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7月
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期末テストが終わって、教室の空気が一気に軽くなる。
「やっと終わった~!」
あちこちでそんな声が上がって、
みんなもう“夏休みモード”に入っていた。
でも——
「……やば」
机に突っ伏しながら、
小さく呟く。
返ってきたテスト用紙と、
山みたいに出された夏休みの課題。
現実だけが、重い。
「璃恋、死んでるじゃん」
陽奈が笑いながら覗き込んでくる。
「無理。終わる気しない」
「まだ始まってもないのに?」
「だからだよ」
ため息が出る。
計画的にやるタイプでもないし、
どうせ後半で詰む未来しか見えない。
「ねえ、8月さ」
陽奈がふと思い出したように言う。
「いつメンで遊園地行こ!」
「え!!」
“いつメン”。
つまり——
陽奈、晴翔、爽太、そして私。
その言葉を聞いた瞬間、
さっきまでのだるさが、少しだけ消えた。
(行きたい)
自然と、そう思った。
楽しいのはきっと間違いない。
でも、それだけじゃなくて。
(爽太と、もう少し……)
頭に浮かんだその考えに、自分で少しだけ驚く。
6月のあの気持ちは、消えていなかった。
むしろ——
少しずつ、はっきりしてきている。
「どうしたの?」
陽奈が不思議そうに聞く。
「……いや、なんでもない」
スマホじゃなくて、
目の前の課題に視線を落とす。
このままじゃダメだって、
なんとなく思った。
どうせなら——
ちゃんと楽しみたい。
「……やるか!」
小さく呟いて、
机の上の課題を見つめる。
終わらせなきゃ。
ちゃんと全部。
そうしたら、きっと——
8月、もっと近づける気がするから。
窓の外は、すっかり夏の空で。
その明るさが、少しだけ背中を押してくれている気がした。
「やっと終わった~!」
あちこちでそんな声が上がって、
みんなもう“夏休みモード”に入っていた。
でも——
「……やば」
机に突っ伏しながら、
小さく呟く。
返ってきたテスト用紙と、
山みたいに出された夏休みの課題。
現実だけが、重い。
「璃恋、死んでるじゃん」
陽奈が笑いながら覗き込んでくる。
「無理。終わる気しない」
「まだ始まってもないのに?」
「だからだよ」
ため息が出る。
計画的にやるタイプでもないし、
どうせ後半で詰む未来しか見えない。
「ねえ、8月さ」
陽奈がふと思い出したように言う。
「いつメンで遊園地行こ!」
「え!!」
“いつメン”。
つまり——
陽奈、晴翔、爽太、そして私。
その言葉を聞いた瞬間、
さっきまでのだるさが、少しだけ消えた。
(行きたい)
自然と、そう思った。
楽しいのはきっと間違いない。
でも、それだけじゃなくて。
(爽太と、もう少し……)
頭に浮かんだその考えに、自分で少しだけ驚く。
6月のあの気持ちは、消えていなかった。
むしろ——
少しずつ、はっきりしてきている。
「どうしたの?」
陽奈が不思議そうに聞く。
「……いや、なんでもない」
スマホじゃなくて、
目の前の課題に視線を落とす。
このままじゃダメだって、
なんとなく思った。
どうせなら——
ちゃんと楽しみたい。
「……やるか!」
小さく呟いて、
机の上の課題を見つめる。
終わらせなきゃ。
ちゃんと全部。
そうしたら、きっと——
8月、もっと近づける気がするから。
窓の外は、すっかり夏の空で。
その明るさが、少しだけ背中を押してくれている気がした。
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