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ポーテート

第52話 出陣の前の腹ごしらえ

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「腹が減った!」

 俺は叫んだ!

 さっきまで戦っていたんだぞ?

 腹が減っては戦はできぬって言うだろ?

「ぬう、急いで向かって欲しいのだが、そうも言ってじはおられぬか。」

 ギルド長がそう言って、どこかへ向かう。

 ふっ、使われっぱなしってのも癪だからな。
 あ、そうだ、アイテム!何をドロップしてんだ?俺は知らねえぞ?

「ヘインチェちゃん、今のうちに、ドロップしたアイテムを、今すぐ使える物が無いか確認しておかないか?」

「えっと、そうですね!外では兎に角落ちてたのを、調べないで拾っていましたからね。」

「今するのか?ランナル、君のカバンに適当に突っ込んどいたんだが数が多いぞ。」

 え?そうなのか?

「えっと、取り敢えず出してみるか?」

 そうして最初に取り出したのは何だ?金色の・・・・玉?

「あ、それですが今回の一押し素材ですね!」

「何だこれ?」

「オークジェネラルの睾丸ですよ?」

 うげ!何つーもん入れとくんだよ。
 思わず触っちまったじゃねえか。

 俺がそこらに捨てようとしたのを、慌ててヘインチェちゃんが受け取る。

「駄目ですよこれ、貴重な薬の元になるんですから!」

「だってオークの●玉だろそれ。」

「そうは言うがな、不妊の夫婦の最終兵器だからな。凄い金額で取引されるらしいぞ?」

 何でそんな事を知っているんだ、しかもエリーザベトさんが?

 出せども出せども睾丸と魔石ばかり。

 たまに違うのが出るかと思えば槍?槍なのか?槍が出てくるんだが俺は槍なんぞ使った事がねえぞ。

 あと出てきたアイテムと言えば、何じゃこれ?腰巻?こんなの需要あるのか?

 そんな中、オーク以外の魔物も仕留めていたようで、違うアイテムがあった。

 ”不思議な木の実”

 何じゃこれ?訳が分からんから鑑定しておくか。

 ”使うとランダムでステータスやスキルに変化が現れる。グッドラック!”

 おいおい何だよこれ?

 そして、ギルド長が戻ってきて、何やら食事がやって来た。
 やって来たっておかしいがそう言うのが適当なんだ。

 肉とスープらしい。

 まさかオークのじゃないだろうな?

 まあ食ったが、味はそこそこなのだが、いかんせんしょっぱいな。

 腹を満たし、いざ出発の前にまだ何かが足りないな。

「なんかアイテムくれ!回復の!それぐらいしてくれてもいいだろ?」

「おお!そうだな。危険な任務だ、それぐらい融通しないとな。」

 怪我に効くポーションや、さっき俺が飲んだ魔力の回復ポーションなど。

「有り難く貰っとくぜ!」

「ああ、それとな、今回は緊急イベント扱い、しかも強制じゃからな、ガチャ券を配っておくよ。出発前の運試しにどうじゃ?」

 微妙だぞ、良いアイテムが出たら出たで運を使い果たす、出なかったら出なかったで運が無いなで済ますってか。

 戦の前のガチャなんぞゲン担ぎには不向きだな。

「で、どうするのだ。やっていくのか?」

「そうだなあ、回すだけ回すか?無料チケットだからな。」




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