主道 学

主道 学

初めまして。2018年12月9日に登録しました。色々な物語を書いています。
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「カレーは昨日食べたから、今度は目玉焼きとご飯がいい」 「じゃあ、お母さんに言っておくね」  里美と由美は川の中央の橋へと差し掛かる。その橋の名は岡尾橋。渡るとちょっとした住宅街に繋がる。  里美と由美は手をしっかりと繋いで、橋の端を渡る。強風がでてきた。後方から赤い自動車が通り過ぎる。  車の車輪は水溜まりを走行し、ひどい水飛沫が二人を襲った。 「あ……!」  その拍子に由美は、里見の手を放した。里美は激しい水飛沫と強風の中、その手を再度握ろうとするが、バランスを失っていた。  その小さい体は橋の両脇の手摺の片方。そこへと傾いた。  幅が12メートルもある川。  落下防止のための手摺の隙間には、小さい体が入り込み。そのまま濁流の川へと落ちていった……。  玉江 里見の父 玉江 隆は娘をよみがえらせるために、天国へと向かった。  幸運と不幸がテーマの一つの家族の物語です。
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小説 2,100 位 / 44,620件 ライト文芸 116 位 / 2,033件
文字数 71,251 最終更新日 2019.04.19 登録日 2019.03.01
 ベットから起きて目を開けると、そこには死んだはずの子猫がいた。  部屋の隅で寝転んでいる。  私が飼っていたわけではなく。  妹が飼っていた。  取り分けて可愛いと思ったこともなかったが、妹と共にバイクに乗って、そのまま帰らぬ猫になった。    「にゃー」    子猫は私の足元で丸くなる。    確かにあの日死んだはずだった。  妹と猫と私の悲しくて笑える物語。
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文字数 3,116 最終更新日 2019.04.10 登録日 2019.04.10
 気が付くと、いつの間にかおじいちゃんの大きな館に着いていた。  それは、白い色と黒い色の2階建て。白と黒が縦横に、館を自分のスペースをちゃんとわきまえているかのような模様だ。  いつの間にか、雨の止んだ東の方からの朝日がその白さをより一層、白くする。まるで何も変哲もない透明なコップに入れた、山羊の乳みたいだ。  黒い色の方は、つやつやの廊下のように黒い色が光っている。  玄関の扉を開けると、鍵がかかってないことと、両脇にある雫が滴る植木鉢の片方に大きな蜘蛛がいたことが解る。  僕は中に入ると、蜘蛛が話しかけてきた。 「坊主。中の中には、入るなよ」 「え」  僕はしゃべる蜘蛛に振り向いた。 「その中さ。その中の中には入っちゃいけない」  虐待を受けたヨルダンは世界中のドアのある不思議な館へと冒険するのだった。
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文字数 81,397 最終更新日 2019.04.08 登録日 2019.02.04
「あれ? 財布がない」  全てのポケットを探してみたが、改札を抜ける時まではあったはずの財布がなかった。  地下鉄の中でハッとして周りに視線を送った。乗客はいなかったし、吊革を握って立っているのはおれだけだった。  新しい高校への転校初日だが、先が思いやられてしまう。  このままでは、よく知らない初めての駅の改札口で困るだろうな。駅員さんになんて言おうか?  財布を盗まれた。  そういうのが一番いいけど。  しかし、まったく覚えがないので見つかることはないだろうな。  財布の中には、何故か一円玉が13枚。  転校初日の奇妙な出来事だった。  存在自体から距離を置いてしまった高校生の物語。
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文字数 4,416 最終更新日 2019.04.02 登録日 2019.04.02
あの赤い月の夜には何かが起こる。 酷い(むごい)月の殺人事件を呼ぶ夜の物語。
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文字数 5,896 最終更新日 2019.03.15 登録日 2019.03.12
私は笑えなくなった。 きっと、イライラが関係しているのかも知れない。 もう一度。祖母のエスカルゴを作ってみよう。
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文字数 5,544 最終更新日 2019.03.11 登録日 2019.03.11
