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第二部「創世神降臨」編
ライトの旅路
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ライトがブルータルの町へ向かっていた時のこと。
「ライトさん、ブルータルの町って元々は王都だったんですよね?」
「そうだぜ。先日の一件で陥落したのを、クロトが再編したらしいな。」
「・・・クロトさんって凄い人ですね。」
「だな。あんなすげぇ奴と友人ってだけで、鼻が高いくらいだ。」
ライトはクロトのことを思い浮かべ、心底そう思わずには居られなかった。
戦闘力は飛び抜けており、頭がキレて、世界を牛耳る巨大財閥の会長。
決して善性の人間ではないが、性格も良く、さりげなく気が利く。
以前セレンと喧嘩した時は、上手く間を取り持ってくれた恩人。
クロトの協力が無かったらと思うと、偶に震えがくるぐらい。
「もぅ、少しは嫉妬してくれても良いんですよ?」
「あん?相手がクロトじゃあ、比べる相手が悪いな・・・。」
残念ながら、クロトへの嫉妬の感情など湧いてこない。
そんな無駄な嫉妬をしている暇があるなら、少しでも追いつく努力をする。
それがライトという男。
若くしてSランクに登り詰めるだけはあるということだろう。
普段は、クロトや他の面子に隠れて分かり辛い。
だが、二十代前半でSランクというのは、本来もっと凄まじい事なのだ。
「まあ、セレンがクロト以外の男を絶賛したら、多少は嫉妬するかもな?」
「他には・・・褒める男性に心当たりがありませんね。」
セレンはライトの腕に抱き着きながら、暗にライトが一番だと告げる。
抱き着かれたライトは、思わず顔がにやける。
だが、その顔はすぐに引き締められた。
セレンもライトの空気が変わったのを感じて、一旦離れた。
「ライトさん、どうしたんですか?」
「・・・向こうの方で、馬車が魔物に襲われてやがるな。」
「えっ!?」
ライトからすれば珍しい話でも無いが、セレンからすれば一大事。
「ライトさん!助けに行かないんですか!?」
「助けに行ってやりたいのは山々なんだが、セレンを置いていくのは・・・。」
自分が助けに行く間にセレンに何かあったら死んでも死にきれない。
ライトが踏み切れずに居ると、セレンが背中を押した。
「防犯グッズもありますから、私なら大丈夫です!早く助けてあげてください!」
「っ・・・分かった。ちょっくら行ってくる!」
ライトは閃光の異名に恥じない速度で、馬車へ到着。
あっという間に魔物を蹴散らした。
どうやら商人の馬車だったようで、商品らしきものが散らばっている。
そしてその中には、数体ほど、商人や冒険者らしき人間の死体も。
「ちっ・・・間に合わなかったか。」
適当に埋葬しようと一か所に集めている最中、転倒した馬車の中に人の気配が。
馬車を退けてみると、赤髪で十代後半らしき少女が血まみれで倒れていた。
「おい!しっかりしろ!」
女性は生きてはいるが、片腕が存在しておらず、今にも死にそうだ。
周囲の状況からみて、彼女の両親らしき商人が馬車の下へ押し込んだのだろう。
そしてその過程で、腕を食いちぎられた、と。
その判断は、ライトが駆けつけるまでの時間を稼ぐことに成功していた。
だがしかし、このままでは、死は免れない。
ライトは回復薬を使用するも、とても間に合わない。
「くっ、やべぇ・・・どうすりゃあいい・・・!?」
以前までは、諦めるしか無かった状況。
にもかかわらず、なまじ回復薬という存在が生まれたため、諦めきれない。
「せめて、あの時の水があれば・・・!」
ライトが言っているのは、王城決戦でクロトが使った命の水のこと。
あれなら助けられるが、無いものねだりだ。
「こんなことなら、恥を忍んで貰っておくべきだった・・・・・・待てよ?」
ライトは、クロトからとある物を貰っていたことを思い出した。
慌てて収納から取り出したそれは、持っているだけで呪われそうな黒い箱。
受け取った時、クロトからこう告げられた。
『どうしても助けが必要で、多大な対価を支払う覚悟があるなら、開けてね?』
多大な対価という部分が恐ろしいので、開けないつもりだった。
だが、今はそんなことを言ってられない。
目の前の命を救えるならば、と。
ライトは意を決して、黒い箱を開け放った。
「・・・ボタン?」
そこにあったのは、爆弾の起爆などで使われるボタン。
ライトも見掛けたことのある、何の変哲もないボタンだった。
若干肩透かしを喰らいながらも、そのボタンを押す。
すると・・・・・・
「世界の果てからおはようございます。私の助けが必要なのは汝かな?」
