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第365話:二輪の薔薇と、復活の太陽
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昨夜の凛との濃密な時間と、それに続く二人の妻の同時出産という激動の一日を終えた聖域は、祝福に満ちた穏やかな朝を迎えていた。アキオは夫として、そして父として、新しく母親となった二人の愛しい妻の元を順番に訪れていた。
まず、セレスティーナの部屋へ。
「アキオ様……」
産後の疲れを感じさせない、気品に満ちた聖母のような微笑みで、セレスティーナはアキオを迎えた。その腕には、彼女と同じ蜂蜜色の髪を持つ健やかな赤ん坊が抱かれている。
「よく頑張ったな、セレスティーナ。ありがとう」
「いいえ、あなたこそ。この子に会わせてくださって、ありがとうございます」
アキオはその小さな手にそっと触れる。この子はエルドリア王家の新しい希望の光だ。
「この子には……『アルフォンス』と名付けたい。父王陛下のその偉大なお名前をお借りして」
セレスティーナのその提案に、アキオは深く頷いた。「アルフォンス……素晴らしい名前だ。きっと祖父のように賢く、そして民に愛される王になるだろう」
次にレオノーラの部屋を訪れると、そこには剣の代わりに小さな赤ん坊を抱き、少しだけぎこちない、しかし愛おしそうな表情を浮かべる一人の女性としての彼女がいた。
「アキオ殿……」
「レオノーラ、気分はどうだ?」
「……わたくしは良い母になれるのでしょうか。剣を振るうことしか能がなかった、このわたくしが……」
その騎士らしからぬ不安の吐露。アキオはそんな彼女を、その腕に抱かれた赤ん坊ごと優しく抱きしめた。
「君のその強さと優しさこそが、この子を守る最高の力になるんだ。俺が保証するよ」
その言葉に、レオノーラは瞳に涙を浮かべながら幸せそうに微笑んだ。
「この子の名前、決めたのです。母のように強く美しく、そして聖域を彩る聖なる花であってほしいと。……『ローザリア』と」
「ローザリアか。……ああ、君にぴったりの美しくて強い名前だ」
その日の午後は、聖域全体が祝福の空気に包まれた。他の妻たちや子供たちが代わる代わる、アルフォンスとローザリアに会いに来る。新しい弟と妹に興味津々の子供たち。先輩ママとして優しくアドバイスを送るアヤネやキナ。その光景はアキオの築き上げた巨大な家族の温かい日常そのものだった。
そして、その夜。
アキオが充実感と心地よい疲労感の中で、執務室で一人お茶を飲んでいると、そこにクラウディアが訪れた。彼女は産後とは思えないほど完璧に回復した美しい姿で、アキオに微笑みかけた。
「アキオ様、今日一日、本当にお疲れ様でした。新しいお父様のお顔、とても素敵でしたわ」
「クラウディアか。ありがとう。君も陽奈の子育てで大変だろう」
「ええ、とても。ですが、それ以上に幸せですわ」
彼女はアキオの隣に座ると、少し悪戯っぽく、しかし真剣な眼差しでこう切り出す。
「それで……ご相談があるのですが。わたくし、陽奈を産んでからしばらく『母』に専念しておりましたが、もうすっかり体調も戻りました。つきましては、そろそろ『第六夫人』としての業務にも復帰したいと存じます。……まずは今夜の『夜の業務』から、ということで、いかがでしょうか?」
そのあまりにもクラウディアらしい、知的で大胆で、そして愛情に満ちた「業務復帰」の申し出。アキオは思わず吹き出し、そして喜んでそれを受理した。
「ああ、喜んで。……いや、謹んで受理させていただきます、クラウディア先生」
その夜、二人は久しぶりに夫婦として、ゆっくりとした、しかし情熱的な時間を過ごした。母となり、その太陽のような笑顔にさらに深い慈愛を宿した愛しい妻。アキオはその全てを、改めて深く深く味わい尽くす。