SF 完結 短編
 パラパラと空から砂が降っていた。  砂と埃の風が舞い踊り。茶色の雲の上には、控えめな太陽の顔もでてこない。殺風景な町だった。  人の足跡すら見当たらない町は、足元を砂粒の波が押しては引いてと、おれを戸惑わせた。  ここまで取手から歩いてだいたい一日半はかかっただろうか?  気温は25℃と表面だけの砂漠だった。  乾燥と砂埃で髪の毛がガサつき目が痛い。  きっと、父さんのはずだ。  
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文字数 4,251 最終更新日 2019.03.05 登録日 2019.03.05
 ここはB区という場所。西暦2058年の日本だ。2042年頃から少子超高齢化が急速に進み、今では65歳以上の人が、8千万の総人口の58パーセントまで達し。日本国内の総人口のうち二人に一人は老人ということになった。国債も信じられないほど膨らんで2300兆円となった。経済力で各国とせめぎ合うことが困難になった時代。  2038年に現首相は日本の発展という希望のため日本の中央へ全国民を収集した。  A区。B区。アルファベットで地名を表すようになってから、日本全土の区画整理でもう20年余りが経つ。アルファベットの地区は一つでも人口が約3千万人以上の巨大な地区だ。現首相は日本の急激な発展が責務となり、B区には日本の国の経済を左右するほど巨大な都市を造り、B区より広大なA区には、B区の周辺部には商店街や中小企業など、農村部には農業や漁などといったB区をサポートするかのような造りにした。  けれども、そのためか貧富の差からくる不満や差別が横行し、2038年に世界で大きな戦争が起きた後に、銃を持つ程の治安の悪い世界となった。   A区やB区とアルフャベットの地区をまとめて云話事町と呼ぶ人もいる。AやBというよりは、云話事町の方が解りやすくていいのだが……地区なのだが、何故町なのかというと。  理由を知っている人はいないだろう。理由はA区やB区を提唱した現首相の出生地が云話事町という場所だったからだ。
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文字数 164,678 最終更新日 2019.02.27 登録日 2018.12.17
 私は京急線に揺られ、車窓から品川のビルディングを見つめていた。  今年で80歳になる私は、近所の人からいつも若々しいですねと言われていたが。今まで独身を貫いていた。理由は一人の別れてしまった相手を想うことだけが、人生で一番の心の拠り所だったからだ。  若さには興味がまったくなかった。  あの日に帰りたい。  それだけが、唯一の生きる意味だった。  田島さんはお子様はいらっしゃいませんか?  私は首を振ってしまうのだ。子供は未来では必要ですが、私にも未来があります。一人で暮らしているしがない公務員です。そんな私は、ささやかな昔の思い出たちが私には未来への糧なのです。  そうです。  私はそのまま昔に戻りたいのです。  人が疎らの電車の中で、声を掛けられた。 「あの。お隣いいですか?」  一人の老女だった。  京急線での永遠の愛の物語。
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文字数 4,721 最終更新日 2019.02.22 登録日 2019.02.22
 桜の花弁が殺風景な道路を彩る春のこと。  春一番が数日前だった。  私は暖かい陽光によって幾らか寒さが和らいだ公園で、家族とお花見に来ていた。    盲目の一歩手前の私は、ある男に恋をした。  桜舞う公園での一度きりのラブストーリー。
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文字数 3,406 最終更新日 2019.01.31 登録日 2019.01.31
「じゃあな……」 「ああ」  寂しそうな顔のおやじと離れることにした。  大学一年生にもなった俺には、離婚の衝撃は余り酷くはなかった。お袋は元々仕事のことしか考えない人だったし、おやじはどちらかというと普通のサラリーマンだった。  小さい頃の俺には母親が二人もいた。お袋とお袋の従妹だ。従妹の方を大きな母さんと呼んでいた。大きな母さんは41になっても独身で、いつも129キロも離れたところから車でうちへ来ては俺の世話を焼いていた。おやじもお袋も仕事ができる人で、俺が小さい頃は家にいたためしがない。お袋は今も夜遅くまで働いていた。  お袋がいなくなると、おやじは何故か「疲れた疲れた」と言うようになった。  仕事での疲れなのか。  俺が大学に入ると夜遊びするようになったからか。家庭で一人でいることが多くなったからか。  そんなおやじが、ある日。  女を連れて来た。  俺と猫の山手線の物語。
