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第1章〔地球編〕
31.兄妹の共闘
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わたしは葉山くるみ。
わたし達の目の前にあのワールド13の一人、髑髏帝の異名を持つトム・セッツガーが自身の相棒のWEGSに身を委ね聳えたっていた。
そもそもワールド13とは、現世界で最強優等の能力者の集団で、地球外生命体の勢力から地球を護る最強の一派なの。
一昔で言うと、那賀先生や米国四騎士と言った最強能力者と同じ感じ。
正直、今のワールド13よりも那賀先生や米国四騎士の方が最強なんだけど、それでも私の前にいるワールド13の一人、トム・セッツガーの存在は驚異だった。
「マルクが目的ってどういうこと?」
愛亜が身構えながら、トムに質問する。
トムの目的はマルクにある。その意味が解る。
「宇宙空母マザーウィッチ・マルクの耐久性なら金星に行ける。それだけでなく、銀河系の先にも行ける」
「つまり、マルクを略奪して、金星の囚人を乗せ銀河の先に逃げると言うことだね?」
トムの目的に愛亜が皮肉を込めながら言うと、トムが小馬鹿にするように笑った。
「逃げるとは人聞きが悪いが、まあそんな感じだ」
「なめんなよ!」
キアトが拳を握りしめ怒りを見せる。
「センドーとは同じワールド13の同志、ヤツとまともに戦って私が勝つにしろ無傷ではいられないだろう……、だからセンドーとマザーウィッチを離し私がマザーウィッチを頂くというわけだ」
「姑息なクソ野郎だな」
「確かに残念過ぎるゲス以下だね」
トムの告白にキアトと愛亜が静かに怒り、身構えた。
トムは不敵な笑みを浮かべたまま、動きを見せようとしなかった。
「余裕ぶっこいてんな、テメェ!」
「待て、キアト!マルクの様子が変だ!」
一触即発の状況にユウヤがキアトを止める。
その瞬間、マルクの艦内が大きく揺れ、全員がバランスを崩した。
「ま、まさか?墜落するのか!?」
ユウヤが最悪の予感を口にすると、いきなり艦内が傾きわたし達は滑るように転げ回った。
わたしやひろなもまゆも悲鳴をあげ、視界はぐるぐると回り、方向感覚が無くなる。間違いなくマルクは墜落しようとしていた。
凄まじい轟音と衝撃が体感となり、わたし達はそのまま倒れた。
どうやらマルクは地面と激突したようだった。
不幸中の幸いか、マルクの宙に浮いていた上空が地上より、三十メートルくらいだったから思ったよりも衝撃が少なく、大のダメージじゃないことが解った。
もしもマルクが地上よりかなり離れた上空ならば、マルクは原形をとどめず、わたし達は間違いなく死亡していただろう。
「なんで、マルクが墜落するの?」
身の痛みを抑えながらひろなが疑問を口にする。
「ちょっと、ひろな?ヘブンズガールが動かない?」
まゆが慌てながら自分の相棒のボディーを擦る。
回りにいるわたしのWEGSもユウヤのWEGS、ひろなのWEGSも動かない。
「どういうこと?まるで電源をオフされたように誰のWEGSも動かない!」
ひろながまゆと同じように驚愕する。
「まさか、あのトムとかいう人、WEGS停止装置みたいな物を持っているんじゃない?」
ひろなはそう答えながら立ちあがり、わたしも同じように立ちあがると、キアト達も立ち上がった。
「そう考えて正解だな……、とにかくマルクだけでなく、他のWEGSも動かない……、ボク達だけでも脱出しよう」
「ちょっと待てユウヤ、WEGS達は動いているぞ」
ユウヤの提案にキアトが制止した。
見れば五十体のWEGS達は動きを見せていた。
「なんで?バージンロードやヘブンズガール、バルエースも死んだように動かないのに……?」
「……考えられるのは新型と旧型の違いかもしれない……、けど言い方は悪いけど、五十のWEGS達は故障箇所が多い。力にはならないよ」
ユウヤの言葉にキアト達は悲しそうな表情を見せた。
「大丈夫だ、お前らはここにいろ、オレがあのトムって野郎ぶっ潰してやるからよ」
キアトは五十体のWEGS達に笑顔で答えると、ゆっくりとマルクのハッチへと向かい、外へと出た。
キアトに続き、愛亜、ユウヤ、わたし、まゆ、ひろながマルクの外へと移動した。
キアトと愛亜は上空へと頭をあげ、愛亜は軍手をはめ、キアトは拳を鳴らした。
「戦闘できるのはオレとおめぇだけだ」
「キア兄、おめぇじゃなくあっちゃって呼んでよ」
愛亜がキアトに皮肉を言うと、キアトは軽く笑顔を作った。
「ほう、愚かにも私と戦うのか?デスカウント、遊んでやれ」
キアト達の先にトムが自身のWEGSからいきなり飛び降り、地上に着地した。
「死神モデル、デスカウントだ!」
トムは高らかに笑い自身のWEGSを名乗ると、デスカウントは鎌を振り上げ、わたし達に向かって来た。
「行くぞ!愛亜!」
「もう、あっちゃって呼んでよ!」
「うるせぇ!」
