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遊び人への弟子入り?
第10話 現役の遊び人
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第10話 現役の遊び人
建物の中に入る。
目の前にいるトゥーニスという男性――
30歳半ばに見える。青年から壮年になりかけている、といった感じだ。
だが――
世間でいう遊び人とは、全くかけ離れた姿をしている。
身なりは小ぎれいで、いたって普通の服?
いや、違う。
よく見ると、上等な素材で仕立てられている。
これからちょっといい所に出かけても違和感のない、洗練された姿だ。
遊び人――
そう聞いて想像する、だらしない姿とは真逆だ。
俺がやって来たのは、通りから少し中に入った裏口と思われる場所。
以前、もし遊び人になったらここに来るよう指示されたのが――ここだ。
外から見ると、それ程立派な感じには見えない。
だが――
中に入ると、驚いた。
品のよい調度品が、さり気なく飾ってある。
計算されている?
洒落ているというべきか。
違和感が無い、嫌味が無い――
ああ、こういうのを洗練されたと言うのか。
そして中は、思っていたのと違い、かなり広い感じがする。
歩いている途中で違和感を感じた。
まるで――
空間が歪んでいるような。
外から見た建物の大きさより、中が広い気がする。
だが、トゥーニスはお構いなしにどんどん進んでいく。
気のせい?
俺は、そのままついていく。
そして――
客間に通された。
立派な部屋だ。
ソファーがあり、テーブルもきっといいものなんだろう。
木の質感、彫刻の細やかさ――
全てが、高級品だ。
もしかして――
お金持ちなのか?
遊び人なのに?
「まあ立って話すのもなんだから、座れ」
トゥーニスが、ソファーを示す。
俺は――
座る前に、まずはお礼を言わないと。
「あの、その、突然訪ねましたが、こうしてお会い下さりありがとうございます」
俺は、深く頭を下げる。
「……ふうん……以前会った時も思ったがお前、歳に似合わぬ礼儀正しさがあるな……」
トゥーニスが、俺をじっと見てくる。
その目は――
値踏みしているような。
「そう言えば名乗らなかったが、トゥーニス・ファン・ホーヘンドルプと言う。まあこの街では数少ない、遊び人のジョブ持ちだ」
ファン――
それは、貴族の名前に使われる。
「ファン? もしかしてトゥーニス様は貴族の方でしょうか?」
俺は、驚いて聞く。
「……よく分かったな、それと別に様付けしなくていい。トゥーニス……では流石に歳が離れてるからな、さん付けでいい」
貴族――
遊び人なのに、貴族?
どういうことだ?
「あ、はい、では失礼して、トゥーニスさん、本日はお会い下さりありがとうございます。俺はその、遊び人の職業を引いて、その後も引き続けましたが、3つとも遊び人でした……」
俺は、自分のカードを見せる。
トゥーニスは、カードを受け取る。
そして――
「ほう……3つ共か……それは素晴らしいな! お前相当運がいいな?」
素晴らしい?
運がいい?
え?
「え? 確かにステータスの運は高いようですが、遊び人は皆外れスキルと言って、仲のよかった友人は俺から離れ、育てて下さった伯父や伯母は、俺を家からその……追い出しました」
俺は、困惑しながら答える。
素晴らしいって――
どういう意味だ?
「何だ坊主、家なしになっちまったのか? というかお前、そもそも名前は? もしよかったらカード見せてくれ。できればステータスもだ」
トゥーニスが、俺に言う。
俺は――
この人の事をまだよく分かっていない。
だが――
何故か、信頼できる気がした。
全て見せる事にした。
カードを渡す。
ステータスも、非表示を解除する。
トゥーニスは、カードをじっと見る。
しばらくして――
「……ほう? 10歳ながら幾つかスキルがあるじゃないか? これはいい……」
トゥーニスが、満足そうに頷く。
「わかった、今日から坊主……デルクというのか? デルク、お前は俺の弟子だ」
え?
いきなり弟子?
俺は、驚いて固まる。
「その、いいのですか? 俺みたいな素性の知れない人を弟子にしても?」
「ああ構わんよ。それと、遊び人と言うのはな、世間で言われている様な遊んでいる職業の事じゃないからな。それも踏まえ、後々教えてやろうじゃないか」
トゥーニスが、俺を見る。
その目は――
真剣だ。
「それに……だ、デルクは宿なしになっちまったんだろ? 俺の手伝いをすれば、3食飯付きでここに住んでいい。ああ、手伝いと言っても勿論合法だ。犯罪行為は一切ないから安心しな」
3食飯付き――
住む場所も提供してくれる?
