9 / 13
秘密は常に崩れるのを待っていて…
しおりを挟む
月曜日が始まった。
家政婦に薬を持たされ、家を出た。
まずは通学途中にあるアヤミの家を目指す。
アヤミの家のチャイムを鳴らし、アヤミがでてきた。
既にグループチャットで俺とミズキが入れ替わったことをアヤミと快斗は知っている。
「おはよう」
「おはよ。朝いつもみーちゃんが迎え来てくれるの嬉しいけど、やっぱりみーちゃんじゃないから変な感じ」
「どこか変?外見はミズキだけど違いが分かる?」
「みーちゃんは毎朝すごい笑顔で迎えてくれるから」
そうだ……俺もアヤミと入れ替わった時、迎えにきてくれたミズキは玄関で顔を合わすと笑顔だった。学校でも元気に振る舞っていた。
でも実際は常に体に怠さがあり、突然の胸の苦しみに耐えて薬を飲み、病気のことを隠して精一杯毎日を生きていた。
「女子の体ってどう?私と違った?」
アヤミの意外な質問に困惑したが、ありのままを話した。もちろん約束通りミズキの病気の事は隠しておいた。
「いいなぁ。私もみーちゃんと入れ替わりたい」
「じぁあ試してみようか」
俺はアヤミの手を握った。
「触んな!キモデブっ!……あっ、ごめん。みーちゃんごめん。今はみーちゃんじゃない。ややこしいよ~」
急にどうしたの!?そうか俺と最初に電車で出会った時もアヤミは俺を見て侮辱した。
ミズキの口調の悪さはアヤミの伝染だったわけか!
「……アヤミさん、そのキレ口調やめたほうがいいよ。ミズキさんが真似してるから」
「キレ口調?みーちゃんの口の悪いの私からだったの?」
自覚ないのが1番怖いわ。
学校に着いて授業が始まる。
アヤミと入れ替わっていたからか、授業も慣れた。しかし薬の副作用か常に眠たい。よくミズキは授業を寝ないで、毎日やり通せたと感心する。
5限目。授業が始まってすぐ胸が苦しみ始め、やがて意識が朦朧となった。
気付いた時には白いカーテンで囲まれた空間。それにベッドで寝ていた。
俺は頭を抑えた。
俺の顔を覗き込む顔が5つ。
担任の先生とアヤミと快斗とマサト、それに家政婦さんだった。
「みーちゃん……」
「て、テメ……」
マサトは口を開いたが閉じた。アヤミ達がいる前では俺を怒れない。
俺は全員人払いして、後でマサト一人を呼んだ。
「ミズキさん、ごめん学校で倒れたみたいだ」
マサトの目に涙が。
「病気のこと全部知られた」
「えっ……」
俺が倒れて病院に搬送された時に、アヤミ達も病院に来た。そして駆け付けた家政婦さんが皆に病気のことを伝えたらしい。
その後、マサトが合流して隠していたことがバレた事を知った。
「心臓の病気で5年生存率は限りなく低い。だから私の余命はあと数年あるか、ないか。だから高校卒業までは皆と同じように楽しく学校生活送りたかった。でも……もう知られたから、前みたいな同じ生活には戻れないよ……」
マサトの頬に涙が伝う。
ミズキの弱い部分を初めて見た気がした。
「守ってきた大切なものを壊してごめん」
「入れ替わって分かった?私って結構大変でしょ?」
マサトは泣きながら笑顔になる。
「体が常に怠くて薬で眠たい」
「そうそう。理解してくれる人いなくて苦しんだ。みんなに病気のことバレたから、これからは何でも相談できるって考えると気持ち楽になった。ありがとう」
怒ると恐いけど、普段はなんていい子なんだ。
「す、素敵な考えだ」
人生で初めて人を褒めた気がする。
マサトは褒められて照れくさそう。
「褒められても何も変わらないから」
話が終わり、マサトは病室から出て行った。
家政婦に薬を持たされ、家を出た。
まずは通学途中にあるアヤミの家を目指す。
