だらだら生きるテイマーのお話

めぇ

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第1章 

ピンときた!

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私には料理スキルがあるんだから、どこかの食堂で働ければ賄いが出るって聞いたことあるし、住む部屋は・・・こっそり食堂に泊まれるかもしれないし?

一応私は成人女性として独り立ちしたわけだから、野宿は少し危険だと思うんだ。一番良いのは最初は日払いで賃金を頂くことができたら、安宿を取れたらいいのだけど、まずは雇ってもらえるところを探してみないとだね。よしっさっそく外に出て良さそうな食堂を探してみよう。

実家は王都から乗合馬車で3日ほどの場所だったので、今住んでる場所の地理には明るくない。王都に来る途中で隠れスキルに気が付いてそのままの足で教会に行ってしまった為、見込んでいた収入が得られず生活を切り詰めていたせいで、ろくに王都巡りをしてないから、よさそうな匂いがする食堂、美味しそうな賄いを目標に探すことにした。

ふらふらすること数十分。
良い匂いが漂ってくる食堂を見つけた!さっそく中に入ってみる。

「いらっしゃい!好きな所に座ってください」

となぜか少しびっくりしながらお店の人が声をかけてくれた。職探しは初めてだし、自分から売り込むことなんてしたことがないから、ほんの少し度胸がいるけど、女は愛嬌って言うし!笑顔全開で雇ってもらえないか聞いてみよう。

「こんにちは!私料理のスキルを持ってるんですけど、ここで働けませんか?」

「お嬢さん見た感じまだ未成年のようだけど、親御さん心配してるんじゃない?お家に帰った方が良いよ」

これは脈無しかな・・・でもいい匂いだし、もうちょっと頑張ってみよう、ここの賄いはきっと最高のはず

「1ヶ月ほど前に成人して王都にやってきたので今仕事を探しているんです。とても良いにお・・・素敵な食堂だなと思って、ここで働けたらくいっぱぐ・・・ここで働かせてもらえたら一生懸命働きますので!考えてもらえないでしょうか?」

「成人してたのね、丁度人を探してたのよ、ちょっとまってね今厨房の人に聴いてくるから」

よっしゃ!これは行けるのでは!?
賄いのご飯があれば場所は何とかなるだろうし生きていける!

お願いします
お願いします
女神様お願いします
ここで働けますようにと必死に祈っていたら

「ごめんなさいね、丁度知り合いの成人したての子を雇うのが決まってしまってたみたいで、今いっぱいなの。気を持たせるようなこと言って申し訳なかったわ。せっかく来てくれたのにありがとうね、お詫びと言ってはなんだけど、ここのご飯を少し包んでおいたから、家に帰ったら食べてね」

あーだめだったかぁ、でもこのご飯3食分ほどありそうだし、空間収納にいれておけば時間経過もないから、3日ぐらい働かなくていいね?少しのんびりできるーよかったー。今日はこのまま王都をふらふらしてから帰ろう。

「ご飯ありがとうございます、大事に食べさせてもらいますね」

「こちらこそありがとうね、新人の子が続くかもわからないし、またお店の前を通りかかったら、顔出してね」

これは包んでおいたご飯が美味しかったら次はお客様としてご来店してねという誘い文句?

「またこちらの方にきたら是非よらせて頂きますね」

貴族じゃあるまいし、そんな裏はないか。今日は広場のベンチで頂いたご飯食べようかな。まだ朝ごはん食べてないしね、人間観察でもしながら優雅なランチとしゃれこもう。

ーーーーーーーー

王都はとても広く目的の場所に5分程度でつくはずだったのに、なぜか30分かかった。これが噂に聞く迷子って奴か。

少し不貞腐れながら、良い場所を確認するわけでもなく、目の前のベンチに腰を下ろした。5分で到着するところを30分もさ迷ったら、ご飯を食べる場所なんてどうでもよくなるって話だ。

さっそく食堂でいただいたご飯を口いっぱい開けて頬張る。

「んんんんん~~~~~~~美味しい!こんなに美味しいご飯を食べるのは久しぶり、ほんと最高の気分!思い切ってお店に入ってみてよかったー!」

思わず大きな独り言を言ってしまう、ばくばく食べること数分。いただいたご飯をすべて平らげてしまった。

あれ?おかしいな?3日分ぐらいあったはずなんだけど、何もないぞ?ゼロになってる、すべてが無になってる、ごはんどこ行ったんだ?おかしいな・・・

膨れているお腹
跡形もなくなってるごはん

やってしまったぁ、美味しいご飯になると抑えが聞かなくてセーブできなくなってしまうんだよね!それだけ美味しかったんだけどさ!でもさ!私本当にやってしまったなぁ・・・これはとても反省しないと・・・

ということで?違う食堂へ職探しに行くついでにご飯もらえたらラッキー作戦を行わなくてはいけなくなった?

ご飯食べないと力でないもんね、仕方がないもう少しのんびりしたら探しにいくかぁー、ちょっと眠いし、でものどが渇いちゃったから水魔法で口の中を満たす。きっとこんな風にずぼら水魔法を使ってるのは私だけだろう、コップとか持ってないし、しょうがないよね。

お腹がいっぱいになったからか、だんだんうとうとしてきた、でもここで寝てしまうのはさすがに良くないから、いったん部屋に戻って少しだけお昼寝をしてから、また食堂探しに行ってみよう。

ハトは私がご飯食べてる間、小虫などを私の足元に置いてくれてる、食べないからね?私はいらないから、ハトがお食べと伝えたら、とても喜んで食べていた、飼い主思いの優しい子だね。

部屋に戻るのも少し迷いそうになったけど、さすがに部屋の位置が解らなくなると言うことはなく、いろいろな建物を目印になんとか帰れたので、そのままベッドにダイブしてお昼寝すること少々。

起きたらもう薄暗くなっていた。

前世かなりの夜行性だったため、昼間に行動することが辛いこともあった。真夜中の仕事をしてみようと思って、お正月のおせちの詰め込みバイトをしてみたのだけど、地獄だったね・・・永遠に繰り返される終わりの見えない作業。夜中だから静かだし、時間感覚も解らなくなって、発狂するかと思った。

身体が楽でも、精神が追い付かない。それが夜中の仕事だと思った。だからと言って昼間のお仕事は、身体が追い付かない、けど精神が健全と思いつつだんだん病んでくるという、なんともバランスの悪いDNAを持っていたので、新しい人生こそは!お天道様の元で元気に明るく!生きていきたい!と思って居たけど、だめだった。

こっちの世界でも夜行性。夜行性ってDNAというより魂に刻まれてるんですか?朝から元気よくご飯食べれて、行動できる人生を送りたかったなーって思いながら起きた。もう外は薄暗い。今日はこれからどうしようかな。

こちらの世界にも電気みたいなものはあるけど、前世のような明るさは無いので、何かをするのには少し不便なんだよね。だから大抵の人が夜になったら家で家族団らんだったり、寝るという選択肢を取る。

あとは例外で、夜の歓楽街みたいな場所もある。一度も言ったことは無いけど、すごいらしい、夜でも昼間のような感じらしい。どの世界もそおゆう場所は凄いんだなって思う。

夜は食堂も早々に閉まってるところがほとんどだし、かといって起きたばかりだからまた寝るってのもねぇ?ちょっと夜の道を散歩しようかな。
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