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スキル持ちを集めて
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スキル、獣人化。放課後、青蘭が明かしたスキルだった。狼のような獣の姿になって鋭い爪と歯で相手を攻撃する。
放課後、体育館裏に集まった俺たち4人。
「すまない。私が住所を言い忘れていた」
「真矢は行ったって?」
「そうなのー。舞衣ちゃんが迎えに来てくれて」
「なんで真矢の家は知って俺の所には来てくれないんだ!」
「真矢様はクズと違って」
「んなっ!」
「駄目よ舞衣ちゃん。夏維人って言わなきゃ」
「はい!真矢様!か、かい・・・クズ!」
「言いかけてたのに」
「平和ボケしたクズの名前呼ぶと体が痒くなるのよ」
「意味が分からない」
舞衣に呆れた俺は空を見上げて願った。
どうか舞衣に巨大な隕石が落ちますようにと。
すると体育館の屋根の上に腕のようなものが引っかかっていた。
「ぎゃー!」
俺がいきなり叫んだから3人は耳を塞いだ。
「うるさいなー!いきなりなに!?」
「あ、あれ人の腕だよ」
俺が指差した方を見上げる3人。
「私が確認してこよう」
青蘭の腕や脚や顔が濃い体毛で覆われて美人だった顔はすっかり狼の顔に変わっていた。そして鋭い爪と脚力で体育館の屋根に登る。
腕を持って屋根から放り投げた。
「ぎゃー!」
再度悲鳴をあげた俺は落ちてくる腕を避けた。
ドサッと落ちた肩から手の先までの腕は何かに引きちぎられたように肩の部分が抉れていた。
そして特徴的な緑色の肌に細い指の先の鋭い爪。
青蘭は屋根から降りてきて元の人の姿に戻った。
腕を持ち上げた舞衣は観察して眉を顰めた。
「これはこの世界の言葉で言い換えるならゴブリンの腕だね」
「ゴブリンってあの小型の魔物の?」
「そう。ゴブリンは獰猛野蛮な低級魔族の生き物で人を襲う。何故体育館の屋根に落ちたのか不明だけど、この世界にゴブリンが現れたってことは魔王国がゴブリンを転移させたに違いないよ」
舞衣はいつになく真剣だった。
「事は私達が思っているより深刻で早急にスキル持ちを集めなければいけない」
異世界人の青蘭と舞衣は深刻で不安気だが、いまいち深刻さがイメージできない。
「舞衣や青蘭が転移できるならゴブリンの一匹、それも腕がなければもう死んでるかもしれないだろう?」
「いいか夏維人。この世界に転移するには魔力を注ぎ転移門を起動させて初めて転移できる。転移門は帝国、皇国、あと2つの隣国にしか存在しない。魔王国には転移門はない。つまり4つの国のどの国かは既に魔王国に支配され魔王国は既に転移門を使い始めたということだ」
青蘭の説明に舞衣が付け加える。
「次なる侵略国はこの世界。そしてこの世界の武器やスキル持ちを持ち帰って異世界を滅ぼした先にはこの世界も危ういでしょうね」
まずい。思っていたよりも遥かに深刻な事態になっていると気付いた。
「私達スキル持ちが転移に必要な魔力量より、数体のゴブリンを転移する魔力量の方が遥かに少なくて済むの。魔王国は大量のゴブリンや魔物を送るかもしれない」
未だにスキル持ちは4人。4人でこの危機を乗り越えられるのか?内戦力は3人、俺は戦力外。スキル持ちを探さないと。
探す。どうやって?
考えるうちに青蘭と目が合って思い出した。
「そういえば転校初日にどうしてスキル持ちだと分かった?」
「それはスキル持ちだと僅かに匂いが違う」
「教室には3人、匂いが違う者がいた。ここにいる3人だった。その中でも夏維人が1番匂いが強かった」
臭かったのか。
「青蘭のスキル持ちか嗅ぎ分ける能力でスキル持ちを探せないか?」
「おー!たまには冴えた事言うねー!私なんてスキル持ちだか分からないから半年無駄にしたよ」
「舞衣ちゃんは頑張ったのよ」
「真矢様」
見つめ合う2人に便乗して俺も青蘭に目を合わせたら速攻で「見るな!」と叱られた。
やっぱり怖い青蘭を連れて放課後の体育館に入った。
部活に勤しむ学生達を青蘭は嗅ぐことに。
休憩していた男子をクンクン。
女子を臭う。
「青蘭って変だよな。匂いフェチなのか?」
「あれ2年で転校初日にキレた青蘭じゃね?」
「なんかやってるから行ってみよーぜ」
青蘭はやはり人気だった。青蘭の変な行動にあっという間に人が集まってきた。
「真矢、青蘭って何してんの?」
「あれはスキ・・・」
俺は真矢の口を押さえた。スキル持ち探しなど言った矢先に人は寄ってこないと想像できる。
「あれは好きな匂いを探す課題で」
「自由課題の宿題か?」
「あ、そう!それだよ」
体育館のだいたいの学生を嗅ぎ終えた青蘭によるとスキル持ちはおそらく3人。
次の日は一日、校舎を歩きスキル持ちを嗅ぎ分けた。
