EARTH STRIDER 〔アースストライダー〕

とと

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第1章〔地球編〕

10.その名は仙道

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黒色の巨大宇宙空母巨鯨ホエールモデルのWEGSウェグスマザーウィッチ・マルクが大空より飛来してくる。

間違いなく私達のいる場所に近づいている。

「でけぇ……」

キアトが大空より飛来する巨大WEGSを目にしながら茫然としていた。

「て言うか、キアトもしかしてマザーウィッチ・マルクを知らないの?」

挙動っているキアトに私はまさかと思いながら質問した。

「バ、バカ言ってんじゃねぇ!知っているに「まゆは知らないよ」

明らかに嘘を付いているキアトの焦りと、正直者過ぎるまゆの天然。そうだった……、この二人はおバカさんだった。

「じゃあキアト、答えてみてよ。あのWEGSの特長と、相棒の沖田仙道って人はどんな人なのか?」

「…………、す、すいません……、嘘を付いてました」

私の意地悪な質問にキアトは素直に謝罪した。私に勝とうなんてまだまだ甘いっての!

「詳しく話すと長くなるから省くけど、沖田仙道は今の裏地球で最強の集団の一派、ワールド13サーティンの一人で、その沖田仙道の相棒の一体がマザーウィッチ・マルクなの」

「相棒の一体?」

「ああ、沖田仙道には自分の所有するWEGSが確か六体いるの」

「「ふ~ん………」」

何、この二人のどうでもいいような、興味なさそうな返事は!もういい、このおバカさん達は今度、通信高校の宿題で解らなくても教えてあげないんだから。

そうこうしてるうちに鯨型WEGSが私達の真上で停止した。大きい、とにかく大きい。推定五百メートル、私たちが住んでいたビルのような校舎よりもありそう。

【ごきげんよう!ワタシはマザーウィッチ・マルクです!マルクと呼んで頂いてもよろしいですよ!】

「ぐわぁぁぁ!こ、鼓膜が破けるぅぅ!」

マザーウィッチ・マルクの機械音声が周りの野原に響き渡り、私達三人は慌てて耳を両手で塞いだ。

キアトの言う通り、マザーウィッチ・マルクの機械音声は鼓膜が破ける程に強烈な騒音だった。バージンロードや、バルエース、ヘブンズガールや、五十のWEGS達も驚いていた。

【貴方は何をしているのですか?】

「しゃ、喋るな!」「死んじゃう……」「びっくりした~、でも面白い」

怒るキアト、涙目の私、何故かわくわくするまゆ、それぞれの素が一瞬で出た。

そうこうしてると、空中で制止しているマザーウィッチ・マルクの鋼鉄の腹部のハッチが開かれた。

腹部は前方から開かれ、中から人影が現れ、私達三人はそこへと視線を向けた。

「あの人が沖田仙道……さんだよ」

私がキアトとまゆに言うと、清潔感ある服装を着た成人男性が現れた。

「イケメンだね、身長も高くスタイルも良く、あっちの世界で言えばモデルみたい」

まゆが見とれながら答える。確かに爽やかそうな青年。キアトは何だか面白くなさそうな表情をしている。

「すまない、今から降りるよ」

沖田仙道はそう答えジャンプし、私たちの前へと降りた。

「はじめまして、僕は沖田仙道。キミ達は?」

沖田仙道の自己紹介に私達三人は同じように自己紹介をした。

爽やかな笑顔、品の良さそうな感じの男性。キアトみたいにぶっきらぼうで、服に拘らないずぼらな性格とは真逆だった。

「キミが……くんか……、ところで、あのWEGS達は?」

「あっ、話せば長くなりますけど……」

なんか沖田仙道がボソッと言ったけど、まぁまずは質問に答えないと……、私は代表して沖田仙道、仙道さんに説明した。


「……なるほど」

全てを聞いた仙道さんはそう答えると沈黙し、何故か私たち三人を観察するように見た。

「悪いが、キミ達三人はキミ達三人の新型WEGS三体と共にこのまま、東京に行ってくれて構わないよ」

仙道さんは笑顔で私達三人に答えた。今の笑顔に何故か私の背中に悪寒が走った。キアトもまゆも同じように心に思った。

「どういう意味だよ?あのWEGS達は?」

「今現在、この地球で旧型WEGSの使用は認められてないのは知っているよね?」

キアトが疑問を口にすると、仙道さんは無表情で答えた。確かに今現在、旧型WEGSの所有はあの事件がきっかけで法律により禁止されている。

「何が言いてぇんだ?」

「法律により今この場で僕が旧型WEGSを破壊する!」

仙道さんの発言に私とまゆは耳を疑った。キアトは咄嗟に仙道さんの胸ぐらを掴んだ。

「てめえ!」

「抵抗するのならキミを痛みつけてから、あの旧型WEGS達を破壊する」

「上等だ!やれるもんならやってみろ!」

キアトは仙道さんを突飛ばし、構えをとった。

「「キアト!」」

私とまゆが同時に叫ぶ。

相手は現地球最強の能力集団、ワールド13の一人。キアトは世界に名の知られていない、ただのストライダー。

キアトに勝ち目なんてないことは、誰が見ても明らかだった。

沖田仙道さんは静かにキアトを見つめていた。


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