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第97話
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俺とオリビアさんはダンジョンから地上へ出た。
もう暗かった。
真っ暗だが、この時間に街へ戻って問題ないのだろうか。
そう思ったが、何故か馬車が待機していた。
こんな時間に、こんな場所に馬車って。
・・・・
・・・
・・
・
「おかえりー迎えに来たよー!」
・・・・俺の屋敷に修道院から派遣されているメイドさん、背の高い彼女は誰だったかな・・・・思い出せ俺!
そうだ確かアンチ・・・じゃない、アンチェさんだ。
「ええとその、ありがとうでいいのかな、でもこんな真夜中に馬車って大丈夫なのか?」
「大丈夫なのですよー!お水の精霊様が護ってくれているんですよー!」
ウィンディーネさんが?
『私の娘です。』
ウィンディーネさんには娘さんがいるようだ。
あれ?どっかで聞いた気もしないではないが・・・・忘れた。
「お出迎え感謝します。では早速屋敷へお願いします。」
俺はオリビアさんに促され、そのままずっと握られていた手を引っ張られ、馬車に乗った。
御者はそのままアンチェさんのようだ。
水の精霊さんが手を振って見送ってくれている。
魔力とかどうなっているのか、それに娘さんと俺の関係がどうなるか、その辺りを戻ってからウィンディーネさんに確認しておこう。
土の精霊ジーちゃんの孫3人?は紹介してもらっていたし。
俺は馬車に揺られながら、たいして活躍していなかったにもかかわらず、どうやら秒で寝てしまったらしい。
気が付いたのはオリビアさんにもたれた状態で起こされたからだ。
まただ、申し訳ない!
「その、また寝てしまったようで、ごめん。」
俺は無理な態勢にさせてしまったオリビアさんに謝罪をしたが、
「むしろ頼って頂けて嬉しいのですよ、私達にとっては。それにご褒美ですしね。」
俺はまだ寝ぼけているようだ。
尤もオリビアさんが、俺がこんな事をしでかしても怒った態度をとるとは思えないけれど。
内実はどう思っているのか分からないが、そう、もしかしたら何勝手に、もたれて寝ていやがるんだよ!と思っているかもしれない。
だがオリビアさんの顔を見る限り、純粋に嬉しそうな表情をしているように見えるんだよな。
あ、そうそう、最近火の精霊サラマンダーさんの姿が見えなかったのは、どうやら事前にダンジョンを調査してくれていたらしく、今日もダンジョン内で魔物の間引きをしてくれていたらしい。
ありがとうサラマンダーさん!
彼はこう言った事に対し、全く主張しないんだよな。
馬車は屋敷の前に到着したようで、俺はそのままオリビアさんに抱きかかえられ、屋敷に入った。
その、確かに俺はまだ10歳程度の見た目だが、女性に抱きかかえられて運ばれるのってなんだか恥ずかしい。
「あーずるい!私が運びたかったのに―!」
とアンチェさんの声が聞こえたが、
「まだまだね。」
もう1人のメイドさん、トゥーナさんが出迎えてくれていて、アンチェさんに突っ込んでいた。
もう暗かった。
真っ暗だが、この時間に街へ戻って問題ないのだろうか。
そう思ったが、何故か馬車が待機していた。
こんな時間に、こんな場所に馬車って。
・・・・
・・・
・・
・
「おかえりー迎えに来たよー!」
・・・・俺の屋敷に修道院から派遣されているメイドさん、背の高い彼女は誰だったかな・・・・思い出せ俺!
そうだ確かアンチ・・・じゃない、アンチェさんだ。
「ええとその、ありがとうでいいのかな、でもこんな真夜中に馬車って大丈夫なのか?」
「大丈夫なのですよー!お水の精霊様が護ってくれているんですよー!」
ウィンディーネさんが?
『私の娘です。』
ウィンディーネさんには娘さんがいるようだ。
あれ?どっかで聞いた気もしないではないが・・・・忘れた。
「お出迎え感謝します。では早速屋敷へお願いします。」
俺はオリビアさんに促され、そのままずっと握られていた手を引っ張られ、馬車に乗った。
御者はそのままアンチェさんのようだ。
水の精霊さんが手を振って見送ってくれている。
魔力とかどうなっているのか、それに娘さんと俺の関係がどうなるか、その辺りを戻ってからウィンディーネさんに確認しておこう。
土の精霊ジーちゃんの孫3人?は紹介してもらっていたし。
俺は馬車に揺られながら、たいして活躍していなかったにもかかわらず、どうやら秒で寝てしまったらしい。
気が付いたのはオリビアさんにもたれた状態で起こされたからだ。
まただ、申し訳ない!
「その、また寝てしまったようで、ごめん。」
俺は無理な態勢にさせてしまったオリビアさんに謝罪をしたが、
「むしろ頼って頂けて嬉しいのですよ、私達にとっては。それにご褒美ですしね。」
俺はまだ寝ぼけているようだ。
尤もオリビアさんが、俺がこんな事をしでかしても怒った態度をとるとは思えないけれど。
内実はどう思っているのか分からないが、そう、もしかしたら何勝手に、もたれて寝ていやがるんだよ!と思っているかもしれない。
だがオリビアさんの顔を見る限り、純粋に嬉しそうな表情をしているように見えるんだよな。
あ、そうそう、最近火の精霊サラマンダーさんの姿が見えなかったのは、どうやら事前にダンジョンを調査してくれていたらしく、今日もダンジョン内で魔物の間引きをしてくれていたらしい。
ありがとうサラマンダーさん!
彼はこう言った事に対し、全く主張しないんだよな。
馬車は屋敷の前に到着したようで、俺はそのままオリビアさんに抱きかかえられ、屋敷に入った。
その、確かに俺はまだ10歳程度の見た目だが、女性に抱きかかえられて運ばれるのってなんだか恥ずかしい。
「あーずるい!私が運びたかったのに―!」
とアンチェさんの声が聞こえたが、
「まだまだね。」
もう1人のメイドさん、トゥーナさんが出迎えてくれていて、アンチェさんに突っ込んでいた。
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