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王都ルーペルト
第98話 庭園、そして苑囿
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《ルーペルト城・庭園》
案内の人が先導して下さり、庭園と呼ばれている場所へ向かいました。
どうやら一度通った場所のようです。
「この辺りは如何でしょう?」
「悪くはないな。どうだロキュス君。」
悪くはないなって、何だか計算尽くされたようなお庭です。こんな所に埋めちゃっていいのかな?
つまり。穴を掘るような余地は全くないのです。これはある意味困りました。
「スライムを埋める場所がありません。」
一応伝えておきましょう。
「あらやだこれは失礼!そういう事でしたらあちらの方がよろしいですわ。では・・・・」
さっきからチラチラと僕のカバンを気にしています。青いスライムかな?
「青いスライム、使います?」
「あ、その、ごめんなさいね。ロキュス様は今をTOKIMEKU【スライムマスターと】お聞きしていまして、公私混同ですね。」
あれ?・・・・埋める時に使ってもらいましょう。それとスライムマスターって何ですか?
《ルーペルト城・苑囿》
「こちらはどうでしょう?苑囿です。獣を放し飼いしているのですわ。」
城に獣って・・・・
【ご主人!ここがいい!】
あ、アスワムちゃんのお気に召す場所のようですね。
「案内していただきありがとうございます。従魔のワームがここを気に入ったようです。今からスライム達を埋めますので、その間によかったらどうぞ。」
案内の女性に青いスライムを渡します。
「あの、本当に宜しいのですか?」
「ええ、かまいません。それとまた明日の朝、ここに埋めたスライムを見に来なくてはいけないのですが、どうしたらいいでしょうか?」
「そういう事でしたら、私は朝の担当ではないので誰か別の者に案内させましょう。」
よかった。僕はアスワムちゃんをカバンから出し、ここという場所を案内してもらっています。
【ここがいいよー!】
「アスワムちゃんによるとここがいいらしいので、この付近に埋めてもよいでしょうか?」
「はい構いません。」
早速アスワムちゃんに穴を掘ってもらいます。
僕はスラちゃんと灰色のスライムを埋めていきます。
その後アスワムちゃんに埋め戻してもらいました。
【ご主人!今日はここに居るよー!】
どうやら気に入って様です。
この後僕達は宿に戻りました。
■ ■ ■ ■
時を同じくして、ロキュスがスライムを埋める一部始終を見ていた人物が居た。
そしてロキュス達が帰っていくのをジーッと見・・・・ておらず、2人の少女に注視している人物が約1名。
ルーペルト王国王太子・アルテュールである。
「おい、帰っていくぞ!何とかできないのか?」
「今は駄目です。目先の女よりも大事な事があります故、もう暫くお待ち下さい。女の方は後で何とでもなりましょうが、事スライムに関しては今すぐに行動をせねばなりませんから。」
周囲に人が居なくなったのを確認し、2人はスライムが埋まっていると思われる場所にやってきた。
「おい、ここなんだろうな。」
「間違いありません。では・・・・」
アルテュールに付き従っている人物が地面を掘り返していく。
しかしスライムは一向に出現しない。
「アルテュール様、変です。これだけ掘っても発見できません。間違いなくここなのですが。」
「はあ・・・・スライムはどうでもいいんだよ!明日にしろよ!」
「では明日スライムが地面から這い出た所を捕縛いたしましょう。」
ロキュスを見ると無性にむかつくアルテュール。
明日のあいつはどんな表情をするのか!くくくくく!今から楽しみだ!
そして目の前であの女どもを・・・・
そんなアルテュールに付き従っている人物は、残念な物を見るような目つきをしていた。
視線の先にはアルテュールの姿が。
【はあ・・・・こんなのが次期国王?もはやこの国は終わっているな。それに何で俺がこんな厄介事に首を突っ込まないといけないんだ?】
因みにスライム達を移動させたのはアスワムである。
自身の主であるロキュスに心配を掛けまいと、こっそり移動させていたのだ。
そしてこうした事を何も知らないまま、明日を迎えるロキュスだった。
案内の人が先導して下さり、庭園と呼ばれている場所へ向かいました。
どうやら一度通った場所のようです。
「この辺りは如何でしょう?」
「悪くはないな。どうだロキュス君。」
悪くはないなって、何だか計算尽くされたようなお庭です。こんな所に埋めちゃっていいのかな?
