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第七章
戻って来た日常 2
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家族全員プラス先生を加えた総勢6人での賑やかな食事を終えて、先生がお礼にとコーヒーを入れてくれた。
ただ、和葉だけはコーヒーはまだ飲めそうにないので、牛乳をたっぷり加えたカフェオレにしてくれた。
……て、まあ。俺も似たようなもんだけど。もちろん和葉より牛乳の比率は少ないけどな。
「……美味い」
「ホント、美味しいわ!」
渚さん推奨の先生の淹れる絶品のコーヒーは、本当に美味しいコーヒーのようで、父さんはお代わりまでしていた。普段、家で飲むときは2杯も飲んだりしないのに、きっと余程美味しかったんだろう。
「コーヒー専門のカフェでも開けそうですね。どこかで教えてもらったんですか?」
感心したように聞く兄貴に、先生は苦笑した。
「習ってはいないよ。ただ、コーヒーが好きだったからね。……友人の淹れるコーヒーよりは最初からうまく淹れられてたようで、何度も何度も淹れさせられている内に、知らぬ間に上達していたみたいでね。最近では自分でも、他所にわざわざ飲みに行くこともないかと思い始めているよ」
何度も何度も淹れさせられたって……。渚さんだな、きっと。
でも、うん。
カフェオレだって、お店で飲むのと変わりないくらいの美味しさだ。
その証拠に、和葉なんてお代わりをねだっている。先生も、笑ってそれに応えているし、俺もなんだか嬉しくなった。
この感じだと多分、俺が高校を卒業して先生と交友を持っていても、家族は誰一人変に思う事は無いだろう。むしろお家にご招待するようにって、逆に強請られそうだ。
ゆったりと過ごしていたら、時計の針が7時半を回っていた。気になって先生を見ると、先生も『そろそろ』と思っていたんだろう。目が合ったと同時に、先生は席を立った。
「今晩はご馳走になりまして、ありがとうございました」
「あら、もうお帰り? もう少しゆっくりしていらしたら良いのに」
「そうですよ。こないだみたいに泊って行っても良いのに」
「はは……。そうさせてもらえると良いんですけど。次の授業の支度とか、しておかなければなりませんから」
先生の言葉には皆納得し、無理に引き留めるわけにはいかないかと、皆で先生をガレージの前まで見送る。
「先生、また来てね」
「ありがとう、和葉ちゃん」
「本当ですよ。また来てくださいね」
「ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げた先生は、車に乗り込んで手を振った。
和葉がそれにブンブンと大きく手を振っている横で、俺も負けじと手を振って、去り行く先生の車を小さく見えなくなるまでじっと見つめていた。
ただ、和葉だけはコーヒーはまだ飲めそうにないので、牛乳をたっぷり加えたカフェオレにしてくれた。
……て、まあ。俺も似たようなもんだけど。もちろん和葉より牛乳の比率は少ないけどな。
「……美味い」
「ホント、美味しいわ!」
渚さん推奨の先生の淹れる絶品のコーヒーは、本当に美味しいコーヒーのようで、父さんはお代わりまでしていた。普段、家で飲むときは2杯も飲んだりしないのに、きっと余程美味しかったんだろう。
「コーヒー専門のカフェでも開けそうですね。どこかで教えてもらったんですか?」
感心したように聞く兄貴に、先生は苦笑した。
「習ってはいないよ。ただ、コーヒーが好きだったからね。……友人の淹れるコーヒーよりは最初からうまく淹れられてたようで、何度も何度も淹れさせられている内に、知らぬ間に上達していたみたいでね。最近では自分でも、他所にわざわざ飲みに行くこともないかと思い始めているよ」
何度も何度も淹れさせられたって……。渚さんだな、きっと。
でも、うん。
カフェオレだって、お店で飲むのと変わりないくらいの美味しさだ。
その証拠に、和葉なんてお代わりをねだっている。先生も、笑ってそれに応えているし、俺もなんだか嬉しくなった。
この感じだと多分、俺が高校を卒業して先生と交友を持っていても、家族は誰一人変に思う事は無いだろう。むしろお家にご招待するようにって、逆に強請られそうだ。
ゆったりと過ごしていたら、時計の針が7時半を回っていた。気になって先生を見ると、先生も『そろそろ』と思っていたんだろう。目が合ったと同時に、先生は席を立った。
「今晩はご馳走になりまして、ありがとうございました」
「あら、もうお帰り? もう少しゆっくりしていらしたら良いのに」
「そうですよ。こないだみたいに泊って行っても良いのに」
「はは……。そうさせてもらえると良いんですけど。次の授業の支度とか、しておかなければなりませんから」
先生の言葉には皆納得し、無理に引き留めるわけにはいかないかと、皆で先生をガレージの前まで見送る。
「先生、また来てね」
「ありがとう、和葉ちゃん」
「本当ですよ。また来てくださいね」
「ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げた先生は、車に乗り込んで手を振った。
和葉がそれにブンブンと大きく手を振っている横で、俺も負けじと手を振って、去り行く先生の車を小さく見えなくなるまでじっと見つめていた。
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