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039-041 近年まれに見ない残虐な戦い
039 俺は神でも許さない
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人工的に作ったであろう石の地下道。俺がここを通るのを予知してか、松明には勝手に火が付いていく。別れ道があっても、行く先を照らしてくれるから助かった。
そして俺はレイゼドールに会うことになる。おそらく召喚獣の祠で現物と出会う感じだと想像した。
「……あれか」
想像は裏切られない。英雄神レイゼドールは大間の中央にて鎮座していたのだ。複数の女に囲まれた男がまさに今、顔を上げようというところだった。
「待っていた。貴様が転生者だなぁ?」
王座の上で胡座をかく姿。英雄神は砕けた姿勢でカブトを食っていた。高貴な感じではなくヤンキー味があって若い。服装も柄シャツに短パンだ。
「あまり異世界では見れない服装だ……」
期待に寄せて来ない英雄神を前に、俺は思ったままを滑らしてしまう。それによって怒りよりも笑いを買えた。レイゼドールは大口で豪快に笑っていた。
そして持ち手にしていたカブトの角部分を、まるごと口の中に放り込む。
「グレちゃんは元気?」
「グレちゃん?」
「グレイアジルノーツ。そこの女神と会ってこの世界に来たんだろう?」
カブトを殻までボリボリ噛んで飲み込んだ。それから王座から飛び出してきた。身軽な男で風のように動く。こちらが捉える間もなく俺に巻き付き、耳打ちをされた。
「お前も何か叶えたいことがあって転生したんだろう?」と。隣の女騎士には聞こえていない。
レイゼドールは俺から離れると、今度は女騎士に引き締まった黒い腕を回す。
「俺は世界中の女にモテたいと願った。この世で落とせない女は無いぜ?」
そう言ったら殆んど無理やりだか女騎士の唇を奪っている。それを俺に見せつけてどうしたいのかは知らない。レイゼドールの取り巻きの女たちが嫉妬しているから、たぶんそっちを煽っているんだろう。
女騎士はレイゼドールとのキスを喜んでおらず、彼が見ていない隙に唇をめちゃくちゃ袖で拭いていた。
その事で、彼が言った「この世で落とせない女は無い」という言葉。あれが虚言だと言い切るのに十分な証拠となった。
強引に女を襲う野郎はサイテーで間違いない。女神が嫌いになるのも分かる気がするぞ。少しだがな。
「俺は女神から頼まれごとをされている」
「頼まれごと?」
レイゼドールはまた笑った。
「神が転生者に頼みごとをするのか? そりゃ傑作すぎるぜ」
王座に戻ったレイゼドールは、黄金杯いっぱいのカブトをポップコーンみたいにボリボリ食っていた。
本当に食ってやがる……。
ぼーっとその手元を見入ってしまうと、たちまちペースを崩された。気をしっかり持ち直さなくちゃならない。
「なあ、レイゼドール。精算しようじゃないか」
「んん?」
レイゼドールは眉間にシワを寄せた。俺は怖がらずに空間収納魔法から、とある物を取り出している。
そして俺はレイゼドールに会うことになる。おそらく召喚獣の祠で現物と出会う感じだと想像した。
「……あれか」
想像は裏切られない。英雄神レイゼドールは大間の中央にて鎮座していたのだ。複数の女に囲まれた男がまさに今、顔を上げようというところだった。
「待っていた。貴様が転生者だなぁ?」
王座の上で胡座をかく姿。英雄神は砕けた姿勢でカブトを食っていた。高貴な感じではなくヤンキー味があって若い。服装も柄シャツに短パンだ。
「あまり異世界では見れない服装だ……」
期待に寄せて来ない英雄神を前に、俺は思ったままを滑らしてしまう。それによって怒りよりも笑いを買えた。レイゼドールは大口で豪快に笑っていた。
そして持ち手にしていたカブトの角部分を、まるごと口の中に放り込む。
「グレちゃんは元気?」
「グレちゃん?」
「グレイアジルノーツ。そこの女神と会ってこの世界に来たんだろう?」
カブトを殻までボリボリ噛んで飲み込んだ。それから王座から飛び出してきた。身軽な男で風のように動く。こちらが捉える間もなく俺に巻き付き、耳打ちをされた。
「お前も何か叶えたいことがあって転生したんだろう?」と。隣の女騎士には聞こえていない。
レイゼドールは俺から離れると、今度は女騎士に引き締まった黒い腕を回す。
「俺は世界中の女にモテたいと願った。この世で落とせない女は無いぜ?」
そう言ったら殆んど無理やりだか女騎士の唇を奪っている。それを俺に見せつけてどうしたいのかは知らない。レイゼドールの取り巻きの女たちが嫉妬しているから、たぶんそっちを煽っているんだろう。
女騎士はレイゼドールとのキスを喜んでおらず、彼が見ていない隙に唇をめちゃくちゃ袖で拭いていた。
その事で、彼が言った「この世で落とせない女は無い」という言葉。あれが虚言だと言い切るのに十分な証拠となった。
強引に女を襲う野郎はサイテーで間違いない。女神が嫌いになるのも分かる気がするぞ。少しだがな。
「俺は女神から頼まれごとをされている」
「頼まれごと?」
レイゼドールはまた笑った。
「神が転生者に頼みごとをするのか? そりゃ傑作すぎるぜ」
王座に戻ったレイゼドールは、黄金杯いっぱいのカブトをポップコーンみたいにボリボリ食っていた。
本当に食ってやがる……。
ぼーっとその手元を見入ってしまうと、たちまちペースを崩された。気をしっかり持ち直さなくちゃならない。
「なあ、レイゼドール。精算しようじゃないか」
「んん?」
レイゼドールは眉間にシワを寄せた。俺は怖がらずに空間収納魔法から、とある物を取り出している。
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