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12章

206 森駆ける親子

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キラティア 視点

僕は転移出来なかった…
ん~?どうしたんだろう?
ん~…

「あきゃ!?」ピキン!!

その時僕の脳内に電撃走る。
僕はいつも転移する時に土管をイメージする。
そしてその中を通ることで一瞬で行きたい場所に行ける。
問題なのは入り口だ。
全体が見えない為に入り口が大きな身体が引っかかってしまったようだ。
こりゃ無理だ。

「ティー?どうしたの?」

リアママ!鹿さん大き過ぎて転移出来ないみたい!(たぶん)

「困ったわね。アイテムボックスは生き物は入れれないし…仕方ない担いでいくしかないわね。ティーも1体お願いね!」

「あーい!」ヒョイ!

僕はアホ毛を最大限に伸ばして魔獣の1体を持ち上げ待機している。

「よいしょ!」ヒョイ!

リアママが両手でもう1体の魔獣を持ち上げた。

「ティー!走るわよ!付いて来なさい!」

「あい!」

僕はリアママの持った鹿の後を追った。

バキバキ…

木が倒れてる。
まっ!いっか!

ぎゃー!?ギャオー!!

どうやら魔獣さん達を轢いたようだ。
まっ!いっか!

「ちょっ!?待っ!」

なんか人に当たった気がするけど何も見えなかった。
まっ!いっか!!

しばらくハイハイしているとリアママが止まった。

え!?急に止まらないでよ!ー

ザザザザザザザザ…ピタ…

ふ~ギリギリ止まった。

「ふ~、やっと出れた!ティー疲れてない?」

うん大丈夫!
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