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6章

87 帰宅

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ルナール 視点

ルナールです。ウーダの寝ている場所に着くと、ウーダは相変わらずぐるぐる巻きでマスクを着けて寝ています。

薬はもう精霊達に飲まされているようで熱鼻水咳は止まっているようだ。他のドラゴン達も同じように改善しているようだ。
魔導具の反応もかなり弱くなっているので、明日には元気になっているでしょう。
さて、ウーダを家に送ろう。

私は寝ているウーダに手をかざし強制送還の魔法を使用した。
この魔法は契約獣を契約者に送り帰す魔法である。
なので、家にいるクリスの前に召喚されているはず。

「先輩ここにいた!次の薬下さい!」はぁはぁ…

アイゼスが息を切らせながら走って来た。
…貴女、神族よね?
しかも片親が準神族でしょ?
何で体力が低いのよ。
そういう疑問が浮かぶがそれよりも早く帰りたい気持ちが勝ったのでさっさと言うこと言って帰ることにした。

「薬は精霊に頼んでドラゴン達に飲ませてるから貴女が配らなくていいわよ。」

「そうなんですか?早く言って下さいよ。」

「貴女が聞かずに走り去ったのでしょうが!まったく。
薬の効果は確認したから明日には飲んだドラゴンは回復していると思うわ。精霊に少しの間は監視してもらっているから、もし改善が見られなかったら貴女と私に連絡くれるから安心しなさい。」

「そうなんですね。終わったんですね…」

アイゼスは安心して座り込んだ。
よっぽどドラゴン達が心配だったのであろう。
しかし…

「報告書の提出や後処理があるから頑張ってね。
私達はもう帰るからよろしく!
鍋とかは精霊が洗浄して適当な場所に置いとくみたいだから、ダメだったらすぐに場所を指定してあげて、次来た時に回収するから。じゃあね。」

「そんな~!先輩助け…」バタン!

私はアイゼスに手を振ってドアを勢いよく閉めた。
それぐらいやってほしいものね。

私は入り口に待機しているブルーペガサスとともに家に帰った。
ブルーペガサスにはお礼に人参を袋に入れ渡し帰した。
家に入るとリアと泣き疲れて寝ているクリスが迎えてくれた。

「ルナお疲れ様!お風呂沸いているわよ。子供達は起きたらあたしが入れるから先に入っていいよ。」

「そうね。でも。ティーちゃんとクリスちゃんと一緒に入るわ。
そしたらそのままベッドに寝かせられるし、起きたら起きたで構わないしね。」

「そう?わかった。じゃあリリスを受け取るわ。」

私はリリスをリアに渡してクリスを受け取った。

「そういえばリア!ティーちゃんが重力岩持ってるけど何か知らない?」

「重力岩は今日グラビティタートルとあって大量に貰ったのよ。
もしかしてルナも欲しい?」

「もちろん!魔導具に使えるかもしれないし…」

「わかったわ。あとで分けてあげる。それよりお風呂に行って。」

やった!重力岩が貰えるわ!早くやる事終わらせないと!

私はティー達とお風呂に入りティー達をベッドに寝かせ、ご飯の支度をしてお風呂に入っているリア達が上がるのを待った。

その後お風呂を上がったリアと食事をして今日の出来事を聞き就寝した。
リリスも結局お風呂に入っても起きずご飯を食べずそのままベッドに寝かした。
今日はみんなお疲れ様。ナデナデ…

みんな寝ているので久しぶりにリアとキスしたりイチャイチャしてから眠った。





「うぁー!まっま!」ペシペシ…

朝、泣いている娘に叩き起こされた。

「おはよう、ティーちゃん。どうしたのかしら?」

「うん、でた!」ぐすん…

オムツの交換か…
どうやら尻餅をついて気持ち悪かったようだ。
ティーの便は何故かウネウネと動くので尻餅をつくと相当気持ち悪いらしく、すぐに私に泣きついて来る。
リアだと交換に時間がかかるため、いつもこの状態の時は私がしている。

「すぐに交換するから待ってね!」ナデナデ…

「ぐすん…あい!」

ティーのオムツをサッと替え、朝ご飯の準備をするため台所にティーを抱いて向かった。

今日は何をしようかしら?

ふと、ティーを見るとティーの手には昨日の重力岩と盗まれた父の神気石が握られていた。
もう神気石は小さくなっており、石の中の神力が感じることができなかった。

「ティーちゃん。その虹色の石はばっちいからポイしましょう?」

「う?ハッ!?あい!」ポイ!

ティーは今気付いたのか、すぐに近くのくず箱に神気石を捨てた。
 あの様子だと、ティーもどうやって手に入れたか覚えてなさそうだ。
母には見つかったから処分したと報告しよう。

ティーもまた寝たので私ももう一眠りする事にした。

そういえば何か忘れている気がするわねなんだったかしら?
まぁいいわ。お休み。

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『きゅぴー!?』(ここどこ!?)

クリスが寝ていた為に召喚が中断され亜空間に閉じ込められたウーダは、昼過ぎにいない事を私は思い出しクリスに召喚させた。

召喚されたウーダは顔から出るものを全て出していた為しばらくクリスに避けられていた。
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