それは新しい命の誕生を祝う、そして妻としてのクラウディアの「復活」を祝う、特別な、特別な夜となるのだった。
まず、セレスティーナの部屋へ。
「アキオ様……」
産後の疲れを感じさせない、気品に満ちた聖母のような微笑みで、セレスティーナはアキオを迎えた。その腕には、彼女と同じ蜂蜜色の髪を持つ健やかな赤ん坊が抱かれている。
「よく頑張ったな、セレスティーナ。ありがとう」
「いいえ、あなたこそ。この子に会わせてくださって、ありがとうございます」
アキオはその小さな手にそっと触れる。この子はエルドリア王家の新しい希望の光だ。
「この子には……『アルフォンス』と名付けたい。父王陛下のその偉大なお名前をお借りして」
セレスティーナのその提案に、アキオは深く頷いた。「アルフォンス……素晴らしい名前だ。きっと祖父のように賢く、そして民に愛される王になるだろう」
次にレオノーラの部屋を訪れると、そこには剣の代わりに小さな赤ん坊を抱き、少しだけぎこちない、しかし愛おしそうな表情を浮かべる一人の女性としての彼女がいた。
「アキオ殿……」
「レオノーラ、気分はどうだ?」
「……わたくしは良い母になれるのでしょうか。剣を振るうことしか能がなかった、このわたくしが……」
その騎士らしからぬ不安の吐露。アキオはそんな彼女を、その腕に抱かれた赤ん坊ごと優しく抱きしめた。
「君のその強さと優しさこそが、この子を守る最高の力になるんだ。俺が保証するよ」
その言葉に、レオノーラは瞳に涙を浮かべながら幸せそうに微笑んだ。
「この子の名前、決めたのです。母のように強く美しく、そして聖域を彩る聖なる花であってほしいと。……『ローザリア』と」
「ローザリアか。……ああ、君にぴったりの美しくて強い名前だ」
その日の午後は、聖域全体が祝福の空気に包まれた。他の妻たちや子供たちが代わる代わる、アルフォンスとローザリアに会いに来る。新しい弟と妹に興味津々の子供たち。先輩ママとして優しくアドバイスを送るアヤネやキナ。その光景はアキオの築き上げた巨大な家族の温かい日常そのものだった。
そして、その夜。
アキオが充実感と心地よい疲労感の中で、執務室で一人お茶を飲んでいると、そこにクラウディアが訪れた。彼女は産後とは思えないほど完璧に回復した美しい姿で、アキオに微笑みかけた。
「アキオ様、今日一日、本当にお疲れ様でした。新しいお父様のお顔、とても素敵でしたわ」
「クラウディアか。ありがとう。君も陽奈の子育てで大変だろう」
「ええ、とても。ですが、それ以上に幸せですわ」
彼女はアキオの隣に座ると、少し悪戯っぽく、しかし真剣な眼差しでこう切り出す。
「それで……ご相談があるのですが。わたくし、陽奈を産んでからしばらく『母』に専念しておりましたが、もうすっかり体調も戻りました。つきましては、そろそろ『第六夫人』としての業務にも復帰したいと存じます。……まずは今夜の『夜の業務』から、ということで、いかがでしょうか?」
そのあまりにもクラウディアらしい、知的で大胆で、そして愛情に満ちた「業務復帰」の申し出。アキオは思わず吹き出し、そして喜んでそれを受理した。
「ああ、喜んで。……いや、謹んで受理させていただきます、クラウディア先生」
その夜、二人は久しぶりに夫婦として、ゆっくりとした、しかし情熱的な時間を過ごした。母となり、その太陽のような笑顔にさらに深い慈愛を宿した愛しい妻。アキオはその全てを、改めて深く深く味わい尽くす。
それは新しい命の誕生を祝う、そして妻としてのクラウディアの「復活」を祝う、特別な、特別な夜となるのだった。
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