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よっしぃ

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ロキュス・目覚める

第146話 迷った結果

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 レネーは迷った。
 一度王都へ戻るべきか否か。
 レネーは王族、それも現国王の長女。
 その王女が行方知れずとなった場合、如何程の騒ぎになるか・・・・考えるまでもないが、このままこの場にロキュスを置いていくわけにもいかず、かつ天馬を王都へ向かわせて知らせに行かせた場合、自身とロキュスを守る手段が無くなってしまう。

 実は天ちゃんより、アスワムの方が強かったりするのだが、この時レネーはまさかこんな小さなワームが自分達を守れるとか思えず、それは仕方のない判断だった。
 そしてレネーにはこの後ロキュスが生きて自分達の所へ戻るという確信がもう1つあったのだ。

 それは予知。
 一説によれば予知は外れる事が無く、実は予知ではなく未来視の類ではないかとも言われている。

 レネーは自分の弟が戴冠式に挑む姿を視た。
 その時周囲には成長した自身とロキュスの姿があったからだ。
 つまりロキュスは少なくともあの姿になるまでは生きている。
 ここで死ぬ事はない。

 そう思うと次に考えなければならないのは、いかにこの場を切り抜けるかだ。

 幸いな事にロキュスは多少荷物を持っていた。
 荷物の中をレネーは探した。
 するといくつかアイテムが出てきた。

 どう考えてもカバンの中に収まりきらない大きさのアイテムが多数収納されていたのだ。

《あれ?私ずっとロキュスさんの傍に居たけれど、いつの間に収納かばんを手に入れていたのかしら?》
 ロキュスが持ち歩いていたのは何の変哲もない背負いのカバンだったはず。
 実際王都の雑貨を扱う店でたまたま手に入れたものだ。
 単なるカバンの認識しかなかった2人は、その後あくまで普通のカバンとして扱っていた。
 しかもたった10、000Gだったのでなおさら普通のカバンと考えたのだ。
 もしこれが収納カバンであれば値段は100,000,000Gを下らなかっただろうし、雑貨屋で扱う代物ではない。

 レネーは途中で考える事を止めた。
 何せ相手はロキュスなのだ。

 その後テントを何とか建てる事に成功し、その中へロキュスを連れて一泊をした。
 なお、食事もカバンの中に入っていたので空腹で苦しむ事はなかった。

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

 翌朝

 特に異常もなく朝を迎えたレネーはアスワムと天ちゃんに挨拶をした。
「おはよう天ちゃんにアスワムちゃん。」
【おはようご主人の番。】
【おはようレネー。】

 ワームも私を番と見るのね。とか思いながらも身支度を整えていく。
「スラちゃんはまだ地面から出ないのかしら?それとももうすぐ出るのかしら?」

【多分もう出てくると思う。】

 そうレネーがロキュスの眷属達と意思をはかっていると地面が盛り上がってきた。
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