つまり。穴を掘るような余地は全くないのです。これはある意味困りました。
「スライムを埋める場所がありません。」
一応伝えておきましょう。
「あらやだこれは失礼!そういう事でしたらあちらの方がよろしいですわ。では・・・・」
さっきからチラチラと僕のカバンを気にしています。青いスライムかな?
「青いスライム、使います?」
「あ、その、ごめんなさいね。ロキュス様は今をTOKIMEKU【スライムマスターと】お聞きしていまして、公私混同ですね。」
あれ?・・・・埋める時に使ってもらいましょう。それとスライムマスターって何ですか?
《ルーペルト城・苑囿》
「こちらはどうでしょう?苑囿です。獣を放し飼いしているのですわ。」
城に獣って・・・・
【ご主人!ここがいい!】
あ、アスワムちゃんのお気に召す場所のようですね。
「案内していただきありがとうございます。従魔のワームがここを気に入ったようです。今からスライム達を埋めますので、その間によかったらどうぞ。」
案内の女性に青いスライムを渡します。
「あの、本当に宜しいのですか?」
「ええ、かまいません。それとまた明日の朝、ここに埋めたスライムを見に来なくてはいけないのですが、どうしたらいいでしょうか?」
「そういう事でしたら、私は朝の担当ではないので誰か別の者に案内させましょう。」
よかった。僕はアスワムちゃんをカバンから出し、ここという場所を案内してもらっています。
【ここがいいよー!】
「アスワムちゃんによるとここがいいらしいので、この付近に埋めてもよいでしょうか?」
「はい構いません。」
早速アスワムちゃんに穴を掘ってもらいます。
僕はスラちゃんと灰色のスライムを埋めていきます。
その後アスワムちゃんに埋め戻してもらいました。
【ご主人!今日はここに居るよー!】
どうやら気に入って様です。
この後僕達は宿に戻りました。
■ ■ ■ ■
時を同じくして、ロキュスがスライムを埋める一部始終を見ていた人物が居た。
そしてロキュス達が帰っていくのをジーッと見・・・・ておらず、2人の少女に注視している人物が約1名。
ルーペルト王国王太子・アルテュールである。
「おい、帰っていくぞ!何とかできないのか?」
「今は駄目です。目先の女よりも大事な事があります故、もう暫くお待ち下さい。女の方は後で何とでもなりましょうが、事スライムに関しては今すぐに行動をせねばなりませんから。」
周囲に人が居なくなったのを確認し、2人はスライムが埋まっていると思われる場所にやってきた。
「おい、ここなんだろうな。」
「間違いありません。では・・・・」
アルテュールに付き従っている人物が地面を掘り返していく。
しかしスライムは一向に出現しない。
「アルテュール様、変です。これだけ掘っても発見できません。間違いなくここなのですが。」
「はあ・・・・スライムはどうでもいいんだよ!明日にしろよ!」
「では明日スライムが地面から這い出た所を捕縛いたしましょう。」
ロキュスを見ると無性にむかつくアルテュール。
明日のあいつはどんな表情をするのか!くくくくく!今から楽しみだ!
そして目の前であの女どもを・・・・
そんなアルテュールに付き従っている人物は、残念な物を見るような目つきをしていた。
視線の先にはアルテュールの姿が。
【はあ・・・・こんなのが次期国王?もはやこの国は終わっているな。それに何で俺がこんな厄介事に首を突っ込まないといけないんだ?】
因みにスライム達を移動させたのはアスワムである。
自身の主であるロキュスに心配を掛けまいと、こっそり移動させていたのだ。
そしてこうした事を何も知らないまま、明日を迎えるロキュスだった。
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