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二章 高校入学編
48 作戦準備と実行
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必要な物の手配について確約を貰い、捜査情報も見せてもらいました。
結果、予想通りだった情報も、予想外だった情報も手に入りました。
手配してもらった物は今日中には家まで届くそうですので、決戦は・・・早い方がいいですね。明日の夜にしましょう。
物が届くまでは扇の練習。
それと、良さげな決戦場所を見繕います。
手配をお願いしていた物が届いたらそちらの準備。
高校には、明日学校を休む旨を連絡しておきました。
少しでも勝率を高める為に何度も策を練り直し、フォーンと連携の練習も。
妖怪と戦う上で重要なのは、物理的攻撃で<妖怪>にダメージが通らないこと。
拳銃だとすり抜けてお終いということですね。
そして、妖力の籠った半物理かつ半霊的攻撃なら効果があるということ。
とはいえ、拳銃の弾を妖力で包んだところで無意味ですけどね。
弾の原料が妖力で出来ていないうえ、弾が飛ぶ途中で妖力が剥がれますから。
そうしているうちに時間は過ぎ、翌日。
学校を休んだことで、凪沙さんと凛から体調を心配するメールが届きました。
授業中にメールをして、担任の笹川先生に見つかって怒られている姿を想像してしまいました。笑いがこぼれてしまったのは秘密です。
明るいうちに機材のセットも終わり、あとは戦いを待つだけになりました。
やれることは全てやりました。
これで駄目だったら、何をしても駄目だったのだと諦めもつき・・・ませんね。
生きて勝たなくては駄目です。
まだまだやりたいこと、沢山あるのですから・・・!
それに、悲しむ人に心当たりがありますし、ね。
▽▽▽
夜闇の中、妖怪<鎌鼬>は獲物を物色していた。
「ちっ、今日はやけに人が少ねぇな・・・。綺麗な女どころか、男すら居やがらねぇ。早く俺の風で切り裂きたいのによっ・・・!」
彷徨うこと数時間、<鎌鼬>はようやく獲物を見つけた。
大学生くらいと思しき、綺麗に着飾った黒髪の女性だ。
その後ろ姿からして美人であることを確信した<鎌鼬>は舌なめずりをした。
この男、綺麗な女を切り裂くのが大好きなのだ。
「ククッ・・・滅多にお目にかかれない上物じゃねぇか! さあ、その悲鳴を聞かせてもらおうかっ!」
<鎌鼬>はわざわざ進行方向の突き当たりにあった空き地に回り込み、そこから醜悪な笑みを浮かべつつ、女性へと迫った。
道を歩く女性に、<鎌鼬>の凶刃が迫り――――
「――――やはり、わざわざ前方から来ましたね」
「・・・ああん?」
敢えて聞かせた女性の声を耳にし、<鎌鼬>は訝し気な様子。
女性に迫りつつも、今のはどういう意味なのかと思考した。
妖怪としては己の存在に気づかれているなどとは思っていないので、自分に声を掛けられたことで混乱気味なのである。
(こんな辺境に<陰陽師>が居るはずねぇし、そんな気配もねぇ。じゃあ一体?)
そんな風に脇に逸れた思考は致命的な失態を導くことになる。
思考を逸らすことこそが、彼女の狙いだったのだから。
「――――うおあっ!?」
妖怪<鎌鼬>は、空き地に掘られた穴に気づかず、引っ掛かった。
本来地形の影響など殆ど受けないのが<妖怪>だが、<鎌鼬>は目の前の女性に襲い掛かるために地面に足を突けて走っていた。
わざわざ地形の影響を与えられる土俵まで降りてきていたのだ。
「くっ、こんなモンっ・・・!」
しかし、<鎌鼬>は驚異的な反射神経で穴の淵に手を掛けることに成功し・・・
・・・妖力の混ざった油のせいでツルっと滑り、穴に落下。
「何だとオオオオオオオっ!?」
そして、隣に置かれていた大きなバケツを、どこからか飛んできた空飛ぶ狐が穴の方向に倒し、中身の液体を穴内部にぶちまけた。
それは、素材段階から妖力を練り込んで作り上げられた、特製のセメント。
着飾った女性・・・変装していた影山若葉は、セメントに込められた妖力を操り、セメントの固形化を開始したのだった。
△△△
作戦の第一段階は上手くいきました。
捜査情報に載っていた傷跡の情報から、わざわざ前方から襲っているのは明白でしたので、一芝居打たせてもらいました。
遊びから帰ってきた大学生風の服装は、柴田さんに手配をお願いしました。
そんな服は持ってなかったので。
セメントを固めながら、鞄にしまっていたコートを取り出し、大至急羽織ります。
ここからが、本当の勝負です。
「我求めるはこの世ならざる妖の力。
我が求めに応じ、今現世に現れ出でよ。
汝は扇となりしモノ・・・武装召喚<多尾狐>『フォーン』!」
セメントバケツを倒してくれたフォーンを<武装召喚>で呼び出します。
金色の扇、<多尾幻扇>を持ち、ここからの戦闘についてもう一度整理して・・・。
数秒後、完全に固まったセメントを破壊して、<鎌鼬>が出てきました。
「クソがっ!てめぇ、よくもやってくれたなっ!!痛ぇじゃねぇかっ!!」
「その痛みが、貴方が襲っていた女性の痛みですよ?」
私は、<鎌鼬>から襲い掛かる強大な怒気と威圧感に、足が震えそうになるのを何とか堪えて、冷徹に言い放ちました。
結果、予想通りだった情報も、予想外だった情報も手に入りました。
手配してもらった物は今日中には家まで届くそうですので、決戦は・・・早い方がいいですね。明日の夜にしましょう。
物が届くまでは扇の練習。
それと、良さげな決戦場所を見繕います。
手配をお願いしていた物が届いたらそちらの準備。
高校には、明日学校を休む旨を連絡しておきました。
少しでも勝率を高める為に何度も策を練り直し、フォーンと連携の練習も。
妖怪と戦う上で重要なのは、物理的攻撃で<妖怪>にダメージが通らないこと。
拳銃だとすり抜けてお終いということですね。
そして、妖力の籠った半物理かつ半霊的攻撃なら効果があるということ。
とはいえ、拳銃の弾を妖力で包んだところで無意味ですけどね。
弾の原料が妖力で出来ていないうえ、弾が飛ぶ途中で妖力が剥がれますから。
そうしているうちに時間は過ぎ、翌日。
学校を休んだことで、凪沙さんと凛から体調を心配するメールが届きました。
授業中にメールをして、担任の笹川先生に見つかって怒られている姿を想像してしまいました。笑いがこぼれてしまったのは秘密です。
明るいうちに機材のセットも終わり、あとは戦いを待つだけになりました。
やれることは全てやりました。
これで駄目だったら、何をしても駄目だったのだと諦めもつき・・・ませんね。
生きて勝たなくては駄目です。
まだまだやりたいこと、沢山あるのですから・・・!