アヤミの家のチャイムを鳴らし、アヤミがでてきた。
既にグループチャットで俺とミズキが入れ替わったことをアヤミと快斗は知っている。
「おはよう」
「おはよ。朝いつもみーちゃんが迎え来てくれるの嬉しいけど、やっぱりみーちゃんじゃないから変な感じ」
「どこか変?外見はミズキだけど違いが分かる?」
「みーちゃんは毎朝すごい笑顔で迎えてくれるから」
そうだ……俺もアヤミと入れ替わった時、迎えにきてくれたミズキは玄関で顔を合わすと笑顔だった。学校でも元気に振る舞っていた。
でも実際は常に体に怠さがあり、突然の胸の苦しみに耐えて薬を飲み、病気のことを隠して精一杯毎日を生きていた。
「女子の体ってどう?私と違った?」
アヤミの意外な質問に困惑したが、ありのままを話した。もちろん約束通りミズキの病気の事は隠しておいた。
「いいなぁ。私もみーちゃんと入れ替わりたい」
「じぁあ試してみようか」
俺はアヤミの手を握った。
「触んな!キモデブっ!……あっ、ごめん。みーちゃんごめん。今はみーちゃんじゃない。ややこしいよ~」
急にどうしたの!?そうか俺と最初に電車で出会った時もアヤミは俺を見て侮辱した。
ミズキの口調の悪さはアヤミの伝染だったわけか!
「……アヤミさん、そのキレ口調やめたほうがいいよ。ミズキさんが真似してるから」
「キレ口調?みーちゃんの口の悪いの私からだったの?」
自覚ないのが1番怖いわ。
学校に着いて授業が始まる。
アヤミと入れ替わっていたからか、授業も慣れた。しかし薬の副作用か常に眠たい。よくミズキは授業を寝ないで、毎日やり通せたと感心する。
5限目。授業が始まってすぐ胸が苦しみ始め、やがて意識が朦朧となった。
気付いた時には白いカーテンで囲まれた空間。それにベッドで寝ていた。
俺は頭を抑えた。
俺の顔を覗き込む顔が5つ。
担任の先生とアヤミと快斗とマサト、それに家政婦さんだった。
「みーちゃん……」
「て、テメ……」
マサトは口を開いたが閉じた。アヤミ達がいる前では俺を怒れない。
俺は全員人払いして、後でマサト一人を呼んだ。
「ミズキさん、ごめん学校で倒れたみたいだ」
マサトの目に涙が。
「病気のこと全部知られた」
「えっ……」
俺が倒れて病院に搬送された時に、アヤミ達も病院に来た。そして駆け付けた家政婦さんが皆に病気のことを伝えたらしい。
その後、マサトが合流して隠していたことがバレた事を知った。
「心臓の病気で5年生存率は限りなく低い。だから私の余命はあと数年あるか、ないか。だから高校卒業までは皆と同じように楽しく学校生活送りたかった。でも……もう知られたから、前みたいな同じ生活には戻れないよ……」
マサトの頬に涙が伝う。
ミズキの弱い部分を初めて見た気がした。
「守ってきた大切なものを壊してごめん」
「入れ替わって分かった?私って結構大変でしょ?」
マサトは泣きながら笑顔になる。
「体が常に怠くて薬で眠たい」
「そうそう。理解してくれる人いなくて苦しんだ。みんなに病気のことバレたから、これからは何でも相談できるって考えると気持ち楽になった。ありがとう」
怒ると恐いけど、普段はなんていい子なんだ。
「す、素敵な考えだ」
人生で初めて人を褒めた気がする。
マサトは褒められて照れくさそう。
「褒められても何も変わらないから」
話が終わり、マサトは病室から出て行った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編7が完結しました!(2026.1.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる