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第二部「創世神降臨」編
これからクラリスは変わり始める
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クロトのやったことは、世界を破壊されたくなければ要求を呑め、という脅迫。
状況から判断するに、どう考えてもクラリスに落ち度はない。
だが、クラリスはクロトを責めはしないし、己の過ちを認めることになった。
贖罪の為に仕事にかかりっきりになればいいという訳ではない、と気づいた。
ただ単に己の失敗を責め続ければいいという訳ではない、と気づかされた。
柔軟な判断を持たなければならないのだと確信した。
破壊行為をしたクロトを全く責めようとしないクラリス。
そのことからも彼女の途方もない優しさが伝わってくる。
しかし管理者とは、優しいだけでは駄目なのだ。
クロトはそのことをクラリスの心に刻み込んだ。
滅茶苦茶なやり方で出鱈目な理屈だが、これくらいの荒療治でなければ変わらない。
他に良い方法も存在しなかったために仕方のないこと。
(それでも、罵倒や恨み言の一言くらいはあると思っていたのにね・・・。)
クラリスの懐の広さはクロトの予想さえ超えてしまっていたようだ。
クロトは治めるという行為に何が必要なのか、個人的意見を持っている。
けれども、決してその意見が必ずしも正しいと思っている訳ではない。
彼にとってそれは、客観的事実と世界の法則を公式化して導き出された必然。
そこに正義だの悪だのの、主観的要因が入り込む余地など無い。
今回のことも、最良の結果を得るために当然こうするべきだという考えである。
彼にとっては予想外の出来事ですら、遍く公式の範疇なのだ。
「さて、それじゃあラファエルの体に入ってくれるかい?」
「分かりました。・・・お体、お借りしますね?」
クラリスはラファエルが頷くのを確かめた後、彼女の中へ入った。
神とは精神生命体であるために、そのようなことも楽々可能なのである。
数秒して、目を閉じていたラファエルがその瞳を開いた。
その瞳は白金色で、同時に、髪の色も水色からプラチナブロンドへ変化した。
先程までのラファエルとは全く違った雰囲気で、別人であることは明白だ。
「・・・成功、のようですね。体の持ち主にも影響はなさそうです。」
クラリスは安堵のため息を吐いて、一安心した。
大丈夫だと分かっていても不安だったのだろう。
特に、ラファエルの精神を浸食してしまわないかという一点において。
「私の精神とのシンクロ率がかなり高いですね。これもあなたが?」
「そうだよ。拒絶反応がないよう、なるべく近くなるように生み出したからね。」
「そうでございますか。記憶にある限り、口調もかなり近いようですし・・・。」
クラリスは体の調子を確かめるように幾らか動き、そして一息。
「相当気を遣って頂いたようで・・・ありがとうございます。」
「どういたしまして。気に入ってもらえたようで何より。ところで、気づいた?」
「・・・はい。私は随分と体に異常をきたしていたのですね・・・。」
ラファエルの体はとても軽く、常時襲ってくる痛みも無い。
実際に体感させられて、元の疑似的な肉体が異常だったことがよく分かった。
もはや壊れる寸前だったことも理解した。
「世界樹と地底樹に心配されて当然だと思うよね?」
「・・・ええ。お恥ずかしながら。やり方は強引でしたが、感謝を。」
クラリスはクロトに深々と頭を下げた。
事の重大性をこれ以上なく理解させられたからだ。
もしあのまま無茶を続けていたら、直に体が崩壊し、クラリスは死亡。
そうなったとき、世界がどうなっていたかなど、考えるまでもないだろう。
端から崩壊していくのか、余所から侵略されるのか。
それとも、ヘキサアイズにシステムを掌握されるのか。
案外、ヘキサアイズが行動を起こさないのはその辺に理由があるかもしれない。
(何か理由があっての行動だと思っていましたが・・・大きな恩ができましたね。)
クラリスはクロトに対して信を置いている。
世界を破壊したことにも何らかの理由があるのだと。
そしてそれが事実であると確信できた。
強引な手ではあったが、ああでもしなければ降臨しようとしなかった。
つまり、体の異常にも本質的なところでは気づけなかったということだ。
義体の精神に一部引っ張られているのかもしれないが、頭が下がる思いだろう。
(不甲斐なかった私を、許せとは申しません。私は、変わろうと思います・・・!)