「・・・・・・はぁ?」
仮面とマントを身につけた、性別不詳の人間が現れたのだった。
「ライトさん、ブルータルの町って元々は王都だったんですよね?」
「そうだぜ。先日の一件で陥落したのを、クロトが再編したらしいな。」
「・・・クロトさんって凄い人ですね。」
「だな。あんなすげぇ奴と友人ってだけで、鼻が高いくらいだ。」
ライトはクロトのことを思い浮かべ、心底そう思わずには居られなかった。
戦闘力は飛び抜けており、頭がキレて、世界を牛耳る巨大財閥の会長。
決して善性の人間ではないが、性格も良く、さりげなく気が利く。
以前セレンと喧嘩した時は、上手く間を取り持ってくれた恩人。
クロトの協力が無かったらと思うと、偶に震えがくるぐらい。
「もぅ、少しは嫉妬してくれても良いんですよ?」
「あん?相手がクロトじゃあ、比べる相手が悪いな・・・。」
残念ながら、クロトへの嫉妬の感情など湧いてこない。
そんな無駄な嫉妬をしている暇があるなら、少しでも追いつく努力をする。
それがライトという男。
若くしてSランクに登り詰めるだけはあるということだろう。
普段は、クロトや他の面子に隠れて分かり辛い。
だが、二十代前半でSランクというのは、本来もっと凄まじい事なのだ。
「まあ、セレンがクロト以外の男を絶賛したら、多少は嫉妬するかもな?」
「他には・・・褒める男性に心当たりがありませんね。」
セレンはライトの腕に抱き着きながら、暗にライトが一番だと告げる。
抱き着かれたライトは、思わず顔がにやける。
だが、その顔はすぐに引き締められた。
セレンもライトの空気が変わったのを感じて、一旦離れた。
「ライトさん、どうしたんですか?」
「・・・向こうの方で、馬車が魔物に襲われてやがるな。」
「えっ!?」
ライトからすれば珍しい話でも無いが、セレンからすれば一大事。
「ライトさん!助けに行かないんですか!?」
「助けに行ってやりたいのは山々なんだが、セレンを置いていくのは・・・。」
自分が助けに行く間にセレンに何かあったら死んでも死にきれない。
ライトが踏み切れずに居ると、セレンが背中を押した。
「防犯グッズもありますから、私なら大丈夫です!早く助けてあげてください!」
「っ・・・分かった。ちょっくら行ってくる!」
ライトは閃光の異名に恥じない速度で、馬車へ到着。
あっという間に魔物を蹴散らした。
どうやら商人の馬車だったようで、商品らしきものが散らばっている。
そしてその中には、数体ほど、商人や冒険者らしき人間の死体も。
「ちっ・・・間に合わなかったか。」
適当に埋葬しようと一か所に集めている最中、転倒した馬車の中に人の気配が。
馬車を退けてみると、赤髪で十代後半らしき少女が血まみれで倒れていた。
「おい!しっかりしろ!」
女性は生きてはいるが、片腕が存在しておらず、今にも死にそうだ。
周囲の状況からみて、彼女の両親らしき商人が馬車の下へ押し込んだのだろう。
そしてその過程で、腕を食いちぎられた、と。
その判断は、ライトが駆けつけるまでの時間を稼ぐことに成功していた。
だがしかし、このままでは、死は免れない。
ライトは回復薬を使用するも、とても間に合わない。
「くっ、やべぇ・・・どうすりゃあいい・・・!?」
以前までは、諦めるしか無かった状況。
にもかかわらず、なまじ回復薬という存在が生まれたため、諦めきれない。
「せめて、あの時の水があれば・・・!」
ライトが言っているのは、王城決戦でクロトが使った命の水のこと。
あれなら助けられるが、無いものねだりだ。
「こんなことなら、恥を忍んで貰っておくべきだった・・・・・・待てよ?」
ライトは、クロトからとある物を貰っていたことを思い出した。
慌てて収納から取り出したそれは、持っているだけで呪われそうな黒い箱。
受け取った時、クロトからこう告げられた。
『どうしても助けが必要で、多大な対価を支払う覚悟があるなら、開けてね?』
多大な対価という部分が恐ろしいので、開けないつもりだった。
だが、今はそんなことを言ってられない。
目の前の命を救えるならば、と。
ライトは意を決して、黒い箱を開け放った。
「・・・ボタン?」
そこにあったのは、爆弾の起爆などで使われるボタン。
ライトも見掛けたことのある、何の変哲もないボタンだった。
若干肩透かしを喰らいながらも、そのボタンを押す。
すると・・・・・・
「世界の果てからおはようございます。私の助けが必要なのは汝かな?」
「・・・・・・はぁ?」
仮面とマントを身につけた、性別不詳の人間が現れたのだった。
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