新説 水の失われた神々

主道 学

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沈みゆく日本

1-0

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 午前 10時30分 日曜日
 土浦市霞ヶ浦鳳翼学園

 轟々と音のする渦巻きが四方を囲んでいた。
 ここは土浦にある鳳翼学園の屋上。
 空が泣いていた。
 大泣きとはいえないのだが、はち切れんばかりの感情を押し殺したような泣き方だった。
 あれから、半年間である。
 雨の降りしきる日が通り過ぎていく。

「もう、ここも駄目ね」
 隣に佇む麻生が呟ていた。その表情は暗く、どこか寂しげのように思えた。
「おれ。変わらないから……そう、いつまでも……」
(そうだ……。どんな状況だったとしても……絶対に……)

 武はそう言うと死を覚悟した。
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