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第三部「全能神座争奪戦」編
潜入と暗殺
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「敵襲っ!敵襲だっ!あのシロナが団員を殲滅しながら暴れてやがるっ!」
「なんだとっ!? よし、幹部に昇格するチャンスだ!四番隊を招集しろっ!」
「クソッ、七番隊はまだ揃わねぇのかっ!先を越されちまうっ!!」
シロナの襲撃開始からすぐのこと。
思い思いの行動をとっていた武装団員たちは、てんやわんやの大騒ぎになった。
そんな中でも、落ち着いている者が数名だけ存在していた。
「シロナが襲撃だと?どうにもきな臭ぇな。おい、他に侵入者は居ねぇのか?」
「っ、グライド様っ!?は、はいっ、他に侵入者は確認できておりませんっ!」
「ちっ、見逃すはずがねぇし、陽動の線は無しか。だが、この違和感は何だ?何故シロナがわざわざ襲撃しに来る?あいつの行動は大抵不自然ではあるが・・・。」
クラン《蒼玉の武装団》幹部のグライドは、冷静に状況を見ていた。
まず、シロナの行動から陽動を疑い、その手の報告が一切上がってこないことからその可能性を消した。
冷静ではあるし、頭もキレる。
惜しむらくは、クロトの『隠密神』を知らなかったことか。
存在しないはずの神格など、知っているはずがないので致し方ないことだが。
クラン《蒼玉の武装団》には十二名の幹部が居るが、このグライドという男は序列七位にあたる猛者だ。
尋ねられた隊長格の男も、当然のように敬語になる。
現在クラン本部に残っているのは、十二名の内七名。
二位、四位、六位、七位、八位、十一位、十二位。
残りの五名は様々な事情により外出中となっている。
この十二名にリーダーであるサヴァイブを含めた十三名が幹部格だ。
なお、序列七位のグライドは、七番隊を支配下に置いている。
そのために、七番隊隊長の男に問いただしたのである。
「俺もシロナ相手だと一対一はキツイ。レイヴォルトかゼクシーズを呼んで三対一ならいけるか?ミュースの奴はリーダーから離れねぇし、どうしたもんか。」
グライドが口にした三人の名前。
レイヴォルトは序列十一位。
ゼクシーズは序列十二位。
ミュースは幹部唯一の女性で、序列四位。
サヴァイブが手に入れた女の中で一番強く、唯一奴隷のように扱われてはいない。
また、サヴァイブ以外が味見することも許されていない。
「サラディンやソルブとは反りが合わねぇし、三人でやるしかないか・・・?」
サラディンというのは、序列六位の男。
ソルブというのは、序列八位の男。
この両者とはグライドと実力が拮抗しており、性格の不一致も助長してか、常に諍いを起こしている間柄だ。
故に、彼からすれば、この事態において頼れる存在ではないようだ。
序列二位の男がさらりと忘れられているが、それもそのはず。
「おい、サブリーダーはどうしてる?一位は居ないにしても、二位の方だ。」
「はっ・・・。その、いつも通りに・・・寝ているかと。」
「一体アイツはいつ起きるんだよっ!!一度も起きてるのみたことねぇぞ!?」
序列二位の幹部は、いつ見ても寝ている男なのである。
以前シロナが本拠を破壊した時も目を覚まさず、更地になった地面で寝続けていたという逸話があるほどだ。
リーダーともう一人のサブリーダーが何も言わない故、文句も言えない状況だ。
そんな中、グライドは空から何かが接近するのを察知し、回避行動をとった。
落ちてきた物体は・・・・・・人間だった。
「っ・・・なっ、レイヴォルト!?」
それは、序列十一位の男、レイヴォルトの死体であった。
誰がどう見ても事切れているのが分かるほどに、ボロボロだった。
次の瞬間、嫌な予感がしたグライドは、本能に従ってその場から跳び退った。
「がはああっ!?」
「っ、カイルっ!!」
グライドが見たのは、突如その場に現れた黒髪の男が、七番隊隊長であるカイルの首を剣で切り落とす姿だった。
直感のおかげで命拾いした形になるグライド。
黒髪の男、その正体は――――
「はぁ、回避されてしまったね。このレイヴォルトとかいう男は気づく素振りも無かったというのに。少々格が違うということかな?」
艶やかな黒髪を背中まで伸ばした中性的な顔。
無表情でありつつ、静かな怒りがそこはかとなく伝わってくる者。
黒いロングコートを身に纏いし、影の存在。
紛うことなく、クロトその人であった。
彼は『隠密神』を発動してアクアの所在地を探し回っている最中だった。
この付近で結界が発動しているのは分かるのだが、細かい場所の特定までは無理であったために。
大体の場所は分かっても、それ以上は分からない。
言うならば、日本地図の中から小さな町を見つけるようなものか。