俺は――
涙が出そうになった。
家を追い出され、友人からも離れ――
もう、どうすればいいのか分からなかった。
だが――
この人は、俺を受け入れてくれる。
なんて――
いい人なんだろう。
建物の中に入る。
目の前にいるトゥーニスという男性――
30歳半ばに見える。青年から壮年になりかけている、といった感じだ。
だが――
世間でいう遊び人とは、全くかけ離れた姿をしている。
身なりは小ぎれいで、いたって普通の服?
いや、違う。
よく見ると、上等な素材で仕立てられている。
これからちょっといい所に出かけても違和感のない、洗練された姿だ。
遊び人――
そう聞いて想像する、だらしない姿とは真逆だ。
俺がやって来たのは、通りから少し中に入った裏口と思われる場所。
以前、もし遊び人になったらここに来るよう指示されたのが――ここだ。
外から見ると、それ程立派な感じには見えない。
だが――
中に入ると、驚いた。
品のよい調度品が、さり気なく飾ってある。
計算されている?
洒落ているというべきか。
違和感が無い、嫌味が無い――
ああ、こういうのを洗練されたと言うのか。
そして中は、思っていたのと違い、かなり広い感じがする。
歩いている途中で違和感を感じた。
まるで――
空間が歪んでいるような。
外から見た建物の大きさより、中が広い気がする。
だが、トゥーニスはお構いなしにどんどん進んでいく。
気のせい?
俺は、そのままついていく。
そして――
客間に通された。
立派な部屋だ。
ソファーがあり、テーブルもきっといいものなんだろう。
木の質感、彫刻の細やかさ――
全てが、高級品だ。
もしかして――
お金持ちなのか?
遊び人なのに?
「まあ立って話すのもなんだから、座れ」
トゥーニスが、ソファーを示す。
俺は――
座る前に、まずはお礼を言わないと。
「あの、その、突然訪ねましたが、こうしてお会い下さりありがとうございます」
俺は、深く頭を下げる。
「……ふうん……以前会った時も思ったがお前、歳に似合わぬ礼儀正しさがあるな……」
トゥーニスが、俺をじっと見てくる。
その目は――
値踏みしているような。
「そう言えば名乗らなかったが、トゥーニス・ファン・ホーヘンドルプと言う。まあこの街では数少ない、遊び人のジョブ持ちだ」
ファン――
それは、貴族の名前に使われる。
「ファン? もしかしてトゥーニス様は貴族の方でしょうか?」
俺は、驚いて聞く。
「……よく分かったな、それと別に様付けしなくていい。トゥーニス……では流石に歳が離れてるからな、さん付けでいい」
貴族――
遊び人なのに、貴族?
どういうことだ?
「あ、はい、では失礼して、トゥーニスさん、本日はお会い下さりありがとうございます。俺はその、遊び人の職業を引いて、その後も引き続けましたが、3つとも遊び人でした……」
俺は、自分のカードを見せる。
トゥーニスは、カードを受け取る。
そして――
「ほう……3つ共か……それは素晴らしいな! お前相当運がいいな?」
素晴らしい?
運がいい?
え?
「え? 確かにステータスの運は高いようですが、遊び人は皆外れスキルと言って、仲のよかった友人は俺から離れ、育てて下さった伯父や伯母は、俺を家からその……追い出しました」
俺は、困惑しながら答える。
素晴らしいって――
どういう意味だ?
「何だ坊主、家なしになっちまったのか? というかお前、そもそも名前は? もしよかったらカード見せてくれ。できればステータスもだ」
トゥーニスが、俺に言う。
俺は――
この人の事をまだよく分かっていない。
だが――
何故か、信頼できる気がした。
全て見せる事にした。
カードを渡す。
ステータスも、非表示を解除する。
トゥーニスは、カードをじっと見る。
しばらくして――
「……ほう? 10歳ながら幾つかスキルがあるじゃないか? これはいい……」
トゥーニスが、満足そうに頷く。
「わかった、今日から坊主……デルクというのか? デルク、お前は俺の弟子だ」
え?
いきなり弟子?
俺は、驚いて固まる。
「その、いいのですか? 俺みたいな素性の知れない人を弟子にしても?」
「ああ構わんよ。それと、遊び人と言うのはな、世間で言われている様な遊んでいる職業の事じゃないからな。それも踏まえ、後々教えてやろうじゃないか」
トゥーニスが、俺を見る。
その目は――
真剣だ。
「それに……だ、デルクは宿なしになっちまったんだろ? 俺の手伝いをすれば、3食飯付きでここに住んでいい。ああ、手伝いと言っても勿論合法だ。犯罪行為は一切ないから安心しな」
3食飯付き――
住む場所も提供してくれる?
俺は――
涙が出そうになった。
家を追い出され、友人からも離れ――
もう、どうすればいいのか分からなかった。
だが――
この人は、俺を受け入れてくれる。
なんて――
いい人なんだろう。
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