精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

文字の大きさ
90 / 128

第88話

しおりを挟む
 俺はルーンの間という、結局よくわからなかった部屋に入った、いやそうじゃない、運ばれた。

 そのまま部屋に設置してあると思われるベッドへ寝かされた俺。
 寝かされた瞬間、急に苦しくなってきた。
 苦しいというか、身体の中が熱くなってぐちゃぐちゃになったというか、もう訳が分からんがつまり、異変が現在進行形で進んでいるって事だ。
「ヘイマンス様、耐えられますか?」
 ・・・・駄目だこれ。
 俺はこのままここで死ぬんだろうか・・・・
「我慢?できると思っているのか?体中が熱い!」
「もう少しだけ耐えて下さい。エレン様を呼んでまいります。」
「え?ちょ!置いていかないでくれオリビアさん!」

 無情にもオリビアさんは俺を置き去りにして去って行った。
 因みに俺を運んだ魔法使い?はベッドに寝かしたらすぐに立ち去ってしまっている。
 なので今俺は久しぶりの1人なのだ!
 だからと言って何もできないんだがな!!

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 一方この頃、精霊達は・・・・
『駄目じゃ!全く繋がりを感じられんのじゃ!』
『私も駄目です!まだ魔力は残っていますが、このままでは・・・・』
 土の精霊であるじいちゃんと、火の精霊であるサラマンダーである。
 2体はヘイマンスとの繋がりが感じられなくなって困惑しており、今現在困窮している。
 何とかして繋がりを戻そうと模索しているが、今の所手がかりすら掴めていない。
『こんな事は助けてもらってからこの方、一度もなかったのじゃ!このままでは完全に断たれるぞい!時間が無くなってきておる・・・・』
『分かっております。私も存在を維持する行動に変更した所ですが、ヘリット殿に一体何があったのでしょう?』
『れべるあっぷとかいうのを行って、その後魔力が急激に増えたからのう。魔力の扱いが出来ておらぬのではなかろうか。』
『そう言えばヘリット殿は今まで体内に魔力をためる事が出来ておりませんでした。その影響でしょうか?』
『そうであれば・・・・やはり頼みの綱はエレン嬢じゃのう。』
『エッフェン殿ですか・・・今のへリッド殿を受け止めるのは・・・・難しいのでは・・・・?』
『やってもらわねばやがて我等は現世にこの姿を維持できなくなるからのう・・・・そこは期待するしかないのじゃ!』

 ねえねえアク・・・・じゃないウィンディーネ!どうするのよ!』
『シルフさん、私達がここで慌てても仕方がありませんから、先ずは落ち着いて、その後ヘイマンス様に何ができるのか、考えましょう。』

 風の精霊シルフと、水の精霊ウィンディーネである。

『何ができるって、私達は実態が無いに等しいから物理的に干渉するのは難しいわよ?何かあるわけ?』
『そこは・・・・エレン様に期待するしかないでしょう。ヘイマンス様を受け止められるのはエレン様の他・・・・オリビア様も?』
『あの娘は駄目!まだ縛りから解放されていないから!絶対駄目!』
『では・・・・全力でエレン様をサポートしましょう。』
『サポートってどうすんのよ?』
『私、おばあちゃんですから・・・・』
『あ、そ。私だけ役立たずじゃないのよ!』


 ヘイマンスが身動きできなくなっている頃、ヘイマンスの周辺に居る精霊達も活動できなくなっていた。


『治療できない・・・・』
『怪我じゃないから無理。呪いでもないから私でも無理。』

 光と闇の精霊も、今回は対応できる選択肢が無かった。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

【完結】スキルを作って習得!僕の趣味になりました

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》 どんなスキル持ちかによって、人生が決まる。生まれ持ったスキルは、12歳過ぎから鑑定で見えるようになる。ロマドは、4度目の15歳の歳の鑑定で、『スキル錬金』という優秀なスキルだと鑑定され……たと思ったが、錬金とつくが熟練度が上がらない!結局、使えないスキルとして一般スキル扱いとなってしまった。  どうやったら熟練度が上がるんだと思っていたところで、熟練度の上げ方を発見!  スキルの扱いを錬金にしてもらおうとするも却下された為、仕方なくあきらめた。だが、ふと「作成条件」という文字が目の前に見えて、その条件を達してみると、新しいスキルをゲットした!  天然ロマドと、タメで先輩のユイジュの突っ込みと、チェトの可愛さ(ロマドの主観)で織りなす、スキルと笑いのアドベンチャー。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

名無し
ファンタジー
 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ

柚木 潤
ファンタジー
 薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。  そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。  舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。  舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。  以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・ 「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。  主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。  前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。  また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。  以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。  

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

処理中です...