クロトは無表情のまま、レイヴォルトとカイルの死体を蹴飛ばし・・・嗤った。
「さて、人の女に手を出そうとした報いを受けてもらおうか?」
「なんだとっ!? よし、幹部に昇格するチャンスだ!四番隊を招集しろっ!」
「クソッ、七番隊はまだ揃わねぇのかっ!先を越されちまうっ!!」
シロナの襲撃開始からすぐのこと。
思い思いの行動をとっていた武装団員たちは、てんやわんやの大騒ぎになった。
そんな中でも、落ち着いている者が数名だけ存在していた。
「シロナが襲撃だと?どうにもきな臭ぇな。おい、他に侵入者は居ねぇのか?」
「っ、グライド様っ!?は、はいっ、他に侵入者は確認できておりませんっ!」
「ちっ、見逃すはずがねぇし、陽動の線は無しか。だが、この違和感は何だ?何故シロナがわざわざ襲撃しに来る?あいつの行動は大抵不自然ではあるが・・・。」
クラン《蒼玉の武装団》幹部のグライドは、冷静に状況を見ていた。
まず、シロナの行動から陽動を疑い、その手の報告が一切上がってこないことからその可能性を消した。
冷静ではあるし、頭もキレる。
惜しむらくは、クロトの『隠密神』を知らなかったことか。
存在しないはずの神格など、知っているはずがないので致し方ないことだが。
クラン《蒼玉の武装団》には十二名の幹部が居るが、このグライドという男は序列七位にあたる猛者だ。
尋ねられた隊長格の男も、当然のように敬語になる。
現在クラン本部に残っているのは、十二名の内七名。
二位、四位、六位、七位、八位、十一位、十二位。
残りの五名は様々な事情により外出中となっている。
この十二名にリーダーであるサヴァイブを含めた十三名が幹部格だ。
なお、序列七位のグライドは、七番隊を支配下に置いている。
そのために、七番隊隊長の男に問いただしたのである。
「俺もシロナ相手だと一対一はキツイ。レイヴォルトかゼクシーズを呼んで三対一ならいけるか?ミュースの奴はリーダーから離れねぇし、どうしたもんか。」
グライドが口にした三人の名前。
レイヴォルトは序列十一位。
ゼクシーズは序列十二位。
ミュースは幹部唯一の女性で、序列四位。
サヴァイブが手に入れた女の中で一番強く、唯一奴隷のように扱われてはいない。
また、サヴァイブ以外が味見することも許されていない。
「サラディンやソルブとは反りが合わねぇし、三人でやるしかないか・・・?」
サラディンというのは、序列六位の男。
ソルブというのは、序列八位の男。
この両者とはグライドと実力が拮抗しており、性格の不一致も助長してか、常に諍いを起こしている間柄だ。
故に、彼からすれば、この事態において頼れる存在ではないようだ。
序列二位の男がさらりと忘れられているが、それもそのはず。
「おい、サブリーダーはどうしてる?一位は居ないにしても、二位の方だ。」
「はっ・・・。その、いつも通りに・・・寝ているかと。」
「一体アイツはいつ起きるんだよっ!!一度も起きてるのみたことねぇぞ!?」
序列二位の幹部は、いつ見ても寝ている男なのである。
以前シロナが本拠を破壊した時も目を覚まさず、更地になった地面で寝続けていたという逸話があるほどだ。
リーダーともう一人のサブリーダーが何も言わない故、文句も言えない状況だ。
そんな中、グライドは空から何かが接近するのを察知し、回避行動をとった。
落ちてきた物体は・・・・・・人間だった。
「っ・・・なっ、レイヴォルト!?」
それは、序列十一位の男、レイヴォルトの死体であった。
誰がどう見ても事切れているのが分かるほどに、ボロボロだった。
次の瞬間、嫌な予感がしたグライドは、本能に従ってその場から跳び退った。
「がはああっ!?」
「っ、カイルっ!!」
グライドが見たのは、突如その場に現れた黒髪の男が、七番隊隊長であるカイルの首を剣で切り落とす姿だった。
直感のおかげで命拾いした形になるグライド。
黒髪の男、その正体は――――
「はぁ、回避されてしまったね。このレイヴォルトとかいう男は気づく素振りも無かったというのに。少々格が違うということかな?」
艶やかな黒髪を背中まで伸ばした中性的な顔。
無表情でありつつ、静かな怒りがそこはかとなく伝わってくる者。
黒いロングコートを身に纏いし、影の存在。
紛うことなく、クロトその人であった。
彼は『隠密神』を発動してアクアの所在地を探し回っている最中だった。
この付近で結界が発動しているのは分かるのだが、細かい場所の特定までは無理であったために。
大体の場所は分かっても、それ以上は分からない。
言うならば、日本地図の中から小さな町を見つけるようなものか。
クロトは無表情のまま、レイヴォルトとカイルの死体を蹴飛ばし・・・嗤った。
「さて、人の女に手を出そうとした報いを受けてもらおうか?」
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