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小説 44,620 位 / 44,620件 児童書・童話 817 位 / 817件
文字数 3,941 最終更新日 2019.01.29 登録日 2019.01.29
裏の畑で、不可解な事件を目撃した小学生の歩は。 事件解決へと乗り出した。 やがて、歩はこの世のものとは思えない恐ろしい事件へと巻き込まれていく。
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文字数 66,441 最終更新日 2019.01.27 登録日 2018.12.22
 19世紀のロンドン  自動車というものが流行るこの霧の多い都市で、ぼくは働いていた。 「おいお前。永遠の命欲しくねえか?」  ぼくはいじめられっ子だった。  馬車が行き交うこの町に、友達が一人もいないぼくは、いつもリクたちにいじめられていた。 「いらないよ」 「そんなこと言わないでさ。きっと、面白いぞ。何たって未来永劫死ぬこともねえし、飯も食わなくても生きていけるし、毎日楽しく遊んでいられるんだぜ」  リクは金髪の間に黒髪が少しだけ混じったスコットランド出身の男の子だった。  ぼくは生粋のロンドン生まれ。  金髪の少し太った体格の14歳だった。  永遠の命を得てしまった少年の物語。
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文字数 2,272 最終更新日 2019.01.23 登録日 2019.01.23
男と女の距離は離れているけど、少しでも近づけたなら。 喫茶店での男と女の距離感。
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文字数 2,975 最終更新日 2019.01.21 登録日 2019.01.21
夜鶴の過去の恋物語 その2
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文字数 6,797 最終更新日 2019.01.15 登録日 2019.01.15
 あれは数年前のローラ姫との密会の場。  玉座に座る王の重税に苦しむ民と戦争を何とかしようと姫が考えていた時だ。  バルコニーに現れた4人の有名な魔女は、それぞれ姫に贈り物をした。  一番目は祝福を。  二番目は名声を。  三番目は美を。  四番目は永遠の眠りを。  国が滅びる。そんな時でも俺は何も言えなかった。
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文字数 3,502 最終更新日 2019.01.13 登録日 2019.01.13
夜鶴の過去の恋物語。
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文字数 8,418 最終更新日 2019.01.10 登録日 2019.01.10
 夕焼けが、寂しさを徐々に紛らわしてくれた。  今日が初日の私には、退学をした弟も通っている深夜学校へと赴いた。  ただ、赴いた。  冷え込み始めた昇降口に革靴を入れ、生徒数が圧倒的に少ない校舎へと入る。    そこは社会へでるための最後の学校。
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文字数 1,771 最終更新日 2019.01.08 登録日 2019.01.08
 カンカン照りの中の石材で造られた公園だった。  中央には噴水があり。  石の柱で囲まれた公園。  野晒しのベンチも石でできていて、心底疲れている俺が座るとズボンを容赦ない熱が襲った。  ここはどこだろう?  俺の感覚ではここは夢のはずだった。  俺は過去を捨てるためライターを取り出した。
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文字数 2,014 最終更新日 2019.01.08 登録日 2019.01.08
 柔い日差しが降り注ぐ街だった。私は初めて来た街だが、なんだかとても懐かしい。友達とはぐれて一人。道の真ん中で佇んでいた。ただ、道に迷っていた。  そこは異様な料理店のある死者の街だった。
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文字数 2,641 最終更新日 2019.01.06 登録日 2019.01.06
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