クラリスは、犠牲になってしまった眷属たちに心の中で謝罪した。
そして、自分の在り方を一から考え直すことを決意したのだった。
「あ、ちなみに、さっきの映像は記録映像で、ただのハッタリだからね?」
「はいぃぃぃっ!?」
最後まで微妙に締まらないクラリスであった。
状況から判断するに、どう考えてもクラリスに落ち度はない。
だが、クラリスはクロトを責めはしないし、己の過ちを認めることになった。
贖罪の為に仕事にかかりっきりになればいいという訳ではない、と気づいた。
ただ単に己の失敗を責め続ければいいという訳ではない、と気づかされた。
柔軟な判断を持たなければならないのだと確信した。
破壊行為をしたクロトを全く責めようとしないクラリス。
そのことからも彼女の途方もない優しさが伝わってくる。
しかし管理者とは、優しいだけでは駄目なのだ。
クロトはそのことをクラリスの心に刻み込んだ。
滅茶苦茶なやり方で出鱈目な理屈だが、これくらいの荒療治でなければ変わらない。
他に良い方法も存在しなかったために仕方のないこと。
(それでも、罵倒や恨み言の一言くらいはあると思っていたのにね・・・。)
クラリスの懐の広さはクロトの予想さえ超えてしまっていたようだ。
クロトは治めるという行為に何が必要なのか、個人的意見を持っている。
けれども、決してその意見が必ずしも正しいと思っている訳ではない。
彼にとってそれは、客観的事実と世界の法則を公式化して導き出された必然。
そこに正義だの悪だのの、主観的要因が入り込む余地など無い。
今回のことも、最良の結果を得るために当然こうするべきだという考えである。
彼にとっては予想外の出来事ですら、遍く公式の範疇なのだ。
「さて、それじゃあラファエルの体に入ってくれるかい?」
「分かりました。・・・お体、お借りしますね?」
クラリスはラファエルが頷くのを確かめた後、彼女の中へ入った。
神とは精神生命体であるために、そのようなことも楽々可能なのである。
数秒して、目を閉じていたラファエルがその瞳を開いた。
その瞳は白金色で、同時に、髪の色も水色からプラチナブロンドへ変化した。
先程までのラファエルとは全く違った雰囲気で、別人であることは明白だ。
「・・・成功、のようですね。体の持ち主にも影響はなさそうです。」
クラリスは安堵のため息を吐いて、一安心した。
大丈夫だと分かっていても不安だったのだろう。
特に、ラファエルの精神を浸食してしまわないかという一点において。
「私の精神とのシンクロ率がかなり高いですね。これもあなたが?」
「そうだよ。拒絶反応がないよう、なるべく近くなるように生み出したからね。」
「そうでございますか。記憶にある限り、口調もかなり近いようですし・・・。」
クラリスは体の調子を確かめるように幾らか動き、そして一息。
「相当気を遣って頂いたようで・・・ありがとうございます。」
「どういたしまして。気に入ってもらえたようで何より。ところで、気づいた?」
「・・・はい。私は随分と体に異常をきたしていたのですね・・・。」
ラファエルの体はとても軽く、常時襲ってくる痛みも無い。
実際に体感させられて、元の疑似的な肉体が異常だったことがよく分かった。
もはや壊れる寸前だったことも理解した。
「世界樹と地底樹に心配されて当然だと思うよね?」
「・・・ええ。お恥ずかしながら。やり方は強引でしたが、感謝を。」
クラリスはクロトに深々と頭を下げた。
事の重大性をこれ以上なく理解させられたからだ。
もしあのまま無茶を続けていたら、直に体が崩壊し、クラリスは死亡。
そうなったとき、世界がどうなっていたかなど、考えるまでもないだろう。
端から崩壊していくのか、余所から侵略されるのか。
それとも、ヘキサアイズにシステムを掌握されるのか。
案外、ヘキサアイズが行動を起こさないのはその辺に理由があるかもしれない。
(何か理由があっての行動だと思っていましたが・・・大きな恩ができましたね。)
クラリスはクロトに対して信を置いている。
世界を破壊したことにも何らかの理由があるのだと。
そしてそれが事実であると確信できた。
強引な手ではあったが、ああでもしなければ降臨しようとしなかった。
つまり、体の異常にも本質的なところでは気づけなかったということだ。
義体の精神に一部引っ張られているのかもしれないが、頭が下がる思いだろう。
(不甲斐なかった私を、許せとは申しません。私は、変わろうと思います・・・!)
クラリスは、犠牲になってしまった眷属たちに心の中で謝罪した。
そして、自分の在り方を一から考え直すことを決意したのだった。
「あ、ちなみに、さっきの映像は記録映像で、ただのハッタリだからね?」
「はいぃぃぃっ!?」
最後まで微妙に締まらないクラリスであった。
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