26 / 28
第二章
プロローグ
しおりを挟む
それはいつもの仕事中。
終わりのない作業に億劫としながらも自分の部下に指示を出していた時のことだった。
「っ!?」
突然頭に響く不快な音、部下の心配する声、俺にしか分からないこの感覚はなんとも久しいものか。
「魔王様!!大丈夫ですか!?」
人から恐れられている魔族とは程遠いと言ってもいいくらい優しい部下を宥め、ため息を吐く。
「竜の国の奴らは何考えてんだ」
俺のその言葉が予想外だったのか部下は首を傾げる。
「異世界との召喚が行われた」
俺のその言葉と共に意味がわかった部下はすぐさま他の者たちに指示を出す。
──俺らと戦争でもする気か?
異世界から召喚するとしたら勇者召喚しか有り得ない。
竜の国から極小だが確かに勇者の気配を感じた。
ただでさえ竜族とはあまりことを構えたくないというのに、なぜこのような暴挙に及んだのかは知らないが、敵対するつもりがあるということだけは分かる。
竜の国の奴らとはそこまで仲がいいというわけでもなかったが、確認もなしに攻める訳にも行かない。かと言ってあの国に行くからにはそれ相応の準備をしていかないと魔王の俺ですら苦戦するだろう。
「骨が折れるな……」
勇者には充分な時間を与えてしまうことにはなるが、とりあえず勇者の成長が遅いことを願うしかない。
忙しなくなってきた城内のどこかに行った部下に伝達する。
──準備が出来次第、竜の国に行く。
と。
終わりのない作業に億劫としながらも自分の部下に指示を出していた時のことだった。
「っ!?」
突然頭に響く不快な音、部下の心配する声、俺にしか分からないこの感覚はなんとも久しいものか。
「魔王様!!大丈夫ですか!?」
人から恐れられている魔族とは程遠いと言ってもいいくらい優しい部下を宥め、ため息を吐く。
「竜の国の奴らは何考えてんだ」
俺のその言葉が予想外だったのか部下は首を傾げる。
「異世界との召喚が行われた」
俺のその言葉と共に意味がわかった部下はすぐさま他の者たちに指示を出す。
──俺らと戦争でもする気か?
異世界から召喚するとしたら勇者召喚しか有り得ない。
竜の国から極小だが確かに勇者の気配を感じた。
ただでさえ竜族とはあまりことを構えたくないというのに、なぜこのような暴挙に及んだのかは知らないが、敵対するつもりがあるということだけは分かる。
竜の国の奴らとはそこまで仲がいいというわけでもなかったが、確認もなしに攻める訳にも行かない。かと言ってあの国に行くからにはそれ相応の準備をしていかないと魔王の俺ですら苦戦するだろう。
「骨が折れるな……」
勇者には充分な時間を与えてしまうことにはなるが、とりあえず勇者の成長が遅いことを願うしかない。
忙しなくなってきた城内のどこかに行った部下に伝達する。
──準備が出来次第、竜の国に行く。
と。
35
あなたにおすすめの小説
義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
[完結]間違えた国王〜のお陰で幸せライフ送れます。
キャロル
恋愛
国の駒として隣国の王と婚姻する事にになったマリアンヌ王女、王族に生まれたからにはいつかはこんな日が来ると覚悟はしていたが、その相手は獣人……番至上主義の…あの獣人……待てよ、これは逆にラッキーかもしれない。
離宮でスローライフ送れるのでは?うまく行けば…離縁、
窮屈な身分から解放され自由な生活目指して突き進む、美貌と能力だけチートなトンデモ王女の物語
【完結】義母が来てからの虐げられた生活から抜け出したいけれど…
まりぃべる
恋愛
私はエミーリエ。
お母様が四歳の頃に亡くなって、それまでは幸せでしたのに、人生が酷くつまらなくなりました。
なぜって?
お母様が亡くなってすぐに、お父様は再婚したのです。それは仕方のないことと分かります。けれど、義理の母や妹が、私に事ある毎に嫌味を言いにくるのですもの。
どんな方法でもいいから、こんな生活から抜け出したいと思うのですが、どうすればいいのか分かりません。
でも…。
☆★
全16話です。
書き終わっておりますので、随時更新していきます。
読んで下さると嬉しいです。
全てを疑う婚約者は運命の番も疑う
夏見颯一
恋愛
疑ってかかる婚約者は全てを疑ってかかる。
タイトル通りです。
何かが起こっているようで、疑った所為で結果的には何も起きなかった。そんな話です。
5話+番外編。
【彼の両親の運命】だけは死にネタです。ご注意下さい。
一話完結型。
運命の番の話を書いてみたかったので書いてみました。
番に関して少し独自解釈があります。
婚約破棄イベントが壊れた!
秋月一花
恋愛
学園の卒業パーティー。たった一人で姿を現した私、カリスタ。会場内はざわつき、私へと一斉に視線が集まる。
――卒業パーティーで、私は婚約破棄を宣言される。長かった。とっても長かった。ヒロイン、頑張って王子様と一緒に国を持ち上げてね!
……って思ったら、これ私の知っている婚約破棄イベントじゃない!
「カリスタ、どうして先に行ってしまったんだい?」
おかしい、おかしい。絶対におかしい!
国外追放されて平民として生きるつもりだったのに! このままだと私が王妃になってしまう! どうしてそうなった、ヒロイン王太子狙いだったじゃん!
2021/07/04 カクヨム様にも投稿しました。
【完結】有能外交官はドアマット夫人の笑顔を守りたい
堀 和三盆
恋愛
「まあ、ご覧になって。またいらしているわ」
「あの格好でよく恥ずかしげもなく人前に顔を出せたものねぇ。わたくしだったら耐えられないわ」
「ああはなりたくないわ」
「ええ、本当に」
クスクスクス……
クスクスクス……
外交官のデュナミス・グローは赴任先の獣人国で、毎回ボロボロのドレスを着て夜会に参加するやせ細った女性を見てしまう。彼女はパルフォア・アルテサーノ伯爵夫人。どうやら、獣人が暮らすその国では『運命の番』という存在が特別視されていて、結婚後に運命の番が現れてしまったことで、本人には何の落ち度もないのに結婚生活が破綻するケースが問題となっているらしい。法律で離婚が認められていないせいで、夫からどんなに酷い扱いを受けても耐え続けるしかないのだ。
伯爵夫人との穏やかな交流の中で、デュナミスは陰口を叩かれても微笑みを絶やさない彼女の凛とした姿に次第に心惹かれていく。
それというのも、実はデュナミス自身にも国を出るに至ったつらい過去があって……
彼はヒロインを選んだ——けれど最後に“愛した”のは私だった
みゅー
恋愛
前世の記憶を思い出した瞬間、悟った。
この世界では、彼は“ヒロイン”を選ぶ――わたくしではない。
けれど、運命になんて屈しない。
“選ばれなかった令嬢”として終わるくらいなら、強く生きてみせる。
……そう決めたのに。
彼が初めて追いかけてきた——「行かないでくれ!」
涙で結ばれる、運命を越えた恋の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる