レンタル従魔始めました！

ロキュス・目覚める

第133話 やっぱりマルセルさんとベアトリクスさんだった！

　目の前に居る家族。

　どうやらベアトリクスさんとマルセルさんは子沢山だったようで、5人お子供が・・・・ヨドークスさんを含めると6人いるようです。
　そんな中ベアトリクスさんが僕の前に来て、

「おかえりなさいロキュスさん。」
　何て事はない一言。だけど、今の僕には・・・・
「た、ただいまベアトリクスさん。」
「うん。何だか私の知っているロキュスさんのままだったから戸惑っちゃうけれど、それはお互い様よね？」
「え、あ、はい。まだ僕の中では15年の歳月が流れているってなかなか受け止め切れていなくて。それに皆さん15年もの年月を感じさせないので余計に混乱しちゃうんです。」
「あーうん、それ分かるわ。ロキュスさんから預かった青いスライムの効果が凄すぎて。今もこうして長期にわたる影響を自身の身体で確かめているけれど、悪影響は今の所ないのよ？だからロキュスさんには、そして眷属達には感謝しかないわ。それにワーム達が畑を常に最上の状態にしてくれるから、毎日おいしいお野菜が食べられて。ありがとうロキュスさん。」

　そんな風に言われると、何だかむず痒くなっちゃいます。
「やあロキュス君、デイケンにやっと帰ってこれたんだね！おかえり！そして僕達にとってはずいぶん待たされた15年だったが、ロキュス君にとっては数日前の出来事。困惑するのは当然だが・・・・その前に頑張っていた眷属達にも会ってやってほしい。彼等がいてこそのルーペルト王国だからね。随分と助けられたよ。」

　マルセルさんって確かフルネームはマルセル・シュメルツァーだったよね？

　注：マルセル・ファン・シュメルツァー
　男爵位を得た時にファンというミドルネームを授かった事をロキュスはまだ理解していない状態。

　だからシュメルツァー夫妻だよね。
　その夫妻の子供と思われる少年少女たちが手に何かを抱えています。

　スライムやワーム達です。
　実際には眷属達のうちごく一部なのですが、その後ろには沢山のスライムやワームが控えていました。

　カバンが凄い勢いで暴れちゃっているので中身を出します。中身と言ってもスライムやワームだんだけど。

　スラちゃんとアスワムちゃんが勢いよく飛び出していきました。

　久しぶりに眷属スライムと再会するんだもん。
　当然抱えられていたスライム達は飛び降りていきます。
　で、シュメルツァー夫妻の子供達があっという間に僕を囲んでしまいした。

「これが噂に聞くスライムマスターか！」
「違うわよワーム君主よ！」

　なんかおかしい。何その称号。