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よっしぃ

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ロキュス・目覚める

第110話 レネー・ルーペルト

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 私の名前はレネー。レネー・ルーペルトよ。もうすぐ13歳になる女の子。覚えておいてね?
 え?誰に言っているのって?・・・・誰にだっけ?

 私は今、生まれ育って毎日過ごしているはずのルーペルト城で迷子になっている。
 自宅で迷子ってどういう事って思うわよね?

 それはね・・・・弟のせいなのよ!
 私には兄が・・・・あれを兄と認めるのは嫌だけど、兄が1人いる。そして下には弟が3人と妹も1人いるのよ。

 そして今は一番下の弟が逃げだしたから追い掛けていた・・・・はずなのよ。
 今からお勉強だからと先生が待っているお部屋に連れて行こうとしたら、弟は逃げたのよ!まさか8歳の弟と追いかけっこで負けるとは思わないわよね?負けたけれど。

 追いかけていたら弟が何処かのお部屋に入っていったから探していたのよ?
 見失って困っていた時、ふと疲れちゃって。壁に寄り掛かり、一寸伸びをしたと思ったら、いつの間にか真っ暗な場所に移動しちゃっていたって訳。

 真っ暗でも魔法で火を灯せば何て事はないのよ。

 そう思ってつい見知らぬ場所から動いてしまったら、今度は戻れなくなっちゃって。
 で、自分を見失わないように独り言をね。

 暫く進むと・・・いた。
 もうまったく!心配させちゃって。

「お姉ちゃん、こわあうぃよう・・・・・・・!」

 ああ、泣きながらしゃべったら何を言っているのかわからないわよ。
「さあシーム、ここは私も知らない場所だから絶対に手を放さないでよね。」

 弟の名は【シーム】。【シーム・ルーペルト】。
 8歳の男の子だ。そして一番下だから両親にすっかり甘やかされているのよ。

 シームの手を取り進んでいく。ここは何?
 お城にこんな場所があるなんて聞いていないわよ!

 今はここから出る事を考えよう。
 前方に分かれ道がある。困った。どっちに行こう。
「お姉ちゃん!あっちから音がする!」
 一寸ちょっとシーム!こんな暗がりで音って・・・・ネズミでも居るのかしら?
 気配を探ってもそれらしい感じはしないけれど・・・・一瞬だけど何だか違和感があった。

 そっちに行っちゃ駄目だと思うけれど、嫌な感じではなかったから思わずシームが指摘した方へ進んでしまったわ。

 でもね・・・・行き止まりだったのよ!しかも何か置いてあるし。
 行き止まりの壁に、何かずらした跡があったのに気が付いたから、壁を両手で触って左右に動かないか試してみたの。
 シームは何やら置いてあるものに興味を持ったのか、ペチペチやっているわ。
 で、右にずらす感じで力を込めたら・・・・あら不思議!
 何て事!この壁結構簡単に横へずれたわ!私みたいな非力な女の子の力で簡単にズレるなんて。
 そして何処かのお部屋が見えたの。よかった!どうやら隠し部屋?それとも通路?
 偶然其処に迷い込んだのね。

「シーム、ここから何処かのお部屋に戻りましょうね。」
 そう声を掛けたら・・・・
「お姉ちゃん、この中に何かいるよ。」
 ただの塊よ?そんなはずは・・・・
 私はよせばいいのについ触ってしまった。
 その時の事を私は一生忘れないだろう。

 塊に触れた瞬間、色々な物が視えた・・・のだ。
 王家では極稀に予知のスキルを所持している子供が産まれるみたいなのよね。
 因みに私がそうなの。兄弟姉妹の中でも私しかいないわ。
 でもどうしたらその予知が発動するのかわからなくってね。ここ数年王家では予知のスキル持ちは生まれていなかったようだから仕方が無いのだけれど。
 それがここにきて発動しちゃったの。
 でも変なのよ。
 ロキュスっていう男の子・・・・私と同じぐらいの年齢かな?その子と私が手を取り合っているのよ。何故かロキュスって名前だとわかるの。
 変よね。会った事もない男の子と手を取り合っているなんて。
 そして上の弟は【ミヒル】って言うのだけど、王冠を・・・・戴冠式?


 そして最後に私が兄を問い詰めているのが視えたわ。たぶん今視えているのが最初に起こる出来事ね。
 その直後にさっきのロキュスって子・・・・スライム?沢山のスライムが・・・・塊の中から出てきたわ。
 この塊の中にいるのかしら?
 あれ?そう言えば聞いた事がある。
 私が生まれる少し前にテイマーが・・・・母を治療して下さったテイマーが城内で行方不明になったと。その子は12歳で・・・確かロキュスって言ったわね。
 私がさっき視た予知、そこに出てきた子と同一人物?
 こ、これは父上と母上に一刻も早く報告を!

 この塊がそうなの?
 人には見えないけれど。
 ただ、子供ぐらいの大きさはあるのかしら?

【其処に居るのは誰?もう主は安全なのかな?】
 え?何今の?
「シーム、何か言った?」
「何も言ってないよ!お腹空いた!喉も乾いた!ここから出たい―!」

「分かったわよ。さあ、ここから出ましょう。」
 ・・・・また後で来るから待っていてね。
【待っているよ!】

 最近根を詰め過ぎたかしら?少しは外で走り回っておかないと。
 部屋に籠りっきりではあんな幻聴が聞こえるのも仕方ないわよね。


 ロキュスが城内で失踪して15年程経っていた。
 そんなある日の出来事。
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