273 / 600
第二部「創世神降臨」編
黄金魔装
しおりを挟む
フロストベアー皇帝種と戦うディアナとアイシア。
戦況は、劣勢となっている。
「ディアナ先輩!」
「っ!?」
正面に居るアイシアの声で、熊の一撃をギリギリ回避したディアナ。
側面から魔法剣で斬りつけ、小ダメージを与えた。
戦闘開始時から、おおよそこの展開が続いている。
劣勢という判断は、二人の体力と熊の残りHPから、クロトが計算した結果だ。
このままでは、削り切るよりも先に体力切れになる。
そうなれば、不利なんてものでは無いだろう。
そのことは戦っている二人も理解しているのか、表情には焦りが。
それを感じたクロトは、少しだけアドバイスを飛ばした。
「ディアナ!アイシア!窮地の時ほど冷静に思考して!」
「「っ!?」」
案の定、二人は無理やり攻勢に出るつもりだったようだ。
クロトの言葉で、冷静さを取り戻した。
ディアナは戦いながら考える。
(私の魔法剣では効き目が弱い・・・。この状況を覆すためには・・・?)
答えの候補はすぐに浮かんできた。
それは・・・身体強化。
高い身体能力があれば、更に大きなダメージを与えられる。
だがしかし、身体強化は、ディアナが幾ら練習しても上手く行かない。
才能の無さを理解するまで、時間は掛からなかった。
(クロトに言われてからも練習したけど、まだ上手く行かないのよね・・・。)
曖昧なものだが、身体を強化するという感覚が自分には適さない。
練習を再開してから、そう思い始めたディアナ。
以前のように、ただ出来ないと諦めるのではなく、原因を考えたのだ。
これは、とても大きな成長と言える。
なにせ、原因の追究とその解決法の模索。
それを膨大に繰り返して、今のクロトがあるのだから。
クロトは、決して天才などではない。
隣にいるヴィオラの方が、よほど才能があると言えるくらいには。
膨大な回数、トライ&エラー繰り返したことによる情報の蓄積。
そこから導き出す答えは、限りなく最適解に近くなる。
それでも間違えたなら、それも計算に入れ直して、次に生かす。
ディアナは今、その入口に立っている。
(身体強化・・・足りないのは、強化をするというイメージ、のはず。)
そしてディアナは、その経験から答えを導き出した。
(なら、分かりやすく強化する要素があれば・・・!)
ディアナは、黄金の瞳の魔力を開放し、体に纏わせた。
魔王の侵略で使い果たし、ため込んでいる量は殆どゼロ。
そのため、魔力の開放は禁じ手にしていたのだが・・・。
(やっぱり、魔力の消費は殆ど無いわね・・・!身体強化何だから、当然よね。)
殆どゼロに近い魔力のストックでも、強化が発動した。
継続して使う魔力もゼロに等しい。
そしてディアナの体は、黄金色の光を纏い始めた。
<条件を満たしました>
<特殊条件9「断ち切られし未練」の存在を確認>
<身体強化スキルに、レアスキル「魔力吸収せし黄金の瞳」を劣化複製統合>
<レアスキル「黄金魔装」を習得しました>
システムアナウンスを聞いたディアナは動き出す。
その動きは、先程までとは大きく違う。
クロトは解析をしてみた。
(黄金魔装・・・。強化率は二倍か・・・かなり良いスキルを手に入れたね。)
クロトも出来ないか試してみたが、無理そうだった。
黄金の瞳を持ち、魔力との親和性が途轍もなく高いディアナ。
彼女だから出来た事なのだろう。
綺麗な黄金色に輝くディアナは、熊と渡り合う。
初めて目にしただろうアイシアも、上手く合わせている。
やがて、形勢は逆転し、残り体力でも十分に倒せる程になった。
ディアナは熊の一撃を余裕で回避し、アイシアがその隙に攻撃。
更に、余裕で回避していたディアナも追撃。
何度も繰り返してきた戦法で、再びダメージを与える。
熊の残りHPは一割。
熊が奥の手に取って置いた氷のブレスを吐く。
だが、それは悪手。
ディアナは物理ダメージを黄金魔装で軽減しつつ、魔法を吸収。
かなりストックが増えて、ホクホク顔である。
「アイシア、止めを刺すわよ!」
「分かりました、先輩!」
ブレス後の隙を狙ったアイシアの攻撃が炸裂。
ディアナは、炎の魔力と黄金の魔装を剣にも纏わせる。
濃い赤色となった剣で、止めの一撃。
「黄金剣・紅炎!」
無防備な状態でその剣技を喰らったフロストベアー皇帝種。
そのHPを削り切られ、絶命した。
「勝ったわよ、アイシア!」
「やりましたね、ディアナ先輩!」
二人は、初めての皇帝種討伐を、抱き合って喜んだのだった。
戦況は、劣勢となっている。
「ディアナ先輩!」
「っ!?」
正面に居るアイシアの声で、熊の一撃をギリギリ回避したディアナ。
側面から魔法剣で斬りつけ、小ダメージを与えた。
戦闘開始時から、おおよそこの展開が続いている。
劣勢という判断は、二人の体力と熊の残りHPから、クロトが計算した結果だ。
このままでは、削り切るよりも先に体力切れになる。
そうなれば、不利なんてものでは無いだろう。
そのことは戦っている二人も理解しているのか、表情には焦りが。
それを感じたクロトは、少しだけアドバイスを飛ばした。
「ディアナ!アイシア!窮地の時ほど冷静に思考して!」
「「っ!?」」
案の定、二人は無理やり攻勢に出るつもりだったようだ。
クロトの言葉で、冷静さを取り戻した。
ディアナは戦いながら考える。
(私の魔法剣では効き目が弱い・・・。この状況を覆すためには・・・?)
