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第11話「バルキリーは、F14じゃあない」【アキオ】
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目眩く、感覚。
世界が光の洪水となって、僕の中へと雪崩れ込んでくるようだ。
空を飛ぶ経験は、僕の脳が現実を処理する能力を遥に越えて僕の中へと入り込んでくる。
あまりのことに、世界は細切れの断片になってしまったかと思う。
いつしか遠くになった地上の摩天楼たちは、電飾で彩られ断片化した回路のように見える。
それらはカレイドスコープのように無秩序のようで幾何学的に整列した景色を、僕のまわりに展開していく。
ナツは、とても自由に空を飛び回っていた。
海の中を自由に遊弋する魚の動きで、身を幾度も翻させる。
重さが消失しているように、ナツの飛行機は空から落ちてゆきまた急上昇した。
そして、あっという間に誰も触れることのできない空の高みへと昇ってゆく。
高度計があるわけではないのでよく判らないけれど、多分一万メートルくらいには昇ったんじゃないかと思う。
深海のようにしんと静まり返り、既に半ば宇宙となった漆黒の空が透明な闇で頭上を覆っている。
そこは、神秘的な静寂さに満ちていた。
酸素マスクをつけていたわけでもない僕が、息苦しさも寒さも感じなかったということは、ナツのコックピットはかなりの気密性を持っているようだ。
僕は無意識のうちに操縦桿を握っていたのだけれど、それでナツを操縦できるのかどうかは判らない。
多分、無理なんだろう。
コックピットには色々な計器も取り付けられていたが、それの意味するところはよく判らなかった。
実際のF14とどの程度違うのかは、見当もつかない。
コックピットにあるスピーカーが、ナツの声で僕に語りかける。
(ねえ、大丈夫?)
僕は昂る感情を抑えて、極力平静な声を出す。
「大丈夫だよ」
僕の応えにナツは、満足したようだ。
僕は、ぼんやりとした疑問を口にする。
「それにしても、ナツ、君はなんだってF14の姿になったんだろうね」
(うーん)
ナツは緩やかに空を旋回しながら、考えこんだ。
暫く沈黙が、続く。
(わたし、マクロスは好きだよ)
「いやいや」
僕は、苦笑する。
「バルキリーは、F14じゃあない」
(え、そうなんだ)
ナツは、驚いた声を出す。
世界が光の洪水となって、僕の中へと雪崩れ込んでくるようだ。
空を飛ぶ経験は、僕の脳が現実を処理する能力を遥に越えて僕の中へと入り込んでくる。
あまりのことに、世界は細切れの断片になってしまったかと思う。
いつしか遠くになった地上の摩天楼たちは、電飾で彩られ断片化した回路のように見える。
それらはカレイドスコープのように無秩序のようで幾何学的に整列した景色を、僕のまわりに展開していく。
ナツは、とても自由に空を飛び回っていた。
海の中を自由に遊弋する魚の動きで、身を幾度も翻させる。
重さが消失しているように、ナツの飛行機は空から落ちてゆきまた急上昇した。
そして、あっという間に誰も触れることのできない空の高みへと昇ってゆく。
高度計があるわけではないのでよく判らないけれど、多分一万メートルくらいには昇ったんじゃないかと思う。
深海のようにしんと静まり返り、既に半ば宇宙となった漆黒の空が透明な闇で頭上を覆っている。
そこは、神秘的な静寂さに満ちていた。
酸素マスクをつけていたわけでもない僕が、息苦しさも寒さも感じなかったということは、ナツのコックピットはかなりの気密性を持っているようだ。
僕は無意識のうちに操縦桿を握っていたのだけれど、それでナツを操縦できるのかどうかは判らない。
多分、無理なんだろう。
コックピットには色々な計器も取り付けられていたが、それの意味するところはよく判らなかった。
実際のF14とどの程度違うのかは、見当もつかない。
コックピットにあるスピーカーが、ナツの声で僕に語りかける。
(ねえ、大丈夫?)
僕は昂る感情を抑えて、極力平静な声を出す。
「大丈夫だよ」
僕の応えにナツは、満足したようだ。
僕は、ぼんやりとした疑問を口にする。
「それにしても、ナツ、君はなんだってF14の姿になったんだろうね」
(うーん)
ナツは緩やかに空を旋回しながら、考えこんだ。
暫く沈黙が、続く。
(わたし、マクロスは好きだよ)
「いやいや」
僕は、苦笑する。
「バルキリーは、F14じゃあない」
(え、そうなんだ)
ナツは、驚いた声を出す。
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