え!僕が英雄?

よっしぃ

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学院 2年目

惨状

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しまった・・・・

僕はあまりにも変わり果ててしまった、この惨状に、そう思ってしまった。何故なら・・・・


僕の持ってる服を皆に着せてあげたら、ここまで酷くはならなかっただろう・・・・

せめて王家の人に渡せばよかった。

僕は急いで、今まで作った薬の中で、怪我などに効く回復に使う薬を、人数分だし、それぞれ渡していく。

「ヘルト・・・・これは・・・・エリクサーじゃないのか?いいのか?」

フィンがそう言うけど、僕の作る薬は、エリクサーとか言うのではないよ?確かにエリ草とか言う草は使っているのだけど。

あと、ドラゴンの布で作った服、何か今すぐ渡せれられる物はないのかな?

咄嗟にカバンを調べたけど、流石にわからないし、そんなにない。

「ヘルト、君にはわるいが、君が最初に学院から逃げ出そうとした時に、置いていった素材のうち、ドラゴンの鱗だが、あれは王家として預かっていたのだよ。そして、我々王子はその素材の鎧を着こんでいる。心配ないからね。それに、ロヴィーサも、ドラゴンの素材でできた装備を着こんでいる。問題ない。」

「え?そうだったの?知らなかった・・・・あ、カトレイン、これを羽織って。僕の予備のマントだけど、今カトレインが着ている服の上に羽織るだけでも効果あると思うから。」

「あ・・・・ああ、ありがと・・・」


震えてる。怖いよね。僕も怖い。

「フィンはどうする?大人用のマントは一枚あるけど、羽織る?」

「有り難く羽織らせてもらおう。ドラゴンの鱗製なのだろう?」

「うん。これ、地味だけど・・・・」

そこに現れたのは、ドラゴンの鱗から作られた布でヘルトが加工したマントだった。

「僕の持ってるのと同じデザインなんだ。だからその・・・地味でごめんね。」

「何を言う。ヘルトからの・・・・これは後で返せばいいのかい?え?貰えるのかい?いいのか?こんな凄いの?」

「うん、本当は皆に渡せばよかったんだけど、こんな事になると思ってなかったから・・・・」

「いや・・・・ヘルトからの贈り物だ、一生大事にしていく。それに・・・君さえよければ、学院を卒業したら、ずっと僕と暮らさないか?」

え?ええ?それってどういう?

僕が戸惑ってると、ロヴィーサさんが緊張した声で・・・

「誰か来る!気を付けて!」

一瞬にして緊張が走る。

来ると言うか、吹っ飛んできた・・・・
あ、紅い霧の冒険者の・・・・リーダーさん?

「リキャルド!」

血だらけのリーダーさん。

「ロヴィーサか!と言う事は、第三王子とヘルトもいるのか?」

「喋らないで!酷いけが!ヘルト!回復お願いできる?」

どうしたらこんなになるんだろう・・・装備品はドラゴンの素材。なのにズタズタだ。

僕は回復魔法を唱えるとともに、薬を取り出し、渡す。

「”蒼の月華”が居やがった・・・・」

「え_まさか・・・・」

蒼の月華って何?
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