キアトの回りに砂の渦が巻き上がり、愛亜の右拳の回りの空気が歪んだ。
二人の兄妹はデスカウントに集中した。
わたし達の目の前にあのワールド13の一人、髑髏帝の異名を持つトム・セッツガーが自身の相棒のWEGSに身を委ね聳えたっていた。
そもそもワールド13とは、現世界で最強優等の能力者の集団で、地球外生命体の勢力から地球を護る最強の一派なの。
一昔で言うと、那賀先生や米国四騎士と言った最強能力者と同じ感じ。
正直、今のワールド13よりも那賀先生や米国四騎士の方が最強なんだけど、それでも私の前にいるワールド13の一人、トム・セッツガーの存在は驚異だった。
「マルクが目的ってどういうこと?」
愛亜が身構えながら、トムに質問する。
トムの目的はマルクにある。その意味が解る。
「宇宙空母マザーウィッチ・マルクの耐久性なら金星に行ける。それだけでなく、銀河系の先にも行ける」
「つまり、マルクを略奪して、金星の囚人を乗せ銀河の先に逃げると言うことだね?」
トムの目的に愛亜が皮肉を込めながら言うと、トムが小馬鹿にするように笑った。
「逃げるとは人聞きが悪いが、まあそんな感じだ」
「なめんなよ!」
キアトが拳を握りしめ怒りを見せる。
「センドーとは同じワールド13の同志、ヤツとまともに戦って私が勝つにしろ無傷ではいられないだろう……、だからセンドーとマザーウィッチを離し私がマザーウィッチを頂くというわけだ」
「姑息なクソ野郎だな」
「確かに残念過ぎるゲス以下だね」
トムの告白にキアトと愛亜が静かに怒り、身構えた。
トムは不敵な笑みを浮かべたまま、動きを見せようとしなかった。
「余裕ぶっこいてんな、テメェ!」
「待て、キアト!マルクの様子が変だ!」
一触即発の状況にユウヤがキアトを止める。
その瞬間、マルクの艦内が大きく揺れ、全員がバランスを崩した。
「ま、まさか?墜落するのか!?」
ユウヤが最悪の予感を口にすると、いきなり艦内が傾きわたし達は滑るように転げ回った。
わたしやひろなもまゆも悲鳴をあげ、視界はぐるぐると回り、方向感覚が無くなる。間違いなくマルクは墜落しようとしていた。
凄まじい轟音と衝撃が体感となり、わたし達はそのまま倒れた。
どうやらマルクは地面と激突したようだった。
不幸中の幸いか、マルクの宙に浮いていた上空が地上より、三十メートルくらいだったから思ったよりも衝撃が少なく、大のダメージじゃないことが解った。
もしもマルクが地上よりかなり離れた上空ならば、マルクは原形をとどめず、わたし達は間違いなく死亡していただろう。
「なんで、マルクが墜落するの?」
身の痛みを抑えながらひろなが疑問を口にする。
「ちょっと、ひろな?ヘブンズガールが動かない?」
まゆが慌てながら自分の相棒のボディーを擦る。
回りにいるわたしのWEGSもユウヤのWEGS、ひろなのWEGSも動かない。
「どういうこと?まるで電源をオフされたように誰のWEGSも動かない!」
ひろながまゆと同じように驚愕する。
「まさか、あのトムとかいう人、WEGS停止装置みたいな物を持っているんじゃない?」
ひろなはそう答えながら立ちあがり、わたしも同じように立ちあがると、キアト達も立ち上がった。
「そう考えて正解だな……、とにかくマルクだけでなく、他のWEGSも動かない……、ボク達だけでも脱出しよう」
「ちょっと待てユウヤ、WEGS達は動いているぞ」
ユウヤの提案にキアトが制止した。
見れば五十体のWEGS達は動きを見せていた。
「なんで?バージンロードやヘブンズガール、バルエースも死んだように動かないのに……?」
「……考えられるのは新型と旧型の違いかもしれない……、けど言い方は悪いけど、五十のWEGS達は故障箇所が多い。力にはならないよ」
ユウヤの言葉にキアト達は悲しそうな表情を見せた。
「大丈夫だ、お前らはここにいろ、オレがあのトムって野郎ぶっ潰してやるからよ」
キアトは五十体のWEGS達に笑顔で答えると、ゆっくりとマルクのハッチへと向かい、外へと出た。
キアトに続き、愛亜、ユウヤ、わたし、まゆ、ひろながマルクの外へと移動した。
キアトと愛亜は上空へと頭をあげ、愛亜は軍手をはめ、キアトは拳を鳴らした。
「戦闘できるのはオレとおめぇだけだ」
「キア兄、おめぇじゃなくあっちゃって呼んでよ」
愛亜がキアトに皮肉を言うと、キアトは軽く笑顔を作った。
「ほう、愚かにも私と戦うのか?デスカウント、遊んでやれ」
キアト達の先にトムが自身のWEGSからいきなり飛び降り、地上に着地した。
「死神モデル、デスカウントだ!」
トムは高らかに笑い自身のWEGSを名乗ると、デスカウントは鎌を振り上げ、わたし達に向かって来た。
「行くぞ!愛亜!」
「もう、あっちゃって呼んでよ!」
「うるせぇ!」
キアトの回りに砂の渦が巻き上がり、愛亜の右拳の回りの空気が歪んだ。
二人の兄妹はデスカウントに集中した。
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