それに、悲しむ人に心当たりがありますし、ね。
▽▽▽
夜闇の中、妖怪<鎌鼬>は獲物を物色していた。
「ちっ、今日はやけに人が少ねぇな・・・。綺麗な女どころか、男すら居やがらねぇ。早く俺の風で切り裂きたいのによっ・・・!」
彷徨うこと数時間、<鎌鼬>はようやく獲物を見つけた。
大学生くらいと思しき、綺麗に着飾った黒髪の女性だ。
その後ろ姿からして美人であることを確信した<鎌鼬>は舌なめずりをした。
この男、綺麗な女を切り裂くのが大好きなのだ。
「ククッ・・・滅多にお目にかかれない上物じゃねぇか! さあ、その悲鳴を聞かせてもらおうかっ!」
<鎌鼬>はわざわざ進行方向の突き当たりにあった空き地に回り込み、そこから醜悪な笑みを浮かべつつ、女性へと迫った。
道を歩く女性に、<鎌鼬>の凶刃が迫り――――
「――――やはり、わざわざ前方から来ましたね」
「・・・ああん?」
敢えて聞かせた女性の声を耳にし、<鎌鼬>は訝し気な様子。
女性に迫りつつも、今のはどういう意味なのかと思考した。
妖怪としては己の存在に気づかれているなどとは思っていないので、自分に声を掛けられたことで混乱気味なのである。
(こんな辺境に<陰陽師>が居るはずねぇし、そんな気配もねぇ。じゃあ一体?)
そんな風に脇に逸れた思考は致命的な失態を導くことになる。
思考を逸らすことこそが、彼女の狙いだったのだから。
「――――うおあっ!?」
妖怪<鎌鼬>は、空き地に掘られた穴に気づかず、引っ掛かった。
本来地形の影響など殆ど受けないのが<妖怪>だが、<鎌鼬>は目の前の女性に襲い掛かるために地面に足を突けて走っていた。
わざわざ地形の影響を与えられる土俵まで降りてきていたのだ。
「くっ、こんなモンっ・・・!」
しかし、<鎌鼬>は驚異的な反射神経で穴の淵に手を掛けることに成功し・・・
・・・妖力の混ざった油のせいでツルっと滑り、穴に落下。
「何だとオオオオオオオっ!?」
そして、隣に置かれていた大きなバケツを、どこからか飛んできた空飛ぶ狐が穴の方向に倒し、中身の液体を穴内部にぶちまけた。
それは、素材段階から妖力を練り込んで作り上げられた、特製のセメント。
着飾った女性・・・変装していた影山若葉は、セメントに込められた妖力を操り、セメントの固形化を開始したのだった。
△△△
作戦の第一段階は上手くいきました。
捜査情報に載っていた傷跡の情報から、わざわざ前方から襲っているのは明白でしたので、一芝居打たせてもらいました。
遊びから帰ってきた大学生風の服装は、柴田さんに手配をお願いしました。
そんな服は持ってなかったので。
セメントを固めながら、鞄にしまっていたコートを取り出し、大至急羽織ります。
ここからが、本当の勝負です。
「我求めるはこの世ならざる妖の力。
我が求めに応じ、今現世に現れ出でよ。
汝は扇となりしモノ・・・武装召喚<多尾狐>『フォーン』!」
セメントバケツを倒してくれたフォーンを<武装召喚>で呼び出します。
金色の扇、<多尾幻扇>を持ち、ここからの戦闘についてもう一度整理して・・・。
数秒後、完全に固まったセメントを破壊して、<鎌鼬>が出てきました。
「クソがっ!てめぇ、よくもやってくれたなっ!!痛ぇじゃねぇかっ!!」
「その痛みが、貴方が襲っていた女性の痛みですよ?」
私は、<鎌鼬>から襲い掛かる強大な怒気と威圧感に、足が震えそうになるのを何とか堪えて、冷徹に言い放ちました。
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