「優香の名字って雨宮、だったよな?」
「ええ、そうです。これは母方の姓なんですけどね?」
なるほど。
そういうことなら納得だ。
それと同時に新たな疑問が噴き出したが、まあそれはいいだろう。
優香の話し方が少しだけ砕けたものになっている気がするが、これが恋人効果か。
これだけで幸せな気分になる僕は末期かもしれない。
「本当はご両親にご挨拶したいところだが、もう夜遅い。それはまたの機会にさせてもらうな?」
「は、はいっ・・・!私もまだ心の準備が出来ていないのでっ・・・!」
ヤバい。
恥じらう優香が一段と可愛く見える。
明日から大変そうだなぁ・・・。
顔を見るたびに心臓の鼓動が跳ねて、まともに会話できるかさえ微妙だ。
FSOでも普通に顔を合わせる訳だし、周囲の反応も気になるところ。
リアルの方でも一緒に居ることが増えると思うが、どうやって楽しませようか。
色々な考えは浮かぶが、本当に喜んでもらえるのか不安で仕方ない。
こういう時に自分の恋愛経験の無さが恨めしい・・・!
「じゃあ・・・また明日」
「はい!また明日、ですっ!」
優香を見送った後で、車に乗り込んで帰宅する。
こうして、僕と優香の関係性が変化し、一つの節目を迎えた。
さて、ここまでは楽しい時間だったが、ここからは気持ちを切り替えねば。
これからのことは、僕にとっての罰であり、罪を贖う時間だ。
たとえ美鈴にどう罵倒されようとも、それを受け入れなくてはならない。
・・・その程度で詰みが減るとも思えないので、ただの自己満足。
いや、自己満足ですらない、自分勝手で我が儘な好意だ。
〇〇〇
家に帰ると、美鈴に根掘り葉掘り聞かれた。
隠す理由も無いので正直に答えたところ、正式に付き合い始めたと告げたところで少し辛そうな顔をされた。
美鈴は上手く隠したつもりなのだろうが、隠し切れていない。
普段は物凄くそういうのが上手いのに失敗したってことは、それだけショックが大きいのだろうな。
・・・ここは指摘しないのが正解なのだろうな。
「美鈴、泣きたいなら胸を貸すぞ?」
「えっ?別に大丈夫だよ?もう九割方持ち直してるからねっ!」
「・・・僕にこんなことを言う資格がないのは重々承知しているが・・・無理はするな。その内潰れてしまう。僕は、兄としての役目まで放り出したつもりはない」
「・・・・・・っ、お兄ちゃんのっ、馬鹿ああああああっ!!!!」
美鈴は自らの叫びにより堤防が決壊し、ボロボロと涙を流し始めた。
今まで我慢してきた欲求を全てぶつけるように、繰り返し、繰り返し。
脳がとろけるような甘美な感覚が続き、途中から意識があやふやに。
ただ本能のままに、優香の唇を貪った。
我に返ったのは、部屋の使用時間が終了する間際。
この部屋は外と隔絶されていて、外からは一切様子を窺えないが、最大使用時間の一時間が過ぎる五分前になると、機械音で知らせてくれるのだ。
その音で我に返ったのだが、もう一時間か・・・。
「優香、そろそろ帰ろうか。家まで送っていくから」
「飛鳥、さんっ・・・!」
「っ・・・」
そんな物足りなさそうな目をしないでくれ・・・!
正直、僕だってもっと一緒に居たいが、我慢するのが大変なんだからさ・・・!
優香の潤んだ瞳と艶のある唇を見ていると、いつの間にか体が吸い寄せられる。
だが、ここは我慢だ。
こういう時に年上の僕が、節度を持ってリードしなければ。
涙を飲んで、優香の体を少し押す。
「もう時間だから、な? また次の機会を待ってくれないか・・・?」
「っ・・・はい。ごめんなさい・・・私っ、抑えがきかなくて・・・!」
「散々待たせた僕が悪いんだから、謝る必要はないぞ? 僕だって正直名残惜しいし、場所と状況が許せば、溺れ切ってしまっていたと思うから・・・」
「飛鳥さん・・・っ!」
最後にもう一度抱き締めて、席から立ち上がった。
星を見る時間はあまり取れなかったが、また来ればいい。
ここからようやく、二人の時間が始まるんだからな。
・・・今の心の声はちょっと恥ずかしかったかもしれない。
〇〇〇
優香を車で家まで送ったところ、分かったことが一つ。
「・・・やっぱり優香ってお嬢様だったんだな」
「そ、そんなことはっ・・・・・・あるかもしれません、けど・・・」
多少は自覚があったようだ。
そりゃあ、今目の前にある豪邸に住んでいれば、自覚も生まれるよな・・・。
大きさは・・・うちの何倍くらいだ?
いや、もしかしたら何十倍かもしれないけど。
だが、雨宮なんて家は聞いたことが無い。
僕もそんなに詳しい訳ではないが、クラリアパレスの980Fまで立ち入れるとなると相当な名家でもおかしくないし、名前くらいは知っていてもいいような。
「優香の名字って雨宮、だったよな?」
「ええ、そうです。これは母方の姓なんですけどね?」
なるほど。
そういうことなら納得だ。
それと同時に新たな疑問が噴き出したが、まあそれはいいだろう。
優香の話し方が少しだけ砕けたものになっている気がするが、これが恋人効果か。
これだけで幸せな気分になる僕は末期かもしれない。
「本当はご両親にご挨拶したいところだが、もう夜遅い。それはまたの機会にさせてもらうな?」
「は、はいっ・・・!私もまだ心の準備が出来ていないのでっ・・・!」
ヤバい。
恥じらう優香が一段と可愛く見える。
明日から大変そうだなぁ・・・。
顔を見るたびに心臓の鼓動が跳ねて、まともに会話できるかさえ微妙だ。
FSOでも普通に顔を合わせる訳だし、周囲の反応も気になるところ。
リアルの方でも一緒に居ることが増えると思うが、どうやって楽しませようか。
色々な考えは浮かぶが、本当に喜んでもらえるのか不安で仕方ない。
こういう時に自分の恋愛経験の無さが恨めしい・・・!
「じゃあ・・・また明日」
「はい!また明日、ですっ!」
優香を見送った後で、車に乗り込んで帰宅する。
こうして、僕と優香の関係性が変化し、一つの節目を迎えた。
さて、ここまでは楽しい時間だったが、ここからは気持ちを切り替えねば。
これからのことは、僕にとっての罰であり、罪を贖う時間だ。
たとえ美鈴にどう罵倒されようとも、それを受け入れなくてはならない。
・・・その程度で詰みが減るとも思えないので、ただの自己満足。
いや、自己満足ですらない、自分勝手で我が儘な好意だ。
〇〇〇
家に帰ると、美鈴に根掘り葉掘り聞かれた。
隠す理由も無いので正直に答えたところ、正式に付き合い始めたと告げたところで少し辛そうな顔をされた。
美鈴は上手く隠したつもりなのだろうが、隠し切れていない。
普段は物凄くそういうのが上手いのに失敗したってことは、それだけショックが大きいのだろうな。
・・・ここは指摘しないのが正解なのだろうな。
「美鈴、泣きたいなら胸を貸すぞ?」
「えっ?別に大丈夫だよ?もう九割方持ち直してるからねっ!」
「・・・僕にこんなことを言う資格がないのは重々承知しているが・・・無理はするな。その内潰れてしまう。僕は、兄としての役目まで放り出したつもりはない」
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美鈴は自らの叫びにより堤防が決壊し、ボロボロと涙を流し始めた。
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