答えの候補はすぐに浮かんできた。
それは・・・身体強化。
高い身体能力があれば、更に大きなダメージを与えられる。
だがしかし、身体強化は、ディアナが幾ら練習しても上手く行かない。
才能の無さを理解するまで、時間は掛からなかった。
(クロトに言われてからも練習したけど、まだ上手く行かないのよね・・・。)
曖昧なものだが、身体を強化するという感覚が自分には適さない。
練習を再開してから、そう思い始めたディアナ。
以前のように、ただ出来ないと諦めるのではなく、原因を考えたのだ。
これは、とても大きな成長と言える。
なにせ、原因の追究とその解決法の模索。
それを膨大に繰り返して、今のクロトがあるのだから。
クロトは、決して天才などではない。
隣にいるヴィオラの方が、よほど才能があると言えるくらいには。
膨大な回数、トライ&エラー繰り返したことによる情報の蓄積。
そこから導き出す答えは、限りなく最適解に近くなる。
それでも間違えたなら、それも計算に入れ直して、次に生かす。
ディアナは今、その入口に立っている。
(身体強化・・・足りないのは、強化をするというイメージ、のはず。)
そしてディアナは、その経験から答えを導き出した。
(なら、分かりやすく強化する要素があれば・・・!)
ディアナは、黄金の瞳の魔力を開放し、体に纏わせた。
魔王の侵略で使い果たし、ため込んでいる量は殆どゼロ。
そのため、魔力の開放は禁じ手にしていたのだが・・・。
(やっぱり、魔力の消費は殆ど無いわね・・・!身体強化何だから、当然よね。)
殆どゼロに近い魔力のストックでも、強化が発動した。
継続して使う魔力もゼロに等しい。
そしてディアナの体は、黄金色の光を纏い始めた。
<条件を満たしました>
<特殊条件9「断ち切られし未練」の存在を確認>
<身体強化スキルに、レアスキル「魔力吸収せし黄金の瞳」を劣化複製統合>
<レアスキル「黄金魔装」を習得しました>
システムアナウンスを聞いたディアナは動き出す。
その動きは、先程までとは大きく違う。
クロトは解析をしてみた。
(黄金魔装・・・。強化率は二倍か・・・かなり良いスキルを手に入れたね。)
クロトも出来ないか試してみたが、無理そうだった。
黄金の瞳を持ち、魔力との親和性が途轍もなく高いディアナ。
彼女だから出来た事なのだろう。
綺麗な黄金色に輝くディアナは、熊と渡り合う。
初めて目にしただろうアイシアも、上手く合わせている。
やがて、形勢は逆転し、残り体力でも十分に倒せる程になった。
ディアナは熊の一撃を余裕で回避し、アイシアがその隙に攻撃。
更に、余裕で回避していたディアナも追撃。
何度も繰り返してきた戦法で、再びダメージを与える。
熊の残りHPは一割。
熊が奥の手に取って置いた氷のブレスを吐く。
だが、それは悪手。
ディアナは物理ダメージを黄金魔装で軽減しつつ、魔法を吸収。
かなりストックが増えて、ホクホク顔である。
「アイシア、止めを刺すわよ!」
「分かりました、先輩!」
ブレス後の隙を狙ったアイシアの攻撃が炸裂。
ディアナは、炎の魔力と黄金の魔装を剣にも纏わせる。
濃い赤色となった剣で、止めの一撃。
「黄金剣・紅炎!」
無防備な状態でその剣技を喰らったフロストベアー皇帝種。
そのHPを削り切られ、絶命した。
「勝ったわよ、アイシア!」
「やりましたね、ディアナ先輩!」
二人は、初めての皇帝種討伐を、抱き合って喜んだのだった。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。