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ユナリア編
魔大戦の始まり Ⅶ
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「そうか。火に弱いことがバレたか。受け取れ。報酬だ」
暗闇からアスレの声が響く。暗い森の中でアスレはゴモラ城を偵察させた人族の盗賊に報酬として金貨の袋を渡した。
「へい。確かに受け取りました。旦那、ゴモラ城を調べて何しやすんで?一刻前にヴェラニアの聖騎士団が加わり大勝したところですぜ」
ゴモラ城の戦いはフィオナ達ヴェラニア皇国聖騎士団の加勢で黒い魔物に勝った。
「お前には関係のない話。今のうちに立ち去れ」
「追加で仕事があれば、言ってくだせい。こんな大金貰ったんじゃ次回も期待しやすぜ」
ニヤニヤと笑う盗賊の男は暗闇から姿を現したアスレを見て腰を抜かした。
「ヒェ!ば、化け物だぁ!」
「次はない。お前は用済みです」
アスレは男の手足を掴み、干からびるまで水分を吸い上げた。ミイラのように干からびた男を放り投げ、暗い森の中から出る。
後ろには1万を超える黒い魔物が森の中を蠢いていた。
黒い魔物を倒しゴモラ城に入城したフィオナ達は歓迎された。
中でも究極魔法を使えるロキと獣人のフィオナは人気だった。
夜になり、城内の広場では戦の後の宴会が開かれた。
浴びるように酒を飲むフィオナ。
ロキが若返りの魔法で若返ると男達は歓喜した。
俺はずっと付いてくるロンと酒を飲み、ガロンは落ち込むペリシアの側にいた。
ロキは宴会を抜け、負傷したファッジオに治癒魔法をかけた。
ファッジオはすっかり元気になり宴会に加わると更に盛り上がった。
「敵対する者同士がこれを機に仲良くなればいい!」
お酒も入り広場の真ん中でファッジオは演説を始める。
「「そーだ!そーだ!」」
周りの兵士は拳を上げて応えた。
宴会は明け方まで続いた。
フィオナは微かに聞こえる声が徐々に大きくなると飛び起きた。
「しまった!」
声は悲鳴だった。
城壁を上ると、黒い魔物が城を囲み城壁に向けて矢を放っていた。
その直後に警鐘が鳴り、広場で寝ていた兵士達も飛び起きた。
「黒い魔物は昨日倒しただけじゃなかったのかい!?」
フィオナは近くの兵士に詰め寄る。
「分かりません……」
「チッ」
舌打ちをして城壁から降りて、まだ寝ている兵士を叩き起こした。
ファッジオはフィオナを見つけると
「ここは任せて逃げろ!ゴモラ城から伸びるゴモラ山脈の下を通る坑道はオラルド帝国に続いている。オラルド帝国に行き、東のユランテル国を通りヴェラニアに戻れ。後から我々も続く。それしかない」
城門を開き、ファッジオ達と黒い魔物を突っ切る事は可能だが、城は落ちる。
城を守り抜くにも昨日の数倍はいる黒い魔物相手にしては、城を守る兵士は余りにも少な過ぎた。
「すまない」
聖騎士団はゴモラ城の地下から伸びる坑道を通りオラルド帝国を目指した。
地下坑道を歩いている最中、俺の意識は徐々に薄れていった。
まただ。また借り物の体を抜ける時がきた。
「ロン。そろそろグリムスに戻るようだ。俺がユナリアから抜けてユナリアは混乱するだろう。ユナリアに説明して絶対守ってくれ」
「もちろんユナリアは守り抜く。もう一度、君の名を教えてくれ」
「グリムス・アーリエット・リュウベンバーグだ」
自分の名前を言った後、俺は意識を失った。
暗闇からアスレの声が響く。暗い森の中でアスレはゴモラ城を偵察させた人族の盗賊に報酬として金貨の袋を渡した。
「へい。確かに受け取りました。旦那、ゴモラ城を調べて何しやすんで?一刻前にヴェラニアの聖騎士団が加わり大勝したところですぜ」
ゴモラ城の戦いはフィオナ達ヴェラニア皇国聖騎士団の加勢で黒い魔物に勝った。
「お前には関係のない話。今のうちに立ち去れ」
「追加で仕事があれば、言ってくだせい。こんな大金貰ったんじゃ次回も期待しやすぜ」
ニヤニヤと笑う盗賊の男は暗闇から姿を現したアスレを見て腰を抜かした。
「ヒェ!ば、化け物だぁ!」
「次はない。お前は用済みです」
アスレは男の手足を掴み、干からびるまで水分を吸い上げた。ミイラのように干からびた男を放り投げ、暗い森の中から出る。
後ろには1万を超える黒い魔物が森の中を蠢いていた。
黒い魔物を倒しゴモラ城に入城したフィオナ達は歓迎された。
中でも究極魔法を使えるロキと獣人のフィオナは人気だった。
夜になり、城内の広場では戦の後の宴会が開かれた。
浴びるように酒を飲むフィオナ。
ロキが若返りの魔法で若返ると男達は歓喜した。
俺はずっと付いてくるロンと酒を飲み、ガロンは落ち込むペリシアの側にいた。
ロキは宴会を抜け、負傷したファッジオに治癒魔法をかけた。
ファッジオはすっかり元気になり宴会に加わると更に盛り上がった。
「敵対する者同士がこれを機に仲良くなればいい!」
お酒も入り広場の真ん中でファッジオは演説を始める。
「「そーだ!そーだ!」」
周りの兵士は拳を上げて応えた。
宴会は明け方まで続いた。
フィオナは微かに聞こえる声が徐々に大きくなると飛び起きた。
「しまった!」
声は悲鳴だった。
城壁を上ると、黒い魔物が城を囲み城壁に向けて矢を放っていた。
その直後に警鐘が鳴り、広場で寝ていた兵士達も飛び起きた。
「黒い魔物は昨日倒しただけじゃなかったのかい!?」
フィオナは近くの兵士に詰め寄る。
「分かりません……」
「チッ」
舌打ちをして城壁から降りて、まだ寝ている兵士を叩き起こした。
ファッジオはフィオナを見つけると
「ここは任せて逃げろ!ゴモラ城から伸びるゴモラ山脈の下を通る坑道はオラルド帝国に続いている。オラルド帝国に行き、東のユランテル国を通りヴェラニアに戻れ。後から我々も続く。それしかない」
城門を開き、ファッジオ達と黒い魔物を突っ切る事は可能だが、城は落ちる。
城を守り抜くにも昨日の数倍はいる黒い魔物相手にしては、城を守る兵士は余りにも少な過ぎた。
「すまない」
聖騎士団はゴモラ城の地下から伸びる坑道を通りオラルド帝国を目指した。
地下坑道を歩いている最中、俺の意識は徐々に薄れていった。
まただ。また借り物の体を抜ける時がきた。
「ロン。そろそろグリムスに戻るようだ。俺がユナリアから抜けてユナリアは混乱するだろう。ユナリアに説明して絶対守ってくれ」
「もちろんユナリアは守り抜く。もう一度、君の名を教えてくれ」
「グリムス・アーリエット・リュウベンバーグだ」
自分の名前を言った後、俺は意識を失った。
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