結果俺達も合わせて7人、スキル持ちがいた。
一人一人声をかけて、スキル持ちだけを呼び出し説明した。
放課後、体育館裏に集まった俺たち4人。
「すまない。私が住所を言い忘れていた」
「真矢は行ったって?」
「そうなのー。舞衣ちゃんが迎えに来てくれて」
「なんで真矢の家は知って俺の所には来てくれないんだ!」
「真矢様はクズと違って」
「んなっ!」
「駄目よ舞衣ちゃん。夏維人って言わなきゃ」
「はい!真矢様!か、かい・・・クズ!」
「言いかけてたのに」
「平和ボケしたクズの名前呼ぶと体が痒くなるのよ」
「意味が分からない」
舞衣に呆れた俺は空を見上げて願った。
どうか舞衣に巨大な隕石が落ちますようにと。
すると体育館の屋根の上に腕のようなものが引っかかっていた。
「ぎゃー!」
俺がいきなり叫んだから3人は耳を塞いだ。
「うるさいなー!いきなりなに!?」
「あ、あれ人の腕だよ」
俺が指差した方を見上げる3人。
「私が確認してこよう」
青蘭の腕や脚や顔が濃い体毛で覆われて美人だった顔はすっかり狼の顔に変わっていた。そして鋭い爪と脚力で体育館の屋根に登る。
腕を持って屋根から放り投げた。
「ぎゃー!」
再度悲鳴をあげた俺は落ちてくる腕を避けた。
ドサッと落ちた肩から手の先までの腕は何かに引きちぎられたように肩の部分が抉れていた。
そして特徴的な緑色の肌に細い指の先の鋭い爪。
青蘭は屋根から降りてきて元の人の姿に戻った。
腕を持ち上げた舞衣は観察して眉を顰めた。
「これはこの世界の言葉で言い換えるならゴブリンの腕だね」
「ゴブリンってあの小型の魔物の?」
「そう。ゴブリンは獰猛野蛮な低級魔族の生き物で人を襲う。何故体育館の屋根に落ちたのか不明だけど、この世界にゴブリンが現れたってことは魔王国がゴブリンを転移させたに違いないよ」
舞衣はいつになく真剣だった。
「事は私達が思っているより深刻で早急にスキル持ちを集めなければいけない」
異世界人の青蘭と舞衣は深刻で不安気だが、いまいち深刻さがイメージできない。
「舞衣や青蘭が転移できるならゴブリンの一匹、それも腕がなければもう死んでるかもしれないだろう?」
「いいか夏維人。この世界に転移するには魔力を注ぎ転移門を起動させて初めて転移できる。転移門は帝国、皇国、あと2つの隣国にしか存在しない。魔王国には転移門はない。つまり4つの国のどの国かは既に魔王国に支配され魔王国は既に転移門を使い始めたということだ」
青蘭の説明に舞衣が付け加える。
「次なる侵略国はこの世界。そしてこの世界の武器やスキル持ちを持ち帰って異世界を滅ぼした先にはこの世界も危ういでしょうね」
まずい。思っていたよりも遥かに深刻な事態になっていると気付いた。
「私達スキル持ちが転移に必要な魔力量より、数体のゴブリンを転移する魔力量の方が遥かに少なくて済むの。魔王国は大量のゴブリンや魔物を送るかもしれない」
未だにスキル持ちは4人。4人でこの危機を乗り越えられるのか?内戦力は3人、俺は戦力外。スキル持ちを探さないと。
探す。どうやって?
考えるうちに青蘭と目が合って思い出した。
「そういえば転校初日にどうしてスキル持ちだと分かった?」
「それはスキル持ちだと僅かに匂いが違う」
「教室には3人、匂いが違う者がいた。ここにいる3人だった。その中でも夏維人が1番匂いが強かった」
臭かったのか。
「青蘭のスキル持ちか嗅ぎ分ける能力でスキル持ちを探せないか?」
「おー!たまには冴えた事言うねー!私なんてスキル持ちだか分からないから半年無駄にしたよ」
「舞衣ちゃんは頑張ったのよ」
「真矢様」
見つめ合う2人に便乗して俺も青蘭に目を合わせたら速攻で「見るな!」と叱られた。
やっぱり怖い青蘭を連れて放課後の体育館に入った。
部活に勤しむ学生達を青蘭は嗅ぐことに。
休憩していた男子をクンクン。
女子を臭う。
「青蘭って変だよな。匂いフェチなのか?」
「あれ2年で転校初日にキレた青蘭じゃね?」
「なんかやってるから行ってみよーぜ」
青蘭はやはり人気だった。青蘭の変な行動にあっという間に人が集まってきた。
「真矢、青蘭って何してんの?」
「あれはスキ・・・」
俺は真矢の口を押さえた。スキル持ち探しなど言った矢先に人は寄ってこないと想像できる。
「あれは好きな匂いを探す課題で」
「自由課題の宿題か?」
「あ、そう!それだよ」
体育館のだいたいの学生を嗅ぎ終えた青蘭によるとスキル持ちはおそらく3人。
次の日は一日、校舎を歩きスキル持ちを嗅ぎ分けた。
結果俺達も合わせて7人、スキル持ちがいた。
一人一人声をかけて、スキル持ちだけを呼